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きっかけは
タイで撮影した1枚の写真
。
いわゆる『グラドルらしい』と呼ばれる水着で笑顔の物から、日常を切り取ったように私服で観光を楽しむ姿まである中、一際読者の印象に残ったショット。
破壊された仏像に手を合わせる
佐和崎 紗月
の姿は、ある者には優しく慈愛に満ちた祈りが好感を呼び、またある者には彼女と同じように仏像の痛みを考えさせ、メッセージの強さに誰もが魅了された。
紗月がデビュー間もなかったこともあり、謎に包まれている部分もあってSNSには解釈を語り合うファンまで現れるし、チェックをし損ねていた人たちからは「掲載誌のバックナンバーは」「写真集の予定は」なんて問い合わせが相次いで、出版社や事務所は一時期対応に追われることになったらしい。
これはメインで特集を組まれていたわけでも、こうなるように偉い方々の後押しがあったのでもない。ただ紗月が心のままに動き、その一瞬を見逃さなかった写真家のおかげで、出版社は大人しくしているわけにはいかなくなってしまったのだ。
確かに海外という非日常感や、モデルの伸び伸びとした様子はスタジオ撮影よりも評判が良い。ただ、それだけというにはあまりある声に、急いで企画が整えられた。
人気に火がつき始めた新進気鋭の紗月の写真集――それを打って出るなら、外せないだろうと名が上がったのは、安定した人気を誇る
初瀬川 理緒
だ。
紗月のデビューの切っ掛けを与え、数々の現場で先輩としてフォローアップしつつも、親友として素敵な顔を引き出すことが出来る理緒に任せれば、ロケに送り出すのも安心だという判断がひとつ。
何よりも、ソロの仕事もそれぞれに悪くない数字ではあるが、やはり2人揃って誌面を飾るときのほうが反響が大きい。スタッフからも撮影の空気が良くやりやすいと評価を得ているし、常日頃から仲睦まじい様子は読者にも伝わるようだ。
こうして、全ページ撮り下ろしの豪華二枚看板の写真集『ふたり旅』は、沖縄ロケの様子をぎゅっと詰め込んで、年内12月に発売予定……と、ここまでは紗月も理解していた。
(私と理緒ちゃんの一生の記憶として残せるなら、それもいいかなと思ってたけど……)
夏の沖縄ロケから少し経ち、いよいよ写真集の編集作業も追い込み。
都内の編集スタジオの会議室へ呼ばれた紗月と理緒は、改めて編集担当から写真集の詳細についてと、今日の仕事の流れの説明を受けている。
具体的な装丁や販売目標冊数が定められ、ようやく自分たちだけの本が出るという実感がわく。
「これに写真データを入れてあるから、まずは2人で仕分けをお願い出来るかな」
いつもは採用となったゲラを確認するだけとなることも多いが、今回はこうして写真選びから関わることができる。理緒は自身の、そして紗月の魅力を収めた最高の物を選ぶ自信があるようで色よい返事をしているが、紗月には同じように返す自信はない。
「これ、沖縄の写真だけなんですよね?」
紗月が手渡されたのは、写真家や事務所など関連スタッフから選ばれた一押しの1枚がデータ番号とともにプリントされた用紙の束。これだけでも結構な量があると思うのだが、理緒に渡されたノートパソコンにはロケのデータが全て入っているということだから、この何倍もあるのだろうけれど。
「印刷したのはほんの一部だよ。そっちは無理に採用を通す案じゃないから、イチから2人で選んじゃって」
選ぶ目安になればと思って参考程度に声を集めたまで。単なる気に入る気に入らないで選ばれるのも困ってしまうが、そこまでプロ意識の低い2人ではないため、ある程度任せてしまって大丈夫だろうという信頼も込みで依頼するのだ。
「いちからって……」
掲載されるのは150枚、そのうちの何枚かを『モデルが選ぶベストショット』として選ぶわけだが、それでも今までの誌面を数ページ飾るとのは訳が違う。
どこか記念になればという思いでいた紗月ではあるけれど、友だちと仲良くアルバムの写真選びをするのとは重みが違ってくるということに気づき、少し不安を感じているようだ。
「選べる量が少なすぎるよね、厳選に厳選を重ねていかないとオーバーしちゃいそう」
平均的なグラビアアイドルの写真集は96ページで、写真数は100枚程度。それを聞くと今回は少し枚数が多いようにも感じるが、今回はソロではなく『ふたり旅』なのだ。単純に掲載量が倍にはならず、128ページに150枚というのは理緒にとって些か足りない。
タイトル通り2人の仲睦まじい様子を中心に、ソロの写真だっていくつか必要だろう。それから撮影の裏側のようなオフショット、なんだったらそれぞれにお互いを撮影したような素人感ある写真も味があるかも知れないし……とにかく膨大な写真たちから、たった150枚に絞り込まなければならないのだ。
「確かに、いつもの数ページの撮影でも、結構な写真を撮るよね」
それを一週間かけて場所を変え衣装を変え追ってきた。ざっと全部に目を通すだけで、どれだけの時間を要することか。それは業界に半年ほどしかいない紗月でも難しいことなのが理解できて、先ほどまでの不安とは別の緊張感から考え込んでしまっている。
