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夜の繁華街は、熊出没にご注意!?
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「ねぇいいじゃんー。もう少しだけ遊ぼうよぉ? 明日はズル休みしたって大丈夫さ」
「……そういうわけにもいかないだろう。まったく、酒なんて飲んでないのに酔っているのか?」
「僕はいつだって正気だよ」
「尚更、たちが悪いな」
帰ると言っても、大人しく開放する気はないようで。漢方食材の詰まった紙袋を下げ、
毒島 林檎
が溜息を吐く。そんな林檎の隣を歩き、絶やすことなく口説き文句を並べ続けているのは
メイソン・ブリッジス
。
林檎はもともと、父親から頼まれたお使いによりこの街に来ていた。自分の家でもある薬局にて取り扱う薬、その材料の調達。
買い物を終え、丁度時間を余らせた時に出くわしたのがメイソンであった。まるで見計らったかのようなタイミングに食事の誘いを受け、林檎は半場流されるようにしてメイソンと食事を共にした。
メイソンは最初からこんな調子だった。それは食事が終わり、二人並んで街を歩いている今も変わらない。もう、食事だけでは済まさないぜ。そんなことをほのめかされている気さえしてならなくなる。
『男子と二人きりで食事…まるでデートみたいだけど……友達同士だから大丈夫だよねっ!』
林檎は男らしい振る舞いや口ぶりとは裏腹の、繊細で愛らしい思考で、胸中にてそっと自身を納得させた。メイソンの真意は知れないが、自分達はまだ高校生。それらしい健全な付き合い方を考えたいもの。
だから……。
「……何してる?」
「いててててっ!!」
静かに密やかに、自身の尻ににじり寄ってきた不埒な手。林檎は機敏にそれを察知し、手首を掴んで捻り上げた。途端、メイソンが悲鳴を上げるが、ここで容易く慈悲をくれてやれば、更に調子に乗らせてしまうのは目に見えていた。
「ごっ、ゴメンゴメン! いやぁ、こんな夜には、ノリのいいスキンシップ? も必要かなって思ってさ」
「必要ない。次に何かしたら、アイアンクローだぞ」
『いくらお友達でも、そんな所触っちゃダメだよ!』
口ではメイソンの陽気な態度を冷淡にあしらいつつ、胸中では戸惑いを押し殺して警告を送る。メイソンは広げた手を持ち上げて精一杯に悪意の無さをアピールしているが、それがどこまで信用に足るのかは図りようがない。
そんなやり取りを交わしながら、街の中を歩く。もう遅い時間だが相変わらずこの街は賑々しい。メイソンのテンションが高いのも分かる気がする。輝くネオンや喧騒が若者を駆り立てるのだろう。
「あっ、ちょっとこっちに!」
「えっ!?」
メイソンが突然、林檎の手を握り、何処かへと引っ張ってきた。また性懲りもなく……林檎は罰を喰らわせるべく身構えようとしたが、手を引いてくるメイソンの顔を見て、どうやら様子が違っている事に気が付いた。
「……どうした? 何かあったのか?」
メイソンは尚も林檎の手を引き、そして走り出す。訳が分からず、林檎は首を傾げながらも尋ねた。
直後、背後から大声が轟く。
「コラーッ! そこの二人!! そこで何をしてるんだっ!?」
「っ!!?」
人の目を全くはばからない怒声は、確実に自分達に向けられたものだとすぐに察することが出来た。メイソンが走り出したのはこの為だろう。確かに、自分が先に気付いたとしてもそうする。この声は、よくも悪くも深々と見知った教師のもの。
『えっ! えっ! この声って、まさか……』
メイソンに手を握られて、共に走りながら、林檎はちらと目だけを背後にやってみた。そして、目があってしまった。振り返らなければよかったと後悔がよぎる。背後にいた怒声の主、そしてあろうことか、走り去ろうとする自分達を追ってきているのは、その名を聞くだけで悪寒を覚える体育教師、熊吉先生だった。
「まてぇ!! 待たんかバカタコどもぉぉ!!」
「うわぁ、ばれちゃったね。明日気まずいし、このままズル休みしちゃう?」
「いや、ズル休みは良くないし、俺はお使いの途中なんだがっ!」
『あわわ! 男の子に手を握られるの、慣れてないよ~』
内心に溢れかえる焦燥がそろそろ表に出始めている林檎とは違い、メイソンは余裕そうな素振りを崩していない。あくまで冷静な様子で自分の手を引き、熊吉先生から逃亡している。
人混みをかき分け、路地を潜り、走り続ける。メイソンの牽引する逃避行は長く続いたが、熊吉先生はそれでも追ってきた。
「このっ! いつまで逃げる気だぁぁ!!」
「ちょっと疲れてきたね。先生には申し訳ないけど……」
「え?」
メイソンが立ち止まり、そして熊吉先生の迫りくる方角へと振り返った。林檎もまたその場で立ち止まり、されどメイソンと手を握ったまま。大人しく捕まり、謝るのか? 林檎はそれならそれでと、ごくりと唾を呑んで胸に覚悟を据えた。
だが、林檎はメイソンの顔を覗き見て、そうではないと確信した。メイソンの顔は反省する者のそれではない。寧ろ、悪戯っ気に溢れてしまっている。
「ち、痴漢だー! 助けてくれー!!」
「なっ、なにぃぃぃっ!!?」
林檎が嫌な予感に身を震わせたのも束の間、メイソンは息を思い切り深く吸い込み、目いっぱいに大声を上げた。その内容を聞いて、熊吉先生が動転したように立ち止まった。
メイソンの大声の後、周囲にいた人々の視線が一気に熊吉先生へと集まった。互い互いに耳打ちをする者が次々と現れ出し、次第にざわめきが大きくなる。一気に気まずい状況が出来上がってしまった。
「メイソンッ! このバカタコがァァっ!!」
「さっ、今のうちに逃げよう」
「あ、あぁ……」
行き交う人々に不審げな目を送られて、熊吉先生が遥か背後にて悲痛に叫ぶ。そんな姿を確認するまでも無く、メイソンは再び林檎の手を引いて、夜の街を潜って行った。
「……全く、何て事に付き合わせるんだ……」
「いてっ、いてててて!」
無我夢中で暫く走って、熊吉先生の気配が全く感じられなくなった頃。
隣で気楽に笑っているメイソンの顔が少し癪に障り、林檎はその頭を素早く鷲掴みにする。指先に力を込めれば、懲罰のアイアンクローが出来上がった。
メイソンの目が痛みで絞られる。けれどそれも束の間、口元に笑みが蘇った。
「いたた……けど、楽しめただろ?」
「っ!」
その言葉に、林檎は慌てた様子でメイソンの頭から手を離す。
「僕とデートしたら、毎日こうなのさ」
明るく笑うメイソンが真っ直ぐにこちらを見つめる。その熱のこもった視線はとてもではないが受け入れ辛くて、林檎は照れ隠しにそっぽを向いた。
「先生のは、流石に気の毒だと思う、だが……」
あくまでメイソンの顔は見ずに、ぼそぼそと言葉を並べる。片手は相変わらず握られたままだ。動揺の汗をかいていると悟られるのは恥ずかしいものがあり……。
『庇ってくれた時は、カッコ良かったよ!』
だからこそ。本当に伝えるべき内容は、胸の奥底でひっそりと独白しておいた。
もう真夜中。しかしまだまだ朝日がのぞくわけでなく。夜はまだまだ長い……。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
tsuyosi
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
18人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月09日
参加申し込みの期限
2013年11月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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