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寝子島高校
秋色の、どこかの公園で過ごす日に。
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◆落ち葉降る、貴女と私の……
なるほど、グラビア撮影にうってつけだな、というのがその公園の第一印象だった。
初瀬川 理緒
と
佐和崎 紗月
が連れて来られた、寝子島のシーサイドタウン某所にある公園の事である。
管理人が居ないのか、それともそういうコンセプトなのか、その公園は足元が落ち葉で覆い尽くされていて、一見してノスタルジックな秋色に染まっていた。ごついカメラを持ったスタッフや、レフ板を手にあちらこちら動き回るスタッフの足元で、色とりどりの落ち葉がカサカサ踊る。
「すごいね、理緒ちゃん」
「だね。なんか島じゃないみたい」
紗月がそう言ったのに、理緒もそう頷いた。いや、もしかしたらこれもまた寝子島らしい光景なのかもしれない――都会なんかと比べればやっぱり、どうしても寝子島は栄えている一角であってもどこか、牧歌的な雰囲気がある、ような気がする。
2人ともー、軽々と何台かのカメラを抱えたカメラマンが、そんな2人に声を掛けた。
「準備良い? 光がいい感じだからそろそろ始めるよー」
「「はーい!」」
それに理緒と紗月は同時に返事をして、仲良く指定された撮影ポイントへと歩いて行く。ふわり、首元に巻いたストールが遊ぶように揺れた。
グラビア、と言っても今日の撮影はもちろんと言うべきか、水着ではなく秋物の私服だ。自分達のように、基本的には自分達の私物で撮影衣装を賄う契約のグラドルは、ファッションセンスも求められるから可愛いだけじゃなかなか、人気は出てこない。
撮影が始まったという事は、その第一段階は合格だ。理緒ちゃん良いねー、とカメラマンがファインダーを覗きながら甘い声を出す。
「今日もセンスあるぅ。それ新作のでしょ?」
「あはは、ありがとうございます。そうなんです、こないだ一目惚れしちゃって」
「うんうん、良い色だよねー。じゃあそのまま紗月ちゃんに近付いてー。そのまま、そのまま。んー、イイね紗月ちゃん、その表情イイよー!」
「あ……ありがとうございます……!」
撮影中の軽いトークも、モデルの緊張を解したり、動きや表情を引き出すための駆け引きだ。グラドル歴もそこそこ積み重なってきた2人には、それもちゃんと判っているから理緒は明るく、紗月ははにかみながら礼を言う。
パシャ! パシャッ、パシャシャ!
幾度もシャッターが切られ、必要に応じてストロボが焚かれる。それが眩しいと思っても、表情に出さない術だってもはや、2人にはしっかり身についていた。
それに――トークだと判っていても、自分の頑張っている所が認められるのはやっぱり、嬉しい。
(私服の撮影って気合入るんだよね)
もちろんそれ以外の衣装での撮影は気を抜いているという訳ではないが、お洒落好きの理緒にとって、私服での撮影は自身のセンスを全力でぶつけ、発揮する良いチャンスでもあった。ゆえにこういう仕事が入るとやっぱり嬉しくて、手持ちの服をどうコーデしようかなとか、こないだ見かけたアイテムを買ってチョイ足しすれば幅が広がるなとか、色々と考えるだけで楽しくなってしまう。
対する紗月はといえば、そんな理緒に今日の私服も全部、コーディネートしてもらっていて。理緒ちゃんには私がこんな風に見えてるんだな、と新たな発見をしたり、自分では絶対に選ばないようなアイテムが理緒の手にかかれば、まるで紗月のために誂えたかのように映るのを見て、感心していたりするのだけど。
それより、何よりも、
(今日は理緒ちゃんと一緒の仕事だから、嬉しい)
紗月の胸を一番に占めるのは、そんな想いである。成り行きでのデビューとはいえ、恋人の理緒と一緒に居る時間を少しでも増やしたくて始めたグラドルは、けれども最近急に紗月の人気が出て来たようで、単独での仕事も増え始めていたから。
それ自体は嬉しいような、けれどもやっぱり戸惑いも強いような。何より肝心の、理緒と一緒に居る時間が減ってしまっていたのがどうにも、本末転倒になっているような。
