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怪人セブンの歌劇
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【ダイ ナナマク】
月居は尾鎌から伝達を受け、東館のエントランスの先に位置するトイレを捜査することにした。
「暗号解読ヒントか……。こんなとこにあるのか……?」
やたら内装が豪華かつ広々としたトイレは、一見して物を隠せそうな場所は少なそうである。
月居は出来るだけ折り畳み式のイーゼル(画家がカンバスなどを固定または鑑賞するために使う直立の支持体)を手放さないようにしながら、用心深く足を踏み入れた。
「……怪人セブンが芽森だったとは、な……」
思わず彼は独りごちた。
改めて口にすると、その事実がとても悲しく、辛いものだと痛感する。
はたと足を止め、洗面台の鏡に映った自分自身を眺める。
(
あの時
庇ったってのに、馬鹿馬鹿しい話だよな)
知らなかったとはいえ、月居は殺人鬼を庇っていたことになる。
そう思うと自嘲したくなってきた。
「いや、違う……!」
だが彼は自嘲したくなる気持ちを後悔で打ち消した。
「俺は何も知らない。何もしてやれない。そもそも何かしてやれるなんて考えるのもおこがましいのかもしれない。他人の事情に首突っ込んでもいい事なんて何にもねぇのは、初めから分かってたのに……」
彼にとって菜々緒は、単なるクラスメイトで。
彼にとって菜々緒は、たまたま絵画という共通の話題を持った同志で。
彼にとって菜々緒は、笑顔で塗り潰した仄暗いナニカを背負った白亜の少女で。
彼にとって菜々緒は、――いつしか、危なっかしくて放っておけない存在になっていた。
「……俺はアイツを分かってやれない? いや、俺は分かろうとしないだけじゃないのか?」
鏡に映った月居自身に問い掛ける。
それは、まるで自己暗示めいた覚悟の言葉だった。
「お前はこのまま引き下がるのか? 芽森を理解出来ないから、アイツを見捨てるのか? ――いや、見捨てられるか! このまま終わらせてたまるかっ!」
月居は叫んだ。
今まで「他人とは分かり合えない」と考え、感情を表に出すことはなかった。
だが今、菜々緒を助けたいという気持ちが、燻っていた彼の感情を起爆させる!
「もう1人の人格が何だろうと、笑顔で塗りつぶした、その奥がどんな色だろうと、俺は絶対に否定しない。ただ受け止める。……そして理解したいんだ、助けたいんだ!」
完全に迷いは晴れた。
必ず暗号解読のヒントを発見し、芽森に会いにいく。
月居は胸に熱い決意を宿し、トイレの捜査を開始した。
その頃、最奥の石像の間で犬神、島野、鈴野、尾鎌、セルゲイが調査を行っていた。
入室後、島野はスライド式の扉の前で待機。
(扉が突然閉まるとか、ありがちよね)
島野は苦無のレプリカを持参している。
忍者マニアの祖父に幼少の頃から鍛えられ、本当に忍者めいた身体能力と特技を習得してしまった彼女は思考内容も忍者だった。
惜しむ点は、祖父作のレプリカ苦無(切れ味抜群かつ高強度)を持ち出そうとした際に、見付かって大目玉を食らったため、お土産屋で売っているレプリカ苦無を自ら研磨せざるを得なかった点だろう。
一応、大根が難なく切断できる程度の切れ味までは再現出来ているが、強度は『お察し下さい』レベルである。
「なんだかだらしのない身体の石膏像ねぇ? こういう石像って、アタシみたいに筋骨隆々なのが一般的だと思うんだけど」
尾鎌が部屋の中央の巨大な石膏像を観察。
ついでに石像と張り合ってポージングしてみる。
「尾鎌の言う通りだな、つーか中年のおっさんのヌード像なんて誰得なんだ?」
犬神は石膏像を見た瞬間、完全に引いていた。
