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夜の繁華街は、熊出没にご注意!?
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ヴァイオリンの練習に集中していて、いつの間にやらこんな時間になってしまっていた。
夜遅くになってようやく、夕食を買いに部屋から出てきた
篠崎 響也
がシーサイドタウンの通りを歩く。目指すは取りあえずネコンビ。他の飲食店などはすでに大半が閉店している頃合いだろうし。
「いらっしゃいませー」
「よう、蘭月」
ネコンビの自動ドアを潜る。と、肩までの髪をリボンで二つに分けた少女が声を張ってそれを出迎える。目を向ければ見知った顔がレジに立っていて、響也は手を掲げて挨拶した。
それに気が付くと、ネコンビでアルバイトをしていた
四野辺 蘭月
が笑みを浮かべて響也に応える。
「おー、篠崎くん。こんな時間まで練習?」
「あぁ、腹が減ったから何か買いに来た」
「そりゃまた、お疲れさんやなぁ~」
蘭月の元気なねぎらいの言葉に軽く微笑んで応え、響也は店内を見渡し、歩き始めた。弁当とペットボトルのお茶。目当ての物はすぐに見つかった。
種類のある弁当の中から適当に選んで手に取ると、飲み物と共に蘭月の待つレジへと運ぶ。コンビニの制服を纏った蘭月は手慣れた手つきで、レジ打ちと代金の授受をあっという間に済ませてしまった。
「ありがとう、また寄るよ」
「はーい、ありがとうございましたー」
最後に挨拶をすると、弁当の袋を提げ、蘭月の快活な声を背中で聞きながら響也が再び自動ドアを潜る。級友の元気な姿を確認し、後は家まで帰るだけ。空腹感もだんだんと強くなっている。
それにしても、シーサイドタウンはこんな時間になっても賑々しい。ジャンルを問わなければまだ営業中の店は数多く、そんな店の手前の路上には、こぞってライブなどを行う若者の群れがあり、競い合うように各々の音を奏でている。
響也は握った袋を揺らしながら、そんな自由な音に聞き耳を立てつつ、家路に沿って歩いていた。
「……ん?」
ふと、耳に届いた音に響也は首を傾げた。道行く人の喧騒に混じって、風船でも破裂したような、耳を貫く大きな衝撃音。
その音に立ち止まった時、響也は更に、目の前の角からこちらへと駆けてくる人影を見つけた。
「いや~~っ!!」
「うわっ……!」
向こうから全力疾走で突撃してくる何者か。響也はそれを身を翻して避ける。危うくぶつかりそうになってしまった。
一体なんだというのか。何者かは響也の横をすり抜け、そのまま行ってしまう。大きなカバンを両手に提げ、手品師のような衣装を纏った少女らしき影が、夜の街を一目散に走りぬけていった。何を焦っていたのか息も絶え絶えの必死な走りで、顔までは細かく確認できなかった。
(なんだ……?)
