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fork in the road
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走って走って走り抜いて、純白のゴールテープを切った。
……つもりだったのだけど、テープが張ってあると思った場所は幻で、ここにいたるまで走った距離以上の遠い先に、あらたなゴールが設定されていたと知ったような。
初瀬川 理緒
の現在の気分を、端的に表現するとこうなる。
このロングランニングのゴールは明確ではないがスタート地点ならば確実にわかっている。
ハロウィンでの恋人宣言だ。
佐和崎 紗月
との。
「言葉でもキスでもいいから、私のことを恋人として愛してるって言って!」
あの日、仮装コンテストステージの上で、満場の観客の目の前で紗月はマイクを取ったのだ。
理緒は逃げなかった。
「紗月……これがあたしの、あたしからの、あの時の返事」
応じて衆目の前で、紗月と唇を重ねたのである。
紗月がありったけの勇気を出して胸の内を明かしたのだ。しっかり受け止めたいと思ったし、行動を後悔してはいない。
売れっ子グラドル理緒の行動である。当然ニュースになったし反響も小さくなかった。いや、『小さくない』などと控えめな表現では収まるまい。理緒と紗月を中心とした爆発的な騒動を引き起こしたのだった。写真週刊誌やワイドショーの取材が殺到したし、ネットニュース、タブロイド版大衆紙、文化誌、女性誌、海外メディア等々、あらゆる方面からのインタビュー申し入れもあった。これまで無縁だったお堅い全国新聞にも、とても好意的な写真入り特集記事が載ったくらいだ。その勢いたるや巨大な暴風圏、とにかく全力疾走しなければ吹き飛ばされそうなほどだった。
さすがに一カ月以上経過したことで騒ぎは沈静化した。
ようやく仕事も学生生活も通常ペースに復帰した。
そう思っていたのになあ。
ため息をつく。
今月上旬、写真集『ふたり旅』が発売になり論争は再燃したのだ。
理緒が、ゴールが遠のいたという感想をもったのはこのためである。
夏に沖縄で撮影した
理緒と紗月、ふたりの撮り下ろし写真集である。理緒ひとりをフィーチャーしてプラスワンのモデルに紗月を据えたものではない。あつかいは理緒も紗月も完全に対等、二枚看板の構成だった。当初このバランスを不安視する声も出版社内部にはあったとはいうが、フォトグラファー
片庭 椎子
(かたば・しいこ)や担当編集者、なにより理緒自身も強く希望してこの形態に決まった。
見ないほうがいいと紗月には言われていたものの、今朝もまたついつい理緒はSNSや大手通販サイトAmyazon(アミャゾン)のレビューをチェックしている。
さすがネットの世界、毎日どころか毎時間規模で、新しいレビューが登場していた。総じてグラドル写真集としては記録的なほどの反応数である。ふたりの関係を腐すもの、交際宣言は写真集を売るための宣伝などと勘ぐるもの、某国の陰謀だとかひたすら意味不明な悪意を並べ立てるもの、そうした投稿もちらほら交じっていたが、仲睦まじい理緒と紗月の様子、フォトジェニックな健康美、伝わってくる躍動感や開放感を高く評価するほうが圧倒的に多数派だった。『楽しそう!』『元気が出ました!』など同性からの嬉しいコメントも多い。国内外問わずLGBT当事者からの支持の声も入っていた。
ネガティブな意見はなるだけ見ないようにして、好意的なレビューに理緒が目を細めているとNYAINのメッセージが入った。
「椎子さんから連絡!」
飛び起きるとスマホを握って理緒は、ロフトベッドのハシゴを下りる。
「『またまた増刷決定』だって! 見た!?」
早朝だ。まだ外は暗いが紗月はすでにダイニングにいた。トレーニングウェアの上下である。
「おはよう理緒ちゃん」
テーブルで読書していたらしく本から紗月は顔を上げた。
「おはよう紗月、それはそうとしてNYAIN見て見てっ」
「うん」
紗月は自分のスマホのロックを解除しようとするが、指先が乾いているせいか指紋照合が働かない。
「私のスマホで見てよ。ほらっ」
もどかしいとばかりに理緒はスマホを手渡し、椎子からの速報を紗月に示した。先日増刷がかかったと聞いたばかりなのにもう追加ということだ。この段階ですでに、椎子が撮影した写真集としてはまちがいなく最大のヒットだという。
本当だと紗月はいう。
「たしか発売前の予約段階でもう二刷りが決まってたんだよね」
「うんっ! 発売後に追加の追加、こんな爆売れ記録的だよ!」
NYAINの通信欄には、ウサギっぽい女の子のキャラクターが飛び跳ねダンスするスタンプが貼り付けられていた。たしかアニメ『けものホスピタル』のキャラクターだったはずだ。現在の椎子はこんな風に踊っているかもしれない。理緒だって踊り出したいくらいだったから。
まもなく担当編集者からもメッセージが到着した。
『写真集としては今年最大の売り上げになるかもしれません!』
やはり興奮気味の文章だった。もちろん出版社内限定の話ではない。国内すべての出版社のあらゆる写真集と比較しての話である。
「うちらの写真集がだよ! すごくない!?」
頭上でくす玉が割れたようなフィーバー状態だ。理緒は喜びではちきれそうだし、きっと担当者も椎子もおなじ気持ちだろう。
しかし紗月はどこか冷めた様子で、
「いくら何でもそれはないよ、たぶん」
と控えめに告げるにとどまった。
「嬉しくないの?」
「そうじゃなくて、なんだか」紗月はぴったりの言葉を探した。
まもなく言葉が見つかった。「なんていうか、現実味がなくて」
「ああそうか。そうだよね」
理緒は腑に落ちた。
紗月からすれば、狐にばかされているみたいな感じなのだろうな。
高校時代しかも一年生のころからプロのグラビアアイドルをやっていた自分と、今年三月にデビューするまでは『一般のかた』だった紗月の受け止めかたに差があるのは当然だろう。こういうときよく『一気にスターダムを駆け上がる』という表現が用いられがちだが、それは第三者視点の話である。『駆け上がっている』はずの当人としては、いつの間にか急行のエレベーターに乗せられていたような気分であってもおかしくはない。
「まあでも、おかげで」
苦笑気味に理緒は肩をすくめた。
「とうぶん仕事ラッシュはつづきそうだよね」
「そうだね」
紗月も同意見だ。嫌がっているわけではないが、だからといって歓迎しているわけでもない。
だとすると、と理緒が言う。
「紗月……」
このときまたマネージメント会社からNYAIN通知が入ったのである。
新しい仕事の依頼だろう。まずまちがいなく。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年06月29日
参加申し込みの期限
2023年07月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年07月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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