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夜中に目が覚めた。
時計を確認すると
桜井 ラッセル
は目を閉じる。
なんでこんな時間に。
トイレに行きたいわけでもなかった。こういうことはたまにある。目を閉じてじっとしておけば次に目を開けるのは朝だ。
目を閉じてじっとしている。
だが眠りに戻る気配はまるでなかった。
日ごろなら気にならないはずの時計の音が、カチカチカチカチとやけに耳に入ってくる。
うるさいなあ。
頭を疲れさせたら眠れるだろうか。そこで数学の公式や、古文の文法規則を思い出してみた。苦手な英単語も。
えっと、『貴重』の意味のプレシャスって、綴り『precious』でよかったよな。いや、『precise』?
どっちだっけ。『プレサイオス』って覚えた気もするが『プレサイス』だったような気もしてきた。長文のなかに出てきたら前後の単語から推測してフィーリングで読めるが、書けと言われると困る。大いに困る。
ああもう、頻出単語なのにわからなくなってどうする。
ラッセルは頭をかきむしりたくなってきた。実際、ポリポリとかいている。
待てよ、『precise』は『precise』という単語であって、『正確』って意味だったか?
そうだよ。『貴重』が『precious』、『正確』が『precise』だ! オッケー。
待て待て待て、よもや逆ってことないよな?
もつれた糸をときほぐすつもりがますますもつれた気分になってしまいラッセルは跳ね起きてしまった。あきらめて電灯をつけて辞書を繰る。
よかった。合ってた。『貴重』が『precious』、『正確』が『precise』だった。
ほっとしたのはいいのだがもうすっかり目が覚めており眠る気になれない。
受験期は睡眠リズムを整えないと、っていうんだけどなー。
頭ではなく体を疲れさせたらいいだろうか。
夜空に出るか。
からりと窓を開けた。寒いおかげでますます頭が冴えてくる。
ラッセルの『ろっこん』は鳥に変身する能力だ。
あくまで予感だけど、この力っていつかは消えてしまう気がするんだよな。
だったら、使えるうちに使っておこう。いまだけのこの力を活用しよう。
ひょっとしたら、夜空に飛んでる女の子もいるかもしれないし。
白いワンピースで、エメラルドグリーンの髪をした子が。
ラッセルはくすっと笑ってしまう。晴月のことを考えると、つい笑顔になってしまうのはなぜだろう。
さすがツンドラ地帯に暮らす鳥、外は寒いがシロフクロウの羽毛は厚く、ほとんど寒さを感じなかった。翼を広げるときに風がスースーするのもむしろ心地いいくらいだ。
いまの俺って冬の夜の王者だな。
気分がいい。首にさげた黄金の鍵が、わずかな星明かりを反射してきらめいた。
眼下をタクシーが走っていくのが見えた。何気なく視線を下げ、また夜空に戻した。
その直後ラッセルは自分の目を疑うことになる。
最初にラッセルをとらえたのは嗅覚だった。
レモンのような香り、レモングラスか。
忘れられない香りだ。風に乗って漂ってくる。晴月がいるとき、いつもこの匂いがしたものだった。
晴月――!
すぐに見えた。白いワンピース姿の少女が、緑の長い髪をなびかせて夜空を飛んでいる。鳥やグライダー、はたまたドローンのように航空力学に即した飛び方ではない。ただ飛んでいるのだ。当たり前のように。
元気、みたいだな。
よかったとラッセルは胸をなで下ろしている。すくなくとも、晴月は晴月としてこの世界に存在しているではないか。一ヶ月以上彼女の姿を見かけなかったので、ひょっとしたら風に戻ってしまったのではとか、精霊の世界(?)に帰ったのではと気になっていたのだ。
ずっと晴月との再会をラッセルは願っていた。もちろん会って話したいという気持ちは強かった。ハロウィン☆デイズでの
出逢い
はあまりに心残りな幕切れとなったから。気にしなくていいよと言ってあげたかった。
しかし会えない日々が長引くたび気持ちは変わっていった。会って話したいなんて贅沢は言わない、ちらっとでも姿を見ることができたらいい、そう思うようになっていた。
でも実際願いがかなってみると、姿を見ることができて満足だとはいかなくなった。
晴月が両手で顔を覆っていると気がついたのだ。
俺に気づいて、『会いたくない』ってメッセージを発しているのか?
いや、そうじゃない。ずっと顔を覆っている様子だ。見たくないものを見たとか。ひょっとして顔に怪我をしたとか。
それにしてもなんて速度だ!
追いかけようにも晴月は北の方角へ、どんどん小さくなっていく。
ラッセルは両翼に力を込めた。必死で羽ばたく。
腕、いや翼が痛い。この翼は、全力でバサバサするのに適した構造ではないのだ。
あきらめてたまるか――!
声帯が裂けそうなほど大声でシロフクロウは鳴いた。
人間の耳には雑音としか聞こえまい。けれど晴月の耳には、自分の名前を呼ぶ声に聞こえたはずだ。
「俺だ! ラッセルだ! なあ、顔隠して『いないいないばあ』遊びでもしてるのか?」
鳥の声でラッセルは叫んだ。
「だったらそろそろ『ばあっ』ってやってくれないかっ! 俺赤ちゃんだから受けるぞ、バカウケだぞーっ!」
気づいてくれ、晴月。
そして笑ってくれ。お願いだから!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年06月29日
参加申し込みの期限
2023年07月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年07月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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