石膏像は3m程の大きさで、一糸纏わぬ姿だった。
「胸元に埋め込まれているのは何だべか?」
鈴野が像の心臓に当たる場所に何かを見付ける。
「胸にあるのは何かしら? 液晶モニタ? いやタブレットPCが埋め込まれているようね? 仮にあれが爆弾とかのスイッチなら、迂闊に触らない方が良いわね」
そう言うと尾鎌はすかさず構える。
コォォォ……と特殊な呼吸法で精神集中する尾鎌。
既に尾鎌は東館に転送された直後、呼吸を整えて気を練り上げ、全身に巡らして意識を長期戦モードに切り替えている。
視界も一点を見ずに全体を見る方法にして、五感も研ぎ澄ませて僅かな変化も見逃さないように周囲の警戒を行いながら進んできた。
更に今の呼吸で、普段は使わない第六感や恐怖心すらも警戒に活用する。
急激に精神を摩耗しないことを念頭に置きながら、尾鎌は警戒レベルを一段階引き上げたのだ。
「爆弾のスイッチ? あれがか?」
犬神も埋め込まれたタブレットPCを注意深く観察する。
だが、あまり警戒していないようだ。
「目障りだからよぉ、コレとっととぶっ壊しちまおうぜ!」
「駄目よ、花梨ちゃん。一歩間違ったらこの部屋が吹き飛ぶ、なんてことだってありえるわ。どうやら数字3桁を入力すればいいみたいだけど……?」
「尾鎌ァ、じれってぇなぁ! 俺様は早く暴れてぇんだよ、こういうのは性に合わねぇ!」
犬神のテンションは今にも最底辺に落ち込みそうな勢いだ。
「……!」
そんな中、ただひとりセルゲイは石膏像を見た瞬間、顔が強ばらせていた。
「コレ、ナナオのお義父さんだヨ……。ボク、雑誌で掲載された写真を見たことあるから分かるんダ」
セルゲイの言葉を受け、他の4人がまじまじと石膏像を眺める。
菜々緒の義父、つまり白山の石膏像がなぜここに?
そんな疑問が浮かび上がった次の瞬間、異変が起きた。
「石像が動き出したっちゃ!」
鈴野が咄嗟に真横へ跳ぶと、ほぼ同時に巨大な石膏の拳が地面と激突する。
まさに間一髪だ。
同時に部屋の扉が勝手に閉じていくではないか。
「夏帆ちゃんの思った通り! せりゃ!」
島野はスライド式扉に引っ掛かるように、苦無を床に突き刺した!
これにより扉は完全に閉まらず、なんとか1人分通行できるスペースを確保した。
「で、でも、やっぱ強度が問題のようね……!」
扉はつっかえているだけで、ミシミシと閉じようと圧力が掛かっている。
苦無がいつまで耐えられるかは彼女自身も分からない。
「だったら、あの像をなんとかすればいいのかな?」
苦無に持参した縄を通したあと、鈴野に向かって叫んだ。
「ここは夏帆ちゃんたちに任せて、鈴野君は神野さんに情報を伝えて! 閉じ込められたらタイムロスになっちゃうよ!」
「わ、分かったべ! 気を付けるっちゃよ?」
鈴野は箇条書きで素早くメモを取ると、素早く石像の間から脱出した。
のんびりした外見とは裏腹に、躍動感ある走りを披露した。
「ギャハハハ! 動く石像とかマジヤベェ! ようやく俺様の出番だなァオイ!」
犬神が愛用の匕首で自分の左肩を軽く削ぐ。
そっから溢れてきた血を指で拭って舐めることで、全身の筋力強化が可能な彼女のろっこん『羊很狼貪』が発動する。
「俺様、パワーアーップ! さぁ、ぶっ壊すぜ!」
「だから闇雲に壊しちゃ駄目って言ってるじゃない、もう!」
尾鎌は果敢に石膏像の正面から挑みかかる。
だが情報が皆無の現状、迂闊に破壊できないと考え、攻撃を中国拳法で受け流したり捌ききるといった防戦に徹していた。
「でも、石膏像の中に何かあるかも知れないわよね。調べる必要があるわ」
島野の口調が、普段の明るい口調から冷徹な忍者のそれへと変わる。
「尾鎌さん、ごめん。半壊で許して」
島野は縄で結んだ苦無を振り回すと、石膏像の足元へ向かって放り投げる。
石膏像の右足首に苦無の付いた罠が絡み付く!
