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AFTER THE RAIN
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午後十時、ドラム式洗濯機から洗濯物を取りこむ。ベッドの前に山と積む。
大小のタオル、ふわふわに乾いた服に下着、靴下など。自分たちの生活ペースの関係上、どうしても洗濯は深夜になってしまう。
キャバ嬢はね、洗濯物をあまりベランダに干さないの――
姫木 じゅん
の言葉だ。
何かと危険があるから、とのことである。
だから少々電気代がかかっても、できるだけ乾燥機を使うのだという。たまに干すこともあるが、そういうときはあえて男物の下着も見えるように干したりする。もちろん、干すためだけに購入したダミー品だ。
いずれにせよ、今日は朝から雨だから干すわけにはいかないけど。
自分の分とじゅんの分、よりわけて
朝鳥 さゆる
はたたんでいく。てきぱきと無心に、慣れた手つきで。折り紙細工のように正確に。
あんた洗濯物たたむのだって巧いよね、とじゅんに誉められたことがある。ホントなんでもできるんだから……妬けちゃうよ、そう言ってじゅんはさゆるの耳たぶを甘噛みした。少し前の記憶だ。晩秋だったと思う。なんてことのないやりとりだったのに、思い出すたびさゆるの心の、やわらかい部分がじんと熱を帯びる。
十二月に入り、じゅんとさゆるの同棲生活は落ち着こうとしていた。だが、ようやくそれが日常のものになりかけたとき、
「お久しぶりね」
悪意とあだ名されるあの女が、さゆるとじゅんの間に割り込んできた。
まさに災厄だった。女はさゆるを蹂躙し支配下におくべく蠢動し、みずからの誕生日にも似たことを繰り返した。
だが奏功はしなかった。彼女はむなしく引き下がることになったのである。しかしあきらめたわけではないだろう。去りはしたが、不吉な言葉を残して行った。
気にするな、とは言わないけどね。
これもじゅんの言葉だ。
あいつには何もできないよ、永遠にね。
嘲笑するように言って、じゅんはメンソールの煙を深々と吸い込んだものである。
以来、さゆるは災厄との遭遇を忘れるべく、強いていつもと変わらぬ日々を送った。出席日数の関係もあるので基本登校する。目立たぬよう一日過ごしてまっすぐ帰宅し、じゅんを仕事に送り出す。夜遅く帰ったじゅんを迎えて、一緒にアニメを観たり雑談してすごす。そうして、夜を引き延ばすように愛し合う。たいていはこのルーティンだ。
――あの女の悪意に負けたくない。
さゆるも、もちろんじゅんも口には出さないが、根底にはこの思いがあった。
だからさゆるは、彼女にしては滅多にないことだが期末テストには準備をして挑んだ。結果、全教科の平均は九十六点、文句なしにトップレベルの高得点だ。あとは終業式を待つだけである。
一方でじゅんこと『まみ子』も俄然やる気をみせ、クラブ『プロムナード』の売り上げで、ここ数ヶ月不動のナンバーワンだった沙央莉(
三木 桜咲香
)を今月に入ってトップの座から引きずり下ろし、目下今月の首位を独走中とのことだ。「ま、あたしが本気出せばこんなもんよ」と言って沙央莉を悔しがらせているらしい。
じゅんがトップになってるのは嬉しい、けど。
恋人のさゆるとしては素直に喜べないところだ。そういえば今月に入ってから、じゅんは同伴出勤やアフターが多い。仕事熱心なのは結構だが、いっしょに過ごせる時間が少なくなるのは歓迎できない。昼間が学校のさゆる、夜が仕事のじゅん、ただでさえすれちがいの多い日々だというのに。
でも。
卓上時計をさゆるは見つめる。アンティーク調だがアシンメトリー、なんともキッチュなデザインの時計だ。アニメ作品の劇中に登場する時計を再現したコレクターアイテムだという。
明日は休みだから。あたしもじゅんも。
天気予報を見るかぎり明日も雨はつづきそうだが、それでも休みは休みだ。朝から夕まで一日中、二匹の猫になったようにじゃれあってすごすのもいい、さもなくばシーサイドタウンに買い物に出てもいい。そういえばじゅんが観たいと言っていた劇場アニメが、金曜から封切りになったはずだ。生き方を大上段から問うてくるようなタイトルで、さゆるはあまり気乗りしないのだが、じゅんによれば『いいか悪いかじゃなくて、あの監督のアニメは義務教育みたいなもんだから』とのことである。
「!」
さゆるは身をすくませた。
玄関ドアの鍵が開く音がしたのだ。
まだ午後十一時にもなっていない。どんなに早くても、じゅんの帰宅は日付が変わってからである。
在室中も用心のために鍵はかけてある。ピッキングしづらい最新鋭の鍵をふたつもだ。
最初にさゆるが連想したのは災厄、すなわちあの女の出現だった。いかにあの女でもあのドアは破れないはずだ。しかし万が一はありえる。
おそるおそる玄関まで行く。ドアが開き、外の冷たい空気と雨音が入ってくる。
「じゅん」
さゆるは安堵の息を吐いて玄関に向かった。ゴシックな黒い傘を閉じているのはじゅんだった。
「どうしたのこんなに早く」
何かあったの、と言いかけて口をつぐんだ。
何かあったにちがいない。じゅんは鉛でも飲んだような顔色だ。表情も、昏(くら)い。
病気で早退したのかと思った。でも家を出るとき、さゆるはいつも通りというか、いつも以上に元気だったくらいだ。
声をかけづらい。
「さゆる」
靴を脱ぐこともせずじゅんはさゆるに抱きついた。
「さゆるっ……さゆる……」
じゅんは泣いていた。悲しみが、じゅんのか細い体を通してさゆるに伝わってくる。
あまりの勢いにさゆるは体勢をくずし廊下に尻餅をついた。それでも構わず、じゅんはさゆるを押し倒す。涙を流してむしゃぶりついてくる。
悲しいことがあったのね。
いいよ、慰めてあげる。
さゆるはじゅんの背に腕を回し、彼女が痛くないよう優しく半回転してさゆるの上に回った。
「さゆる……」
「あたしに任せて」
床に組み伏せてじゅんのコートを剥ぐ。胸元のボタンを、ひとつひとつゆっくりと外していく。あらわになった下着に指を這わせ、さらに唇と舌で探っていく。尖った部分を軽く噛んだとき、じゅんはか細く悩ましい声を立てた。
あたしは服、たたむの上手かもしれないけれど。
さゆるは思う。
脱がすのだって、得意だから――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年07月28日
参加申し込みの期限
2023年08月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年08月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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