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- 00月00日生 00歳
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１３７１年の寝子島取材
エピローグ
これで、聞きたいことのうち重要な内容はあらかた聞けた。
あとはちょっとした疑問が残っているだけだ。
「ととおさんときなこくんは、どうして理事長や理事長秘書に？」
「あれ？ そういえばののこに会いたくて天界から寝子島に落ちて……気がついたら理事長に決まってたよ」
いい加減すぎるが、ととおはそこに疑問を持ってはいないらしい。
「ののこの傍にいられるし、ちょうどいいから頑張ってるよ」
「わたしは、ととおくんがこのみのタイプだったから！ わたし、ダンディーなおじさまがしゅみなの！」
「……意外な告白、ありがとうございましたー」
これがほんとに最後の質問だ。
「けっこう前のことになっちゃうんだけど、テオとミラに質問。吸魂ミルちゃんについて、結局何だった？」
テオはん？と眉をあげた。こんな質問が来るとは思っていなかったらしい。
「ありゃあ、神魂や魂を食う牛だ。神魂生物っていうのか？ どっちかというと、らっかみに近い存在だな。水風船みたいなもんをイメージしろ。神魂や魂が水、吸魂ミルが風船だ。神魂は強大なエネルギーになる。クローネは吸魂ミルで集めた神魂を一気飲みして、パワーアップしたかったんだろう」
「かわいいけれど危険なやつですわ。人は魂を喰われると、生きる気力やその人らしい自我をなくし、身体だけの存在になってしまうのですもの」
テオとミラがどーっと説明してくれたが、葵はいまいち、キョトン、である。
「ま、いいや。ネタはいろいろ仕入れられたし。ありがとうございましたー。さいごにモフらせてー」
「お、おい！ そこまでサービスするとは言ってないぞ！」
「私はかまいませんわ」
もふもふもふもふ。
テオとミラは、葵にモフられて、もみくちゃになったという……。
◇
それから葵は、きなこの案内で霊界に行った。
「ほら、サニーだよ」
花緑青駅の駅長室で、駅猫よろしく座布団で丸くなっている黒猫のサニーも見た。
「ちっちゃいー。尻尾、ふたまただー」
「ねこまただからね～」
あまりにも幼いサニーを心配して、ときどき、あやかしたちも顔を見に来ているらしい。
サニーと滴はいつか抱き合える日が来るのだろうか。
そのとき何が起こるのだろうか。
それはまだわからない。
「写真、撮ってもいいかなー？」
「いいけど……たぶん、へんな心霊写真みたいにしかならないよー？」
◇
きなこの言う通りだった。
霊界で撮った写真には、黒い靄が映っていただけだった。
それだけでなく、理事長室で撮った写真も、ととお以外ブレブレだった。きなこはときどき、光の加減みたいになって、本人とは似ても似つかない怖い感じに映っている。
音声も録音していたが、葵と想花とととおの声以外は宇宙電波みたいな音しか入っていない。
猫や幽霊の声は、フツウを超えているからか、ちゃんと録音できなかったようだ。
「ちぇー。でもま、これはこれで」
葵は非公式・寝子高新聞の記事を書いた。テイストは怪談・都市伝説の検証記事的な、胡散臭い感じを残しつつ（なにしろ写真が胡散臭いので、効果は抜群だ）。取材で知ったことは、個人名は伏せつつも、極力ありのまま書いた。
「もちろん、幽霊が理事長秘書やってる点はセンセーショナルにね！」
「にゃにゃにゃー、葵ちゃん。こんな記事、誰も信じないにゃ」
「ふっふふー。それがいいんだよー、ねこねこ記者くん！」
＜了＞
これで、聞きたいことのうち重要な内容はあらかた聞けた。
あとはちょっとした疑問が残っているだけだ。
「ととおさんときなこくんは、どうして理事長や理事長秘書に？」
「あれ？ そういえばののこに会いたくて天界から寝子島に落ちて……気がついたら理事長に決まってたよ」
いい加減すぎるが、ととおはそこに疑問を持ってはいないらしい。
「ののこの傍にいられるし、ちょうどいいから頑張ってるよ」
「わたしは、ととおくんがこのみのタイプだったから！ わたし、ダンディーなおじさまがしゅみなの！」
「……意外な告白、ありがとうございましたー」
これがほんとに最後の質問だ。
「けっこう前のことになっちゃうんだけど、テオとミラに質問。吸魂ミルちゃんについて、結局何だった？」
テオはん？と眉をあげた。こんな質問が来るとは思っていなかったらしい。
「ありゃあ、神魂や魂を食う牛だ。神魂生物っていうのか？ どっちかというと、らっかみに近い存在だな。水風船みたいなもんをイメージしろ。神魂や魂が水、吸魂ミルが風船だ。神魂は強大なエネルギーになる。クローネは吸魂ミルで集めた神魂を一気飲みして、パワーアップしたかったんだろう」