そんな日々だったので、2人一緒での撮影になった今日は紗月はもちろん、理緒にとっても嬉しい仕事だった。紗月の分のコーディネートに頭を悩ませたのも、報われるというものだ。
撮影は、2人一緒に居る所を中心に撮った後は、それぞれ単独である程度撮っていく、という流れで進んでいった。一通り撮った所で、そろそろ1回休憩入れようかー、とカメラマンが告げる。
休憩の時の飲み物なんかも、必要ならば自分で用意することが多いけれども、今日はスタッフからペットボトルのストレートティーが差し入れされた。それを1本ずつ受け取って、近くにあったベンチに2人で座り、1口飲んでほぅ、と息を吐く。
疲れたね、と紗月が微笑んだ。
「そうだね。でも、紗月もすっかり慣れたよねー」
「うーん。そうだね、カメラマンさんの欲しいポーズが先読み出来るようになってきた……かな?」
理緒の言葉に、紗月はそう小首を傾げる。半年以上前、デビューしたばかりの頃はそれこそ、右も左も解らず余裕なんてなかったけれども、今では撮影中に「あ、こっちのポーズの方が良いかな?」「この流れだと次は笑顔じゃない方が良さそう」なんて、考える余裕だって出て来た。
そんな事を話すと、そっかそっか、と理緒が笑顔で何度も頷く。自分自身がデビューしたばかりの頃や、初めてカメラマンに褒められた時の事を、しみじみと思い出した。
そんな理緒も今や、売れっ子グラドルの仲間入りをしている――と言っても、過言ではないだろう。それはいつか望んだ未来のはずで、けれどもこうして秋深い公園に折角やって来ているのに、のんびりとそれを満喫することも出来ないのは、なかなか辛い所。
思わず、理緒の口からぼやきがついて出たのも、無理からぬことだ。
「10代最後の年が、こんなに早く過ぎるなんて……この前高校を出て大学に入ったかと思ったら、もう秋だし」
「ふふ。半年前までは本当に、こうして理緒ちゃんと並んでカメラの前に立つなんて想像もできなかったから、なんだか不思議だよね、人生って」
時間の流れが速すぎると、天を仰ぐ理緒に紗月が、くすくす笑いながらそう応える。グラドルになる前だって、理緒の話や愚痴を理解していなかったつもりはないのだけれど、同じ立場になればその思いもより実感を持って理解出来た。
目まぐるしい日々。――何もかもが手探りで、必死にもがいているうちに過ぎ去ってしまったような、この半年。
――でも、きっと。
「……いいこと……あるよね?」
「うん。きっとあるよ」
ちら、と紗月の顔を見つめれば、穏やかな笑顔の恋人が優しく頷く。それに理緒も目を細め、そうだよね、と微笑んだ――その時。
――パシャッ! パシャシャ!
「え?」
「あの……?」
「いやぁ、ごめんごめん! 2人ともイイ顔してたからさー、つい!」
「ついって……」
突然響いたシャッター音に、びっくりしてそちらを振り返ればカメラを構えたカメラマンの、少しも悪いなんて思ってなさそうな笑顔があった。思わず理緒と紗月は顔を見合わせ、それからクスッ、と笑い合う。
その顔もイイねー! とまた響く、シャッター音。でももう咎める気にもならず、クスクス、ふふふと笑い合う。
やっぱり、こうして2人で過ごしている時が、紗月にとっても理緒にとっても、一番リラックス出来る時間なのだった。
後日。
「これさー、ホント、すっごいイイ顔だからさー」というカメラマンの希望で休憩中の不意打ち写真も雑誌に掲載される事になるのだけれど、それはまた別のお話。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年11月30日
参加申し込みの期限
2022年12月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年12月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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