「まぁまぁ、そう気負わずにさ! スタッフが見落としたベストショットもあるかもしれないし……あとで掲載用のコメントも聞くと思うから、色々思い出しながら選んでみてよ」
適当に休憩もとってねと言付けて、編集担当は次の打ち合わせにと向かう。写真を選ぶ作業をするとは聞いていたけれど、これは今日中に終わるのだろうか。
「データは……日付と場所別にフォルダ分けされてる! これなら選びやすそうだね」
ただただ詰め込まれていたら流し見ることも一苦労だけれど、シーン別になっているなら同じシーンから何枚選ぶのかと目安も立てやすい。
ひとまず手分けをして、理緒はそのままノートパソコンのデータを、紗月は用紙にまとめられているスタッフ一押しの写真たちに目を通した。
(この中から選ぶのもいいけど……被らないほうがいいかもしれないし)
どちらかというと、一押しとして抜き出されているのは普段から誌面を飾るような『仕事用』に近い顔をしている物が多い気がする。もちろんこれも悪くないし、こういうものを求められていると思って色んなことを思い出したのが間違いではなかったのだと安堵するけれど。
(でも……わざわざ、私と理緒ちゃんが選んだって言うなら……これじゃない、かな)
パラパラと用紙を捲っていた紗月の手が止まる。決めポーズのちょっと前後を狙ったかのような、少し油断している顔がオススメとして印刷されているではないか。
そっと用紙の束に隠してしまおうかと思ったけれど、これと同じ物が理緒の見ているノートパソコンにも入っている。そう思うと、なんだか恥ずかしくなって理緒の意識を逸らしたくなった。
「理緒ちゃん、そっちは順調?」
「………………」
……返事がない。
作業を始めたばかりだし、集中しているのかもしれない。
しかし様子を窺うように見てみると、理緒は顔を覆って天を仰いでいるではないか。
「……理緒ちゃん?」
「このデータ……コピーなんだよね……」
そりゃあデザイナーさんや各種スタッフと同時進行になるのだし、元データひとつだけということはないだろう。紗月の手元にもプリントされたものがあるし、きっと元のデータは保管しつつ資料として複製されているはずだ。
「これを消しても、黒歴史は消えないのかと思うと……」
途方にくれている様子が気になって、紗月はひょいとモニターを覗き見る。確かに変顔はしているけれど、理緒らしいくていい1枚だと思う。
「学校での理緒ちゃん、いつもこんな感じじゃない」
「やめて」
「私はらしくていいなって思ったんだけど……これってデータ貰えるのかな?」
「ぜっっったいダメだからね! そんなこというなら、あたしだって紗月のデータほしいのに!」
なんとなく、手にしていた用紙を後ろ手に隠す。こんなことをしたって、同じ物がパソコンに入っているのだから無意味だけれど、紗月だって妙に照れくさい写真は理緒に持っていて欲しくない。
その行動がかえって『恥ずかしい写真があります!』と言ったも同然で、理緒は楽しげにパソコンのフォルダを漁っていく。
「ちなみに、あたしが目星をつけてたのはね」
「理緒ちゃん! 欲しいデータじゃなくて、写真集に載せる写真を選ばなきゃ」
「あたしが欲しいって思うほど可愛い写真だよ? みんなも見たいって思ってくれるはずだけどなぁ」
水着以外にも私服のショットが多めで、本当に仲良く沖縄旅行をしているプライベートな写真のよう。いろんなところを旅をして、色々な表情がしっかり収められていて――どれをとっても外したくはない。
という気持ちは紗月も共感できるけれど、悪戯な顔をした理緒がクリックして画面一杯に表示させたのは、今にも色っぽい吐息がこぼれ落ちそうなアンニュイな顔をした紗月だ。
「これ可愛いから載せちゃおうよ」
「だっ、だめ!」
撮られた当人にしかわからないことだが、これは欠伸をしている途中を撮られた物だ。この一瞬だけ見ればドキッとする1枚であっても、間抜けな醜態を晒していることには変わりなく、紗月は顔を真っ赤にして理緒に抗議している。
あんなことも、こんなことも。どの写真を見ても楽しそうで、思い出話から意見交換まで会話は止まらない。
――だけど。
(これは……『親友だから』なの?)
画面の向こう側の自分が幸せそうに笑っているほど、ひとつの画面をみて楽しくお喋りが弾むほど。紗月の心には抜けない棘が顔を見せた。
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担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
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3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月10日
参加申し込みの期限
2023年01月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月17日 11時00分
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