響也は振り返りながらも首を傾げる。それが誰かを確認するまでも無く、行ってしまったその背中はすぐに見えなくなってしまう。何を焦っていたのだろうか? 謎めきつつも、響也は再び前を向いて歩き出そうとした。
一刻も早く腹ごしらえを……。いや、一歩踏み出す寸前で、響也は足を止める。
「待てぇっ! バカタコがぁ~っ!!」
「っ!!?」
響也は咄嗟に立ち止まり、迫る危険に備えるよう身構えた。
別に、誰かが街を思い切り駆け抜けたっていいじゃないか。どうせ街の喧騒の一部に過ぎないだろう。……そんな響也のなんとなくの考えを根底から覆すような声が、前方から轟いてきたからだ。
その声、その罵り文句は耳によく染みついている。今、自分の横を通り過ぎて行った人物は、紛れもなく逃げていたのだ。すぐ頭に血が昇る恐ろしい教師から。そして、その逃走ルートの線上に自分はいる。
響也がそこからいち早く逃れようと考えた瞬間には、時すでに遅く、もうその姿が目に映ってしまっていた。野太い声で吠えまくり、曲がり角を曲がってやってきたのは、やはりと言おうか、いかつい顔と体つきをして上下にジャージを纏った中年男性。
紛れもない、熊吉先生だ。
「待てぇぇーっ! 待たんかぁーっ!! ……んっ!?」
「っ!!」
そして、目があってしまった。こちらに近づいてきたのだからそれは必然だった。熊吉先生は猪のような走りを止めて、目の前で立ち止まってきた。響也の首筋に冷や汗が滴る。
「お前っ! ここで何してる!? 」
「いえ、別になにも……」
ただ、目を逸らして口ごもる。どうして、この人がシーサイドタウンにいるのかは大体の予想が出来ていた。おそらくだが、夜遅くにこの街にいる寝子島高生を叱りに来たのだろう。
そして、熊吉先生が目の前にいる。この状況を上手く回避しなければその怒りの矛先が自分に向くやもしれない。腹も減ったし面倒事に好き好んで関わりたい筈もなく、殴られるなどはもってのほか。それだけは回避したかった。
「腹が減ったから、ネコンビで夕食を買ったんです」
「なにぃ? その袋か? ちょっと見せてみろ!」
「……? いいですけど……」
響也が応えると、携えていたコンビニの袋が毛深い腕にひったくられるように奪われてしまった。煙草でも入っていると疑われたのだろうか? 手を突っ込んでガサガサと中を確認する目は鋭いものであった。
無論、そんなものを買った覚えはない。しかし何か反論すれば拳骨が降ってくるかもしれないと思えば、響也はただ、目の前の教師が満足してくれるのを待つしかなかった。
「コンビニ弁当とお茶……これがお前の夕飯か!」
「はい、……何か?」
「このバカタコォ! この育ち盛りの分際で! もっと力のつくもんを食べないかっ!」
しかし、唾が弾けるような大声と共に返ってきたのは全く違う言葉だった。響也は一歩たじろぎ、どう答えてよいのか分からず言葉を失っていた。
「ちょっとついて来い! 全く大天使もお前も、最近の若いのは自己管理がなっとらん!!」
「? ……どこにいくんですか?」
「もう遅いから洒落た店はどこもやっとらんぞ、牛丼屋かどこかで我慢しろ」
「は、はぁ……」
腕を掴まれ、どこに引っ張られるかと思えば、どうやらそういうことらしい。雰囲気から察するに奢ってくれるのだろうが、まさか、こんな夜遅くに現れた体育教師と夕飯を共にすることになるとは思わなかった。
牛丼が特別嫌いなわけではない、だが面倒事は嫌いだ。鼻息を荒くして強引に腕を引いてくる熊吉先生に、それでも響也はもう何も言えなくなって、遠い目をしてそっと溜息を吐いていた。
夜は、更にふけ込む……。
真夜中のコンビニ、がらんとした店内。するべき仕事も特になく、蘭月がこっそりと大きなあくびをしていると、不意を突くように店の自動ドアが開かれた。
「よぉ、蘭月―」
「あ、難波くん! 寄ってくれたん?」
お客さんの来店か? 蘭月は慌てて表情を引き締める。だが、かけられた言葉にはっとして目をやってみれば、その必要はなかったことに気が付いた。
現れたのは蘭月の恋人。バイト帰りであろう、跳ねた金髪をかいている
難波 辰
だった。
「さすがに、この時間帯はがらんとしてるなー」
「いっつもこんな感じやで。でも、来てくれてうれしいわー」
いつも通りの退屈なバイトの時間だと思っていたのも束の間、思わぬ来客に蘭月の顔は一気にほころんだ。
辰はさっそく、山ほどあった話したいことの一部を切り出す。
「なぁ蘭月、今度のデート……」
「うんうん。あ、いらっしゃいませー」
と、息込んだのも束の間、またも自動ドアの開く音。客が来ては仕方がない。蘭月が接客しなければならなくなったので、辰はがっくりと黙らざる負えなくなってしまう。
まぁ、お客さんが帰ればまた蘭月と喋れる。辰は気を取り直して、その時を待った。
「ちょっと失礼するぞっ!」
「「……はっ?」」
ふと、来たばかりのお客がそんなことを言った。何を失礼するのかはともかく、引っかかったのはその声だ。えらく聞き覚えのある声に、蘭月と辰の呆気にとられた声が重なった。
(……あっ!)
