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◆意外とよく知らない人
ネコジマスクエアをぶらついていた
浅沼 柳司
は、『父の日フェア』の文字に足を止めた。
(あ、今日父の日やったか……)
今の今まで、そうだとは知らなかった。
偶には、父親になにかしたほうがいいだろうかと考える。
「この間のテストも、散々やったし……」
ここで父の日と遅くなった母の日ととして両親になにか送れば、どやされるのもちょっとましになるだろうか。
そんなことを考えつつ、フェアの中へと足を踏み入れた。
「とりあえず、おかんにはケーキかマカロンか甘いもんでええとして……」
父親には、何をあげたら喜んでもらえるのだろうか。
フェアに並ぶ商品を見ながら、色々と考えてはみる。
こういう時、定番かつ無難そうなの物というと、例えばネクタイ。
一つ手にとって見てみるけど、
「してるん見たことないし……」
結局すぐに元に戻した。
じゃあ、ハンカチ?
「ハンカチも使うんてるん見たことないな……」
あと他に良さそうなものは、とフェアの中をうろついて目に留まったのは健康グッズ。
「『年寄り扱いすんな!』って怒るかなあ、親父のことやし」
あとは……お酒?
いつも決まって飲んでるものはあった気がするけれど、
「あれ何てやつやったっけ……?」
思い出そうとしてみても、全然出てこない。
酒の銘柄どころか、どういう種類のものなのかもぼんやりとしている。
こうして考えてみると、父親のことを全然わかっていない自分に気付かされる。
母親ならば、お菓子を送ればいいとかが一応はわかるのに。
でも、それが父親のこととなると。
何が好きとか、何をあげたら喜んでくれるかとか、そういうのがが全然わからない。
「んー、どうしようかな……」
父親と同世代の人が居るなら、参考までに聞いてみたいとは思うけど、
(親父はきっと感覚違うやろうからなあ……)
ということも考えてしまう。なかなか難しい。
半ばあてを失いつつ、かといってそのまま帰るのもなんだかなという気がしてフェアの中をうろつく。
しばらくの間色んなコーナーをただ通り過ぎ続けていたが、
「おっ」
帽子コーナーへとたどり着いて足を止めた。
ニット、キャップ、キャスケット、ビーニー……色々あるが、柳司の目に留まったのは。
(そういや、親父はハンチング帽似合うかもしれんな)
これから暑くなるし、これにするのもいいかもしれない。
しかし問題が一つ。ハンチングと一口に言っても結構デザインには違いがあるようで。
「どれがええんかなー……あ、すんまへーん!」
ちょうど近くを通りかかった売り場の人に呼びかけて、
「どうされました?」
「父の日にハンチング買おかなと思うとるんですけど、選び方とかようわからんくて……」
「そうですね。お父様は、ハンチングはかぶり慣れていらっしゃいますか?」
似合いそうだとは思ったが、かぶり慣れているかどうかはわからない。
なら、と売り場の人は天井の形がだ円型で幅が狭いデザインのものを見せてくれた。
よくかぶられている典型的なデザインらしい。
慣れているかわからないなら、これが無難だろうということだ。
「あとは、これからの季節ですと麻や綿製のものがいいかもしれませんね」
これなんかいかがでしょう、と示されたのはグレーの無地のハンチング。
それを見て、父親のかぶっているところを想像してみる。
……うん、結構似合っていそうだ。
「ほな、それで!」
こうして、ちょっと難航した父親へのプレゼント選びは幕を下ろした。
◆いつもの日課、いつもと違う本
いつもの日課で、
大天使 天吏
はネコジマスクエアへとやってきていた。
正確には、その目的地はネコジマスクエアの一角にある本屋。
そこを目指して歩く天吏の目についたのは、父の日フェアが行われている一角。
視線を一瞬そちらに向けて、
(……記念の日、なの?)
とは思ったものの。
特に興味がわくこともなく、そのまま目的地である本屋へ。
大量の平積みがまるでミニサイズの塔のようになっている新刊コーナーや、立ち読み客の大勢居る週刊や月刊の漫画誌のコーナーを抜けて足を運ぶのは、自然科学系の雑誌が置かれている一角。
置いてある部数は少ないが、代わりに面陳列となっていて表紙がよく見える。
しばらく視線を雑誌の間でうろうろさせた後、その中の一冊を手に取った。
ただそれは、動物の雑誌ではなく。植物の雑誌だった。
パラパラとめくっていって、あるページでその手を止める。
そこに載っているのは、とある植物学者の書いたコラム。
コラムタイトル下の丸抜きの近影に写る彼の姿は、ともすれば二十代後半のような若々しさ。
でも、実際には四十代であることを天吏は知っている。
なぜなら、彼は天吏の父親だから。
大天使天寵。高山植物他希少価値のある植物の保全を専門とする天寵は、天吏が幼い時から世界中を飛び回っていた。
その彼が、コラムの中で天吏との思い出に少しだけ触れていた。
娘と一緒にアメリカでハチドリが蜜を吸うところを見て、喜ぶ娘が可愛かったと。
それだけで、あとはひたすら花と鳥の美しさについて語っていた。
雑誌を閉じて、レジへと持っていく。
「……これ、ください」
担当したのは、ここでよく目にする店員。あちらも覚えているようで、いつもと違う雑誌を買う彼女にほんの少しだけ驚いたようだった。
会計中の、ほんのわずかな時間。
天吏はさっき目を通したコラムのことを思い返す。
普段は買わない本の中で、花と鳥の美しさを語る父親。
(本当に綺麗なもの好きな人、ね)
変わらないその姿を、懐かしく。そして、嬉しく思う。
店員から雑誌を受け取った時。
ロゴの入ったシンプルな袋越しに、ほんのかすかなぬくもりを感じた。
雑誌を胸に抱え、本屋を後にする。
家に帰ったら、もう一度ゆっくりと目を通そう。
家へと向かうその足取りは、心なしかいつもよりほんの少し軽かった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
28人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月13日
参加申し込みの期限
2013年11月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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