this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
秋色の、どこかの公園で過ごす日に。
【Life with Books】ちいさな秋
1
2
3
4
5
…
8
つぎへ >>
◆貴女たちと会えたら素敵。
はっ、と目を瞬いた。
(あ……うたた寝してました)
秋色に染まる公園の中、陽だまりの心地良いベンチで本を読んでいるうちに、いつの間にか眠ってしまったらしい。手に持ったままだった本を膝に置き、眼鏡を取ってこし、と軽く目をこする。
目の前には相も変わらず、秋色に染まる木々が目にも鮮やかな公園。散歩だろう、のんびりとそぞろ歩く人の姿が遠くに見えて、そして――
「――ゆみ?」
「ママ、なあに? 寝ちゃってたの?」
ぱちり、目の前に立つ少女に瞬き、信じられない思いでその名を呼んだ
古苗木 美姫
に、呼ばれた少女・悠美はにっこり笑顔で返事した。そうして不思議そうにも、からかうようにも見える声色で楽しげに、美姫の顔を覗き込んでくる。
辺りを見回せばやっぱり、眠る前と変わらない公園。手の中にある本は図書館で借りた、最近流行りだというミステリー。
ああ、でも、それなのに。
「――そうですね。ママ、寝ちゃってたみたいです。ごめんなさいね、悠美」
そんな事は何もかも置いておいて、美姫は『娘』に微笑み立ち上がった。いいよ! と悠美が笑う、無邪気に、絶対の信頼と好意に溢れた笑顔で。
悠美が、美姫へと手を差し伸べる。その手が取られないことなどないと、疑ってすらいない表情で。
「ねぇ、ママー。あっち行こうよー」
「ふふ、そうですね。退屈しちゃいましたよね」
その手をもちろん美姫は取り、バッグを反対の手に提げて歩き出す。子ども特有の少し高めの体温が、ひどく心地良くて愛おしい。
最初は大人しく歩いていた悠美は、けれども幾らも行かないうちに弾むような足取りで、早く早く、と美姫を引っ張り始めた。ちょっと待って、とその後を追いながら美姫は歩く。否、小走りになる。
くすり、自然と笑みが零れた。
「悠美、ちょっと待って……!」
「あははははっ、ママ、早く早くー!」
追いかける美姫を振り返り、そう楽しげに笑っていた悠美はだが、すぐに何かに気を取られて足を止める。ひょい、としゃがみ込んだ娘にようやく追いつき、どうしたんですか? と手元を覗き込めばそこには、色付いた綺麗な落ち葉がある。
キレイだよ、と悠美がその落ち葉を掲げてニコニコした。
「ママあげる!」
「あらまあ、ありがとうございます。悠美は良いの?」
「うん! それ1番キレイだから……あ、あっちにもキレイな葉っぱ!」
「ドングリも落ちてますね」
「ママ、拾おう! どっちがたくさん拾えるか、きょうそうだよ!」
くるくると表情を変えて、とにかくこの瞬間が楽しくて仕方ないのだと全身で表現して、悠美が「よーいドン!」と一方的に競争を開始する。その目まぐるしい速度に、美姫はついて行くのが精いっぱいだ。
嗚呼、けれどもそれはなんて幸せな、暖かなひと時なのだろう。楽しげにはしゃいで、全身で美姫への愛情を示して、美姫からの愛情を疑っても居ない――可愛い、可愛い娘。
ねえ、と目を細めて問いかける。
「ママのことすき?」
「うん!」
返される答えは明確で、迷いがない。それが嬉しくて愛おしくて、美姫は落ち葉まみれになって駆けまわる悠美と一緒に、秋色の公園を駆け回り。
少し疲れて来た所で、悠美に声を掛けて落ち葉の絨毯の上に座り、バッグから絵本を取り出した。
「ごほんを読んであげましょうか」
「わーい! よむー!」
その言葉と、美姫の手にある絵本に瞳をキラキラさせた悠美が、大喜びで『良いお返事』をして駆け寄ってくると、すとんと膝の上に収まる。それにウフフとまた幸せに目を細め、美姫は絵本を開いて読み始めた。
それは、とある国の物語。その国の素敵な王様とお妃様は、お勉強したり苦労したり、色々ありましたがやがてかわいいお姫様に恵まれて、いつまでも幸せに暮らしました。
「めでたし、めでたーし♪ ――お姫様どーこだ?」
「えへへ―♪」
ちょん、と悠美の鼻を突いて問いかければ、くすぐったそうに娘が笑う。その笑顔はよく見なくとも、誰かさんにそっくりだ。
ぎゅっ、とそんな悠美を抱き締めると、ママ苦しい~! とクスクス笑いながらバタバタする。そうしてひょいと美姫の顔を見上げて、不思議な、透明な瞳でにっこりした。
「それから、王子さまにもあえるんでしょ?」
「王子さま……? それって、もしかして」
「えへへー。楽しみだなー♪ ねっ、ママ!」
ぱちり、と瞬いた美姫にぎゅっと抱き着き返して、くすくす、くすくす悠美が笑う。もしかして弟が生まれるってこと? と尋ねたかった美姫の言葉は、紡げないまま喉の奥にそのまま仕舞い込まれた。
――これは、夢だろうか? それともいつか来る未来の光景?
どちらでも良かった。どちらだとしても、今この愛おしい娘と過ごせる幸いを、少しだって損ねるものではない。
だから美姫は照れくささを隠すように、大好きな娘の頬に思いきり頬ずりする。ママくすぐったいよ~! とまた悠美が笑う、楽しそうに、嬉しそうに。
「帰ったら、パパにもいっぱいありがとうしましょうね」
「パパに? なんで?」
「うふふふふ♪」
(この幸せをくれたからですよ)
きょとん、と不思議そうな娘にそれは言わぬまま、美姫は腕の中の暖かな愛しい温もりをただ、大切に抱き締める。
――嗚呼。どうか、このひと時がいつか現実になりますように。
1
2
3
4
5
…
8
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
秋色の、どこかの公園で過ごす日に。
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年11月30日
参加申し込みの期限
2022年12月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年12月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!