「かわいいけれど危険なやつですわ。人は魂を喰われると、生きる気力やその人らしい自我をなくし、身体だけの存在になってしまうのですもの」
テオとミラがどーっと説明してくれたが、葵はいまいち、キョトン、である。
「ま、いいや。ネタはいろいろ仕入れられたし。ありがとうございましたー。さいごにモフらせてー」
「お、おい！ そこまでサービスするとは言ってないぞ！」
「私はかまいませんわ」
もふもふもふもふ。
テオとミラは、葵にモフられて、もみくちゃになったという……。
◇
それから葵は、きなこの案内で霊界に行った。
「ほら、サニーだよ」
花緑青駅の駅長室で、駅猫よろしく座布団で丸くなっている黒猫のサニーも見た。
「ちっちゃいー。尻尾、ふたまただー」
「ねこまただからね～」
あまりにも幼いサニーを心配して、ときどき、あやかしたちも顔を見に来ているらしい。
サニーと滴はいつか抱き合える日が来るのだろうか。
そのとき何が起こるのだろうか。
それはまだわからない。
「写真、撮ってもいいかなー？」
「いいけど……たぶん、へんな心霊写真みたいにしかならないよー？」
◇
きなこの言う通りだった。
霊界で撮った写真には、黒い靄が映っていただけだった。
それだけでなく、理事長室で撮った写真も、ととお以外ブレブレだった。きなこはときどき、光の加減みたいになって、本人とは似ても似つかない怖い感じに映っている。
音声も録音していたが、葵と想花とととおの声以外は宇宙電波みたいな音しか入っていない。
猫や幽霊の声は、フツウを超えているからか、ちゃんと録音できなかったようだ。
「ちぇー。でもま、これはこれで」
葵は非公式・寝子高新聞の記事を書いた。テイストは怪談・都市伝説の検証記事的な、胡散臭い感じを残しつつ（なにしろ写真が胡散臭いので、効果は抜群だ）。取材で知ったことは、個人名は伏せつつも、極力ありのまま書いた。
「もちろん、幽霊が理事長秘書やってる点はセンセーショナルにね！」
「にゃにゃにゃー、葵ちゃん。こんな記事、誰も信じないにゃ」
「ふっふふー。それがいいんだよー、ねこねこ記者くん！」
あとがき
担当マスター：
笈地 行
ファンレターはマスターページから！
三ヶ島さん、月原さん、ご参加ありがとうございます。笈地です。
１３７１年の寝子島取材をお送りいたしました。
どろでろろや、黒白滴、黒猫サニーの話が中心でしたが、それ以外の質問もちょっとお答えしています。
今回、きなこちゃん、セリフが多くて漢字まじりにしております！
３ｒｄシーズンまとめ的なシナリオということで
あちこちのリアクションを漁って
運営部とも相談しながら執筆に当たらせていただき
あー、３ｒｄシーズン、こういう話だった！ と
わたしもめちゃくちゃ勉強になりました。
けっこうシーズン最初の方から伏線張ってあったり……。
作中に、参照リアのリンクもがっつり貼らせていただきましたので、ご興味あれば読んでみてください。
ねこねこ記者は、お二人のことは忘れないでしょう。
週刊かぎしっぽの記事を上手に書けたかどうか……
月原さんのお話はあまり記事にしていないでしょう。
葵さんと一緒に取材した、きなこちゃんの存在は、オモシロ記事にしたかも。
またどこかで会ったら、仲良くしてやってください。
それではまた別のシナリオでお会いしましょう。笈地でした。
１３７１年の寝子島取材をお送りいたしました。
どろでろろや、黒白滴、黒猫サニーの話が中心でしたが、それ以外の質問もちょっとお答えしています。
今回、きなこちゃん、セリフが多くて漢字まじりにしております！
３ｒｄシーズンまとめ的なシナリオということで
あちこちのリアクションを漁って
運営部とも相談しながら執筆に当たらせていただき
あー、３ｒｄシーズン、こういう話だった！ と
わたしもめちゃくちゃ勉強になりました。
けっこうシーズン最初の方から伏線張ってあったり……。
作中に、参照リアのリンクもがっつり貼らせていただきましたので、ご興味あれば読んでみてください。
ねこねこ記者は、お二人のことは忘れないでしょう。
週刊かぎしっぽの記事を上手に書けたかどうか……
月原さんのお話はあまり記事にしていないでしょう。
葵さんと一緒に取材した、きなこちゃんの存在は、オモシロ記事にしたかも。
またどこかで会ったら、仲良くしてやってください。
それではまた別のシナリオでお会いしましょう。笈地でした。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2023年07月18日
- 参加申し込みの期限
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- 2023年07月25日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2023年07月25日 11時00分
