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◆大嫌いなあなた
星ヶ丘の少し突き出た場所にある、ステッラ・デッラ・コリーナ。
この日、ここでは名士達の集まるパーティが催されていた。
加瀬 礼二
も、その出席者のうちの一人だ。
「御息災でお過ごしのようで、なによりですねぇ」
父親の名代として、今日も得意の営業スマイルでそつなく自分の「仕事」をこなしていく。
しかし、厄介な相手というのはどこにでも居るもので。
彼が今話している――というか、本人からすると絡まれている――ご婦人がまさにそれだった。
二言三言でで済むような話を、過剰装飾極まれりと言った喋り方でくどくどと、しかも次から次へと繰り出してくる。
笑顔は崩さず、適当に相槌をうちながらやり過ごしてはいるものの、
(何か抜け出す口実はないですかねぇ……)
内心辟易してしまう。
そこへ、着信という名の救いの手が差し伸べられた。
「すいませんねぇ。電話がかかってきたもので、ちょっと失礼しますよ~」
形ばかりの謝罪をし、つまらなさそうな顔をしたご婦人を置いてこれ幸いとばかりに会場を抜け出す。
壁一つ隔てた静けさの中。表示されているのが父親の名前だと気付いた礼二は、苦虫を噛み潰した様な顔をした。普段の様子からは、あまり想像できない表情。
小さく舌打ちを一つして、電話にでる。
「……何の御用ですか」
楽しげな声で、父親はパーティの首尾はどうかと問う。
「順調ですよ、こちらは。貴方が心配することなんて何もないと思いますけどね」
つい棘を含んだ言い方になってしまう自分に、余計に苛立ってしまう。そんなもの、出してどうする。
そんな息子の心を知っているのか、知らないのか。父親は嬉しそうに話を続ける。
棘なんて、気にもとめやしない。
それがまた、礼二の心をざわつかせる。
彼が欲しいものは、どれもこれも全て父親が待っていた。
それをただ与えられるというのが、面白くなかった。
愛しているなんて言って息子を掌の上で弄ぶあの人が、大嫌いで。
なのに、そんな父親にまだ到底敵わない自分が、歯がゆくて。
だから。
だから、任された『仕事』では成果を出してきた。常に、提示された条件以上の成果を。
その為の努力だってしてきた。
そして、それを見せないように気を張ってきた。
ずっと、ずっと。
だけども、きっとそれは見透かされていて。
ボクのこと好き? と、電話越しに父親は問うた。
ふざけたことを、と小さく苛立ちが募る。
好きかどうかなんて、決まっている。
「大嫌いですよ、父とも呼びたくない程度には」
電話の向こうから聞こえるのは、嬉しそうな笑い声。
思い切り眉をひそめて、礼二は電話を切った。
もう少し時間を潰してから、パーティへ戻ろう。
いつもの営業スマイルを呼び戻すのには、少し時間がかかりそうだから。
◆心底どうでもいい日
ネコジマスクエアの辺りをぶらぶらしていた
晴海 飛鳥
は、のぼりを見て初めて気付いた。
(……父の日フェアーね。そっか、今日は父の日かぁ)
どこかさめた目でのぼりを見上げ、
「……心底どうでもいーけど」
そんなことをぼやいてみる。それでも、ついつい思い出してしまうものではあって。
のぼりから視線を外し、携帯を見る。
「またか……」
近況を報告しなさい。そんな内容のメール。
祖母の家で一人暮らしを始めてから週一で送られてきているけど、返信をしたことは一度もない。
それに、忙しいからなのか自分からこっちに来るようなこともない。少なくとも、今のところは全くだ。
ふらふらと、父の日フェアの中を歩く。
何か買おうとか、そういうつもりは毛頭なくて。ただ、手持ち無沙汰な日曜の時間を潰すだけ。
並ぶ商品たちは、さして目に入らない。その気が無いなら、車窓の外を流れ行く風景と同じようなものだ。
あの人にとっては、自分もそうなのかもしれない。
思えば、昔からそうだった。
母親が自分を生んで死んでからずっと、自分のことを見ないようにしている気がしていた。
ただ、飛鳥もそれで寂しいだとか感じたことは一度もないし、感慨のようなものだって全くなかった。
祖母さえいればそれでよくて。
あの人は、本当に他人の様なものだったのだ。
だから逆に、嫌いというわけでもなかった。それはある意味当然だ。関わりが薄ければ、嫌いになる理由がそもそもできないのだから。
でも、祖母のお葬式の時。
あの人がやってきたのは、全てが終わってからだった。
のこのこ現れて、祖母に――。
「――ッ」
手に鋭い痛みが走る。いつの間にか強く握っていたらしく、爪が皮膚に食い込んでいた。
握り拳を解き、手首を振って痛みを紛らわす。
「……まったく、いやなことばーっか思い出すよ」
父親に感謝、なんて言葉にはあまり縁が無いまま生きていきそうだ。
そんな彼女の目に留まったのは、一本のネクタイ。
黒に差し色として白のストライプが走る、落ち着いた格好いいデザイン。
しばらく眺めた後、
(……でもまあ)
手にとって。
「このネクタイは買っておいて、文貴おじさんにでもプレゼントしてあげようかな」
父の日フェアで丁度いい感じのネクタイが売っていたからあげるね。
そう言ったら、父親的リアクションをとってきそうな気がするけれど。
実際、実の父親よりも父親している人だけれど。
「こういう理由でもないと贈り物できない、自分が憎いよ……」
小さなため息が、一つ漏れた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
28人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月13日
参加申し込みの期限
2013年11月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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