喫茶Rainyの危機～謎のスイーツ消失編～｜リアクション

喫茶Rainyの危機～謎のスイーツ消失編～

【第1幕：怪事件】
　旧市街をひたすら駆け回っていた源頼子に、
「あ、ヨリコちゃんだ！　なんかあったのか？」
　カプギアの新しいパーツを買い、上機嫌な白石龍樹が呼び止め。
「頼子ちゃんと龍樹じゃん。なんかよく逢うなぁ、俺ら」
　さらに寝子島図書館から、桜井ラッセルが現れた。
　彼も高校3年生――大学への進学を目指し、受験勉強してきたところだろう。
　見覚えのある顔ぶれと鉢合わせ、頼子は目を輝かせる。
「こいつぁ僥倖でさぁ！　実は妙な事件が起きてやして」
　だが……そこにもう一人、現れた。

　寝子高2年の稲積柚春。
　彼女も静かな学習環境を求め、図書館に来ていたらしい。
　図書館から現れた彼女は、見覚えのある背中に足を止めた。
「桜井さん？　……受験生が子供と遊んでて大丈夫です？」
「事件が起きてるんだって！　早く行かないと！」
　柚春とラッセルの会話に、龍樹が割り込む形で伝えると、柚春は目を丸くする。
（「……先生なら、こんなとき放っておかないよね」）
　“あの人”ならどうしただろう。――そんなことを思い、拳を握り締める。
「なら、私も手伝うよ。人手は多いほうがいいでしょ？」
　それを聞いて、ラッセルは困り眉に。

　一般人の見ている中、ろっこんを使えば“フツウ”が壊れてしまう――そう悩むラッセルに、頼子のろっこんが反応する。
（「ラッセルさん、どうしやした！？」）
　突然の大念話にラッセルの肩は大きく跳ねたが、咳払いして取り繕う。
（「頼子、俺……ろっこん使えないかも」）
（「むむ？　事情は道すがらお尋ねいたしやしょう！」）
　そして、柚春と龍樹、ラッセルを連れて喫茶Rainyへ戻ることに。

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