シナリオ「秋色の、どこかの公園で過ごす日に。」

秋色の、どこかの公園で過ごす日に。

「――あ」

　手元へと落としていた視線をふと上げて、古苗木美姫は軽く目を瞬かせた。パタン、と閉じたのは図書館で借りた小説だ――最近はこの人も面白いらしいよと、情報を得て試しにと図書館で借り、お昼休みを利用して読んでいたところ。
　ひらり、そんな美姫の眼前を舞い落ちていく紅葉に、意識をふと奪われた。ひらり、ひらり、はらり……幾つも、幾つも舞い落ちる紅葉の、なんと艶やかで鮮やかなことか。
　公園のベンチに座った膝の上、はらりと落ちてきた一葉をす、と指先でつまんで、くるりと回せば紅葉が躍るよう。ふふ、とそれに目を細めて手元の本の間に挟みかけ、借り物だと危うく思い出して鞄の中から、別の本を取り出しその中へ挟む。
　そうして何だか楽しい気分でその本を、宝物のように大切にまた鞄へと仕舞い込んだ。

（押し花にして、栞にでもしようかしら）

　否、紅葉の葉っぱなら押し葉？　それはまるで、他愛のない言葉遊びのよう。
　ふと公園の中を見回せば、紅葉以外にも色づいた木の葉が幾つも、幾つも落ちている。見上げた頭上に広がるのはどこまでも青く、気持ちの良い秋晴れの空。

　――さあ。秋に色づく公園で、どんな風に過ごそうか。

運営部より

こちらは、Life with Books ～本と私のキャンペーン～のプレゼントシナリオです。
古苗木美姫さまは、参加が確定しています。おめでとうございます！

このシナリオへの参加申し込みは、どなたでも可能です。
キャンペーンへの参加は関係ありませんので、お気軽にご参加ください。

ゲームマスターより

担当ゲームマスター

蓮華・水無月

マスターコメント

いつもお世話になっております、または初めまして、蓮華・水無月と申します。
現実では秋というより冬に突入しております今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

ご縁を頂きまして、こちらのキャンペーンシナリオを担当させて頂けることになりました。
古苗木美姫さん、キャンペーン当選おめでとうございます！
ガイドに囚われず、ご自由にアクションをおかけください。

さて、秋真っ盛りの寝子島の某所にある公園で、のんびり秋を満喫しましょう！
もしかしたらそれは山の中のキノコや木の実を味わえる公園（？）かも知れませんし、シーサイドタウンのビルの隙間にある隠れ家のような公園かも知れません。
どこかにある海の見える公園なのかもしれませんし、もしかしたら昔よく遊んだ、子ども向けの遊具が並ぶ近所の公園なのかも。

皆さまの思い思いの公園で、本を読んだり、遊んだり、たまたまあったカフェでのんびりしたり、色んな事を語り合ったり、ご自由にお過ごし頂ければ幸いです。

◆NPCについて
本シナリオでは、水無月の過去のシナリオに出てきたNPC、及び特定の担当が居られないNPCを、基本的にはご自由に誘って頂けます。
お誘いになりたいNPCがいらっしゃる場合、お相手の名前を明記して頂けますようお願い致します。

なお、NPCとの描写は大変申し訳ありませんが、基本、個別に行わせて頂きます。
グループで参加されている場合は、そのグループ＆NPC、という描写になります。

それではお気が向かれましたらお気軽に、どうぞよろしくお願い致します（深々と

サンプルアクション（1）