寝子歴1371年12月、ある日の放課後。
寝子高3年、
非公式・寝子高新聞部として活動する
三ヶ島 葵は、カメラを片手に中庭を歩いていた。
「寝子島で、ぜったい何か起こってるんだよー。
非公式・寝子高新聞の記事にしたら、ぜったい面白そうな何かなんだよー」
非公式・寝子高新聞は、ご近所の話題からちょっとした裏情報(?)まで、さまざまなネタを集め、記事にして発行。校内に(勝手に)掲示している。言ってみればちょっと胡散臭い新聞だ。しかし、だからこそ取り上げられることもある。
たとえば、最近目撃情報の多い
『あやかし』や
『霊界』についてとか。
このところ耳にするようになった
『どろでろろ』についてとか。
だが、そのどれについても、葵はあまり詳しくなかった。
「取材が必要なんだよー」
むん、と鼻息荒くカメラを握りしめたとき。
葵の視界の端を、一匹の猫がちょこまかと走っていった。
「むー?」
葵が二度見したのは、その猫がただの猫ではなかったからだ。
白黒のブチ、かぎしっぽな猫。その手には――手帳と鉛筆が握られていたのである!
葵は走って追いかけ、かぎしっぽな猫の首根っこを捕まえた。
「ネコ君、待ってよー。もしや君も記者なのかなー?」
かぎしっぽな猫はジタバタと暴れた。
「にゃにゃにゃ! 離せにゃ! 吾輩は週刊かぎしっぽのねこねこ記者にゃ!」
「やっぱり! 記者なんだねー」
「にゃにゃ? そういうお姉さんは? って、なんで言葉が通じてるにゃー?」
「わかんないけどー、あれじゃないかなー? 神魂のせいってやつ」
「にゃにゃー。寝子島はやっぱり不思議なことでいっぱいにゃ」
「それより君、私に協力する気はないかなー?」
「協力にゃ?」
「ねこねこ記者くんの協力があれば、今寝子島に何が起こっているのか調べられそうな気がするんだよー」
ねこねこ記者は一瞬だけ考えた。
けれど考えたのは一瞬だけだった。
「いいにゃ! 吾輩も興味があるにゃ。ここは協力といくにゃ!」
「そうこなくっちゃ、なんだよー」
葵は名乗り、ねこねこ記者に自己紹介をした。
「何か鍵を握ってそうな
黒白 滴くんは行方知れずなんだよねー? となると、私が話を聞いてみたいのは、
テオ、
ミラ、理事長の
野々 ととお、あたりかなー」
「霊界の顔役、幽霊の
餅々 きなこちゃんも何か知ってるかもしれないにゃ」
「幽霊にも取材できるのかなー?」
「任せるにゃ! 猫と幽霊は友だちみたいなものにゃ。それにきなこちゃんは普段から、人間といっぱいおしゃべりしてるから、きっと大丈夫にゃ」
そういってねこねこ記者は手帳を捲った。
「この時間だと、テオ君とミラちゃんは校舎の屋上に。ととおさんときなこちゃんは理事長室にいるはずにゃ」
「わおー。早速役に立つー! じゃあ、行こうーレッツゴー!」
葵とねこねこ記者は、意気揚々と歩き出した。
奇妙な取材珍道中の、はじまりはじまり、である。
\ふっふふー/
こんにちは。
ゲームマスターを務めさせていただきます笈地 行(おいち あん)です。
三ヶ島 葵さまのプライベートシナリオとなりますが、三ヶ島さまのご意向で、
定員までほかのかたも飛び入り参加OKです。よろしければご参加ください。
このシナリオについて
1371年の寝子島で、何が起こっているのか。
これまでの事件を都市伝説的にまとめつつ、非公式・寝子高新聞部発行の与太記事にしちゃいましょう。
気が向けば、虚構新聞的な信憑性の低いネット記事にするという形でPC情報として広めるかも?
このシナリオは、これを読んだらここまでの3rdシーズンまるわかり的なものを目指します。
下記のシナリオを参考に取材の様子や記事まとめをリアクションにします。
霊界鉄道危機一髪☆寝子島おばけパニック!(3rdシーズン・ホワシナ第1話)
反転、膨張。変わって染まって?(3rdシーズン・ホワシナ第2話)
しずくがこぼれおちるとき<白>(3rdシーズン・メインストーリー・ゴールド)
しずくがこぼれおちるとき<黒>(3rdシーズン・メインストーリー・ゴールド)
狂気の笑顔が悪意をばらまく(3rdシーズン・ホワシナ第3話)
アクションについて
●三ヶ島さん
取材スタート地点は寝子高です。取材対象NPCは偶然にも校内にいますが
そこからNPCを誘ってお好きな場所に移動してもかまいません。
・誰に、どんな取材をするか
・質問したいこと(あれば・答えられないこともあるかもしれません)
・どういうテイストの記事にするか
・取材時の反応、口癖など
などご自由にお書きください。
分からないこともおありかと思うので、ざっくり書いていただければアドリブさせていただきます!
●三ヶ島さん以外の参加者のみなさんは、こんなことができます
・三ヶ島さん・ねこねこ記者と出くわして、協力していっしょに取材する
・情報提供者として取材される
・両方でもオッケー
・ただし三ヶ島さんプラシナなので、独自に他媒体で発表するアクションはお控えいただければ幸いです
※このシナリオのコメント欄に「一緒に取材/情報提供者参加」の旨、
お知らせいただけるとほかのみなさんもアクションを書きやすくなるかと思います
例:私も〇〇さんに〇〇のこと聞きたい
例:おれ、〇〇のとき現場にいたから話せるぜー等
NPCについて
このシナリオに登場するNPCは下記のみです。
●いっしょに取材を行う仲間
週刊かぎしっぽのねこねこ記者
寝子島の猫が愛読する週刊誌の記者。うっかりや勘違いも多いがご愛敬。
最近なぜか人間と話せるようになった(でも普段は普通の猫のふりで忍んでいる)
●取材先
テオ……情報源としては渋め。寝子高屋上で昼寝中。
ミラ……テオ様命! 寝子高屋上で毛づくろい中。
野々 ととお……ののこぉ、なパパで現寝子高理事長。寝子高理事長室にいる。学外に連れ出すことも可能。
餅々 きなこ……寝子高理事長室でととおの補佐をしている。誘えば学外や霊界に連れ出すことも可能。
それではどうぞお楽しみくださいませ。