やってきた客の正体。先に気が付いたのは蘭月だった。一拍置いてから辰も気が付く。
熊吉先生っ! 驚愕の声が漏れ出そうとしたのを必死に抑え、蘭月は気まずそうな目を辰へと向けた。
(た、大変! 熊吉先生や、どないしよっ! 私、絶対目ぇつけられてるわ……)
(なんでこんなとこに……夜回りか?)
(と、とにかく! 難波くんはこっちきて、隠れて!)
(え?)
(いいから、早く早く!)
入るや早く、獲物を狙う目つきで店内を歩き回り始めた熊吉先生から目を逸らし、蘭月と辰は小声を交わし合う。そうしている間にも、熊吉先生は商品に目をくれることなく、ゆっくりとこちらにやってくる。
バレれば終わりだ。蘭月は咄嗟に辰のシャツを引っ張って、レジの中へと引きずり込んだ。戸惑う辰を自身の足元に押し込むようにして隠した後、蘭月は髪を結っていたリボン、メガネと名札を一瞬で外し、レジの引き出しの中に仕舞い込んだ。
商品の陳列棚を横切り、いよいよ、熊吉先生が眼前に……。蘭月は胸の中で荒れ狂う動揺を押し殺し、これでもかとレジの中で接客スマイルを浮かべていた。
「い、いらっしゃいませー」
「……お訊ねするが、ここに高校生らしいのは来ませんでしたか?」
「……うーん、見たような見てないような……」
蘭月は絶妙に目を逸らしながら、熊吉先生の厳めしい眼光をやり過ごす。目がぼやけて表情はよく分からないが、やはりメガネというのは印象に大きな影響を与えているようだ。どうやら気付かれてはいないらしい。
このまま、やり過ごせるか……? 蘭月がそっと息を吐こうとした時、ふとして、熊吉先生の目に疑いの色が浮かんだ。
「……アンタ、どこかで見たような顔だな」
「え? そんなことは……」
「ん~~アヤシイな……」
思わぬ追求に背筋が跳ねてしまったが、まだ確信までには至っていないと踏んで蘭月はとぼけ続ける。ここでバレれば辰も巻き添えだ、それだけはどうしても避けたかった。
レジの裏側。蘭月の足元で隠れていた辰は、耳を立てて様子を伺いつつ、静かに気配を殺していた。
「んん~~?」
(ひぃぃ、恐いわ~……)
熊吉先生は腕を組んで、粘つくような視線を蘭月の顔に送り続ける。蘭月は引きつりそうになる頬を諌なめて、ひたすらに微笑を浮かべることを続けた。
「んん~~~……、んあ?」
半分の疑心を抱いて、ずっと蘭月を睨んでいた熊吉先生が、ふとした拍子にちらと目を横にやった。
レジの横、陳列棚の端に、長方形の何かが貼ってある。
よく見れば、それは艶やかなシール……、若者に人気のプリクラであった。どうせ子供の悪戯だろう。熊吉先生はどうでもいいかとすぐに目を逸らそうとしたが、その寸前、ちょっと待ったと自制する。今一度よくよく見れば、映っている人物は……どういうわけか、熊吉先生の見知っている二人だった。
括目して見れば更によく分かる。あれは紛れもなく、
四野辺 蘭月
と、
難波 辰
。
危うく、見逃すところだった。
「……メガネをはずすと、良く見えないんじゃないのか?」
「え?」
「このバカタコがぁぁっ!!! 四野辺ぇっ! こんな所で何をしてるっ!!」
「ぎゃあぁっ!」
前触れなく、心臓を掴んで揺さぶるかのように襲いかかってきた熊吉先生の咆哮。その衝撃は言わずもがな、蘭月は胸を抑えて飛び跳ねてしまった。
「まさか! こんな時間にバイトしてるんじゃないだろうな!?」
「いやぁ……あの、それは……」
「図星か!? このバカタコォォ!!」
指を絡ませて口ごもる蘭月に、熊吉先生は更に咆哮する。何というか、派手にバレてしまった。その顔はメガネがなくてよく見えないが、熊吉先生は相当怒っている。これからどうすればいいのかは、もう蘭月にも見当つかなかった。
