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うーん、と
初瀬川 理緒
は伸びをした。
広くはない車内だけれど、できる範囲でストレッチをする。グラドルは体が資本、その体に緩急付けて、しっかりメンテナンスするのも仕事のうちである。
「もうじき終わりかー、沖縄」
窓の外に流れる景色を眺めて目を細めた。
「バカンスで来たんなら最高だったんだけどねー」
「それでも、合間合間に観光とかできたし、私にとってはバカンスみたいなものだよ」
隣の席の
佐和崎 紗月
が微笑とともに理緒に肩を寄せた。生まれたての子猫が母猫にしめすような仕草だ。
「沖縄の一週間……忘れられない思い出になりそう」
だって理緒ちゃんと一緒だもん、と紗月は照れくさげに付け足す。
「へへ、ホント?」
「もちろん」
「あたしなんて沖縄三回目だけどさぁ――あ、三回とも撮影の仕事ね――でも、今回が一番楽しいよ」
理緒も紗月にもたれかかるようにして、こつんと軽く頭と頭をぶつける。
「理由は紗月とおんなじっ」
「あいかわらず仲いいねー、おふたりさん。ちょっと妬けちゃうよ」
あははと運転席から声がする。ハンドルを握るのは
片庭 椎子
(かたば・しいこ)だ。現在理緒と紗月がいるのは沖縄の地、お仕事すなわちグラビア撮影のためである。今回は雑誌に数ページ掲載されるようなグラビアではなく、一冊丸ごと撮り下ろしの写真集、それも、理緒と紗月の二枚看板というゴージャス仕様だ。タイで撮影したグラビアが大いに好評を博したことに気をよくした出版社がオファーしたのだった。もちろんフォトグラファーは片庭だ。発売は今年の十二月を予定している。
スケジュールは一週間、スタッフも片庭単独ではなく、他に三名のアシスタントがつく。アシスタントたちは機材車で、理緒たちのコンパクトカーにつづいていた。大名行列とはいかずとも、ちょっとしたキャラバンの気分だ。とはいえ専属の運転手などつけられないから、こうして片庭がレンタカーを運転しているわけだが。
「今回は余裕のある日程で助かったよ」
理緒は運転席にぐいと身を乗り出した。
「さすが片庭さん、まともな予算とってくれて感謝っ!」
「交渉には苦労したよー。でも、前のタヒチみたいなのはご免だもんね」
「あータヒチ! あれはキツかったなぁ~。すごい強行軍で」
「あたしの中では地獄のタヒチ、ってことになってる」
「ヘルタヒチ!」
共通の苦い記憶があるらしく、理緒と片庭は笑いあった。理緒がこれまで行った海外はタヒチのほかに、ハワイ、グアム、インドネシア、マイアミなど多岐にわたるがいずれもグラビア撮影だ。その多くが片庭のカメラによるものである。
紗月が理緒に訊く。
「そんなに大変だったの?」
「うん。天候が安定しなかったせいもあってすさまじい勢いで撮られまくった。まあグラビア撮影あるある話なんだけどねー。本当にスケジュールがタイトだと、一日どころか数時間で写真集一冊分を撮影する羽目になるんだから」
「そうなんだ!?」
「知られざる舞台裏、って感じかな。まああの頃は駆けだしだったってこともあるけどね」
さて到着だよ、と言って片庭がハンドルを回した。
■日曜:午前十時、首里城前
朱と金のコラボレーション、小高い丘の上に立つ首里城は、琉球王国の在りし日の姿を現代に伝える文化遺産だ。残念ながら戦争で消失したものの、三十年ほど前に復元されている。まるでCGのように丁寧に組まれた屋根瓦、黄金の竜に紅白の階段。中華風でも和風でもない、独自の美意識が伝わってくる。
さすが観光地だけあって早い時間帯にもかかわらず人は少なくないが、手慣れたスタッフがてきぱきと撮影の場所を確保していく。
実は首里城での撮影は、初日に終わらせる予定だった。だがあいにくの空模様で予定は早々に変更してホテルでの撮影に切り替えていたのである。滞在最終日となる本日は突き抜けるような好天、撮影コンディションとしては最良に近い。
「はい、じゃあ階段からはじめよっか。うん、もうちょっとふたり寄ってね」
片庭が指示を送る。撮影がはじまった。
写真集のコンセプトは『ふたり旅』だ。
文字通り沖縄のあちこちを色々旅した。白い砂浜とエメラルドグリーンの海が特徴の万座ビーチはもちろん、雑多にしてエネルギッシュな国際通り、サンゴの海に圧倒される沖縄美ら海水族館、琉球石灰岩の断崖がかもしだす奇跡のような絶景でおなじみの万座毛もふたりとともにファインダーに収まった。
コンセプトにあわせて私服も多めである。現在のふたりの装いも同様だ。紗月は上品な水色のワンピース、理緒はオレンジのVネックに白いワイドパンツを合わせた。靴も紗月はレースアップのパンプス、理緒はスニーカーと対称的なものを選んでいる。といってもこのコーデは、メイクや小物にこそ多少の味付けはあるものの、ふだんキャンパスに行っている服装と大同小異だった。もちろん水着撮影もあるが、水着はグラドルの制服(?)なのでスポンサーや出版社から何種もの提供を受けている。
この二時間程度の撮影で一週間にわたる撮影の全行程は終了の予定だ。あとは飛行機の時間までオフということもあって、理緒と紗月の表情は自然にリラックスしている。
「いいよー、そこで紗月ちゃん、理緒ちゃんに目線送って。そう、そんな感じ! 最高!」
シャッターを切る片庭も嬉しげだ。
写真には台詞は載らないので、理緒と紗月は他愛もない会話をしている。
「片庭さんもノリノリだね~」
「だよね。沖縄は楽しかったけど、やっと帰れるってのも正直な気持ちだから」
「片庭さん三つ子ちゃんのママなんだよね、この一週間はパパ大忙しだっただろうなー。それに片庭さんは自分からは一言も口にしなかったけど、子どもちゃんに会えなくって寂しかったと思うし」
「うん、私にとっても長くて濃密な一週間だったよ」
「そっかー、紗月はこんなに長い撮影旅行って初めてだったよね」
「でもずっと楽しかった。こんな長期間の撮影ができたのは理緒ちゃんのおかげだよ」
「何を申しますやら、人気急上昇中の新人グラビアモデルさんが」
からかわないでよ、と紗月は困った表情になる。
「そんなことないって。これまで私のほとんどの仕事、理緒ちゃんと一緒だったじゃない。何度か単独の仕事もあったけど……私みたいな地味な女が単体じゃボロが出るというか……」
「とーんでもない! あれ大評判だったじゃん。鈴島の水着写真なんて、ネットのグラビア通もうなってたよ」
「うなるだなんて……っていうか、グラビア通? どんな声でうなるの」
「やっぱ『ウガー』とか『最高(シャイコー)』とかじゃない?」
理緒がさらりとそんなことを言うものだから、紗月は演技でもなんでもなく吹きだしてしまった。
「紗月ちゃん、表情が本当にナチュラルだよ」
絶妙のタイミングで片庭が合いの手を入れた。紗月はたちまち頬を染めた。
このときの紗月の笑顔は、のちに写真集『ふたり旅』の通販ページサムネイルに使われることになる。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年07月04日
参加申し込みの期限
2022年07月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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