「島野流忍法、人間一本釣りッ!」
そのまま島野が縄を思いっきり引けば、石膏像は足を取られてバランスを崩す。
見事に大転倒!
左肩から落ちた石膏像は、転倒の衝撃で左腕が砕け散った。
「ヤァ! 素晴らしいネ! クノイチ=サン!」
セルゲイは島野を絶賛!
足を取られ、左腕を失くした石膏像に、犬神がセクタス(拳にはめる暗器)を装着して猛然と突っ込んだ。
「こいつが菜々緒をブッ壊したのか。石膏像だが、少しは憂さ晴らしになるかもな? ギャハハハハ!」
犬神は躊躇うことなく、右腕の肘の部分を拳で砕いた。
そのパワーが石膏像の肘から下を吹き飛ばす!
続けて両足の膝も同様に砕き、石膏像の動きを封じてしまう。
「菜々緒はアンタを殴ったかどうかは知らねー。だから、代わりに俺様が殴ってやるぜぇ!」
尾鎌の制止の声が飛ぶが、犬神には届かない。
「ウラァッ! 粉々になりなッ!!」
石膏像の顔面に、犬神のラッシュが炸裂!
八極拳の猛虎硬爬山のコンボから、震脚で力を溜めてトドメの冲捶を石像の鼻っ柱へ放つ!
石膏像の顔の中心から放射線状に亀裂が入り、乾いた音とともに粉砕!
頭を潰された石膏像は途端に動かなくなり、なんとか危機を回避できたことを4人は察したのだった。
「まったく……、無謀すぎるわよ、2人とも……」
尾鎌は肩を竦めて呆れ返っていた。
鈴野はトイレの捜査状況を確認するべく足を踏み入れると、月居が懸命に調べている最中だった。
「いいところに来た。これを見てくれ」
トイレの片隅に一列に並ぶ小さな陶器の人形が飾られていた。
1つが大体50~60cmほどの陶磁器製で、それぞれ怠けたり着飾ったり、はたまた怒っていたりと、様々な大罪がモチーフになっているようだ。
「全部で11人いる。そして右端の11人目だけ屈んでいる。……何か意味ありげじゃないか?」
屈んだ人形には『Hopeless(絶望)』と銘打たれていた。
「何がヒントになるか分からんっちゃ、オラは片っ端からメモっていくだ」
鈴野は『トイレに11人の人形(11人目は屈んでいる、名前は絶望)』とメモすると、また全力でエントランスへ戻っていった。
月居は鈴野が去っていったあと、怪しい11人目の人形を持ち上げてみた。
中が空洞のようで、大きさの割にはそれほどの重量を感じない。
彼は人形を振ると、中でガタゴトと何かが転がる音が聞こえてくる。
「何か入ってるな。……やるか」
月居は人形を高々と持ち上げると、豪快に人形を床に叩き付けた!
人形は乾いた高音をよく響かせながら砕け散った。
そして、その中から消火栓のような赤いハンドルが転がり落ちた。
「何に使うんだ?」
ハンドルを手に取って調べていると、通気口から黄色いカナリヤが飛び出してきた。
カナリヤはあっという間に少年の姿――
桜井 ラッセル
に変化していく。
「参ったぜ……。通気口なら透明の壁を無視して移動できるが、そもそも俺がここの構造を把握していなかった! 中も暗いし、鳥目は不便だな……。お陰でだいぶ迷っちまったが……、ここどこ?」
突然の闖入者に、月居はやれやれと呆れてしまうのだった。
月居 歩
:赤いハンドルを獲得。
こうして、鈴野によって東館の情報は出揃った。
恵御納が入手した情報もあわせ、神野からまとめて情報統括班の劉と七緒に伝達された。
いよいよ東西フロアの情報が出揃った。
ここからは暗号の解読が始まる……。
<オペラハウス爆破まで、残り2時間……>
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シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
オールジャンル
定員
50人
参加キャラクター数
50人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月29日
参加申し込みの期限
2014年04月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月05日 11時00分
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