「たっぷりと説教を喰らわせてやる! ちょっと出てこい!」
「あわわ~……それはちょっと……」
「ちょっと待ってください! 先生!」
返す言い訳も見つからず、口ごもるばかりの蘭月。もう言う通りにするしかないのか? 心が折れて観念しようとした直前の事。
蘭月の間を引きのばすような言葉を遮り、声を張りながらレジの下から飛び出てくる辰。その行動は恋人の危機を見ていられなくなった結果であり、心強さを覚えた一方で、自分を庇うように振る舞う辰の姿に、蘭月の顔は真っ青になった。
「ええ! 難波くん、出てきたらアカンのに!」
「なにぃ! 難波! どこから出てきた! お前もこんな時間にバイトか!!?」
「先生、聞いてください! 蘭月にはどうしてもバイトせなあかん理由があるんです!」
「なにぃ、理由だと!?」
これは、一種の賭けだった。レジから飛び出したのも含めて、この場を二人で乗り切るための賭け。しくじってはずれを引けば、目の前の体育教師を更に激高させるだけの結果に終わるだろう。
下手な嘘話で飾らず、理由を明確にし、素直な気持ちをぶつける。それこそ、今出来得る最良の選択だ。
「どうか、見逃してください!! 蘭月は一人暮らしで生活切り詰めながら学校通ってるんです! それに、俺かてそうです、女手一つで育ててくれたお袋からの仕送りに頼り切るつもりはありません!」
すぐ後ろで蘭月が不安げに見守る中、辰は後戻りのできない気持ちで言葉を紡いだ。全て事実だ、蘭月が一人で下宿をしていることも、辰が決して裕福ではない母子家庭の育ちであることも。それを、目の前の熊吉先生が知っていたかどうかまでは定かではないが。
熊吉先生は途中で口をはさむ素振りだけ見せたが、実際には何を言うことはなく、そのまま静かに腕を組んで辰の言を聞いていた。
「いや、俺はええんです。でも、蘭月だけはどうか見逃してやってください! お願いしますっ!」
「な、難波くん……」
言い切ると、辰は人の目もはばからず盛大に頭を下げた。辰の背後にいる蘭月は息を呑むと、自らもまた、そっと頭を下げた。
「…………」
熊吉先生の目は変わらない。いつもながらの素行不良の生徒を睨むような、訝しげに細めた目をしている。
だが、少しばかり冷静さが宿ったようだった。辰の言葉に感じる所があったらしい。
少しの沈黙の後、頭を下げ続けている辰に対し、頭を上げろと低い声で唸る。
「……バイトをするなら、今度からはなるべく早い時間にしろ」
聞いた途端、そしてその意味を理解し、辰の顔がほころんだ。辰が顔を上げた頃には、熊吉先生は既にコンビニの出入口へと振り返っている。
大柄の背中を見つめたところで表情は読み取れないが、少なくとも、拳骨を喰らうような空気ではない。
「お前が責任を持って、きちんと家まで送り届けるんだぞ」
辰と蘭月が顔を向け合い、胸を撫で下ろしている間に、熊吉先生は最後に告げて、ネコンビを出て行った。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
18人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月09日
参加申し込みの期限
2013年11月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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