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【ホーリー・バトルグラウンド】
映画のもたらす恐怖にも実にさまざまな形があり、モチーフも定番から奇をてらった変わり種まで千差万別です。
たとえば超自然現象や架空の怪物、怪人たち。あるいは災害パニック、動物サバイバルなど自然の驚異。サイエンス・フィクションのもたらす未知の恐怖。
そして現代人にとってもっとも身近な、ある種の根源的な恐怖を感じ取ることができるのは、例えばこういった映画かもしれません。
「ひっ! ま、また銃声が……」
どこかでぱん、ぱぱんと鳴るたび、エマはいつもの快活など失くしてしまったかのようにちぢこまり、びくつき震えるばかり。
「大丈夫?」
梓 智依子
がその肩を抱き、子をあやすようにさすってやると、いくらか落ち着いたようです。
墜落してすっかりひしゃげ、煙を噴き上げるヘリは、彼女たちが乗ってきたもの。再び飛ぶことはかなわないでしょう。
四方から浴びせられる銃弾の雨。敵兵はどこへ潜んでいるのやら、皆目見当もつかず。
ともかくここは、戦場。つまり戦争映画の世界へ迷いこんでしまったようです……見たところおそらく、『フルメタル・バレット』や『ブラックタイガー・ダウン』などがモチーフでしょうか。
ぱぱん、と耳元で衝撃が弾けて身をすくませつつも、
桜井 ラッセル
の瞳には強い輝きが宿っています。ゾンビたちの襲撃を見事切り抜けた経験が、彼の力となったのかもしれません。
「このままじゃやべーな。俺がろっこんで鳥になって、脱出ルートを探してくる!」
「気をつけて!」
フクロウに変わり暗い空へ舞い上がったラッセルを見送り、
佐藤 英二
もいつもより表情鋭く、周囲を見据えます。
「せめて敵の位置が分かれば……」
荒廃したビル街、曇天の下の暗がりはぽっかり開いた窓の奥にいるであろう兵士の姿を隠してしまい、布陣を見とおすことはできません。
しかしそんな中でも、ぱん! と鳴り響く銃声にもかかわらず身を乗り出し、注意深く観察してみれば、
「! あそこが光った。あっちも……あそこも。敵は三か所にいる……?」
いくらかでも情報は集まりました。
ばちゅん、と身を隠したコンクリートの残骸が弾け飛び、エマはびくりとして智依子へすがりつきます。
「大丈夫。大丈夫よ……」
「は、はいぃ~」
智依子の優しい手つきに、多少なり余裕が出てきたところで、ばささと羽音。飛んできたフクロウが、あっという間にラッセルの姿へ変わりました。
「よっ、と。どうやら、向こうが手薄みてーだ。それに向こうの丘に見えたのはたぶん、味方のヘリポートか……?」
「じゃあそこまで行けば、脱出できるってことだね!」
かすかながらに希望が見えて、英二の声も明るく弾みます。
とはいえたどりつくには、この銃火の中を脱出せねばなりません。
「エマ、いける?」
「は、はいぃ。なんとか……がんばりますわ~」
子犬めいてぷるぷるしているエマの背中を撫でてやり、智依子はこくりとうなずきます。
「……生きて帰りましょう!」
兵士は必ずしもこちらばかりを狙っているわけではなく、ふたつの陣営が争うちょうど真っただ中へ、彼らのヘリは落っこちてしまったようです。
瓦礫の間をぬうように、ほふく前進で進みます。先頭は英二です。
「うわ、すごい銃撃の応酬だ。み、みんなあたまを低くして……!」
戦場を描くいくつもの映画にも、確かにこんなシーンはありました。画面の向こうから見ているのとは違う、肌で感じる銃撃音、風を切る衝撃。眼前で砕けるコンクリートの破片が散らばるさまにも、身がすくみます。
少しずつ、少しずつ。敵の目を引かないよう慎重に、前へ、前へ。
瓦礫の山を越え、草と泥まみれになりながら斜面を這い上り、丘の上へたどり着く頃にはみんなの服はぼろぼろになっておりました。
丘には舗装された四角いコンクリートの地面に、大きなHの文字。あたりには積まれた木箱がいくつかと、ライフル銃が何丁か。レーションや水などの補給品もありました。
ひとまず水筒の水で喉をうるおしてから。
「確かにヘリポートだけど、ヘリはないわね」
「これで呼べ、ってことかな……?」
英二が手にとったのは木箱の中に収められている、筒状のもの。
「こりゃ、発煙筒か?」
「でもこんなもの焚いたら、敵に見つかっちゃうかな?」
そんなふうに話している間にも銃声は止みません。やっぱりどうしても、躊躇してしまいますけれど。
がしゃり、と耳慣れない音にラッセルと英二が振り向くと、そこにはライフルを手にした智依子の姿がありました。
「やるしかないわね」
娘のもとへ無事帰るという覚悟に満ちた表情が、少年たちをも鼓舞してくれたようです。
英二はラッセルとうなずきあい、発煙筒のキャップ部分を地面にこすると、しゅぼっ! たちまち、もうもうと煙が噴き上がります。
煙は味方にヘリの派遣をうながすだけでなく、当然にして敵の目もまた引きました。散発的に響いていた銃声が、途端にこちらへ向かって届き始めます。
「うわ、集中砲火だ!」
「撃ち返して! 当たらなくてもいい、敵を近づけさせないで!」
「分かったけど、銃なんて使ったことねーぞ!?」
たどたどしい手さばきながら、ラッセルと英二がライフルを構えて引き金を引くと、ぱぱん! ひとまず弾は出てくれたものの、明後日の方向へ飛んでいきました。
といって敵であっても兵士を撃ったりやっつけたりしたいわけではなく、目的はあくまで牽制射撃です。
味方はやられてしまったのか、援護のひとつもありません。けれど敵兵は丘の上の逃亡者を仕留めるべく、銃を連射しながらどんどん距離を詰めてきます。
「楓……かならず帰るから……!」
瓦礫を背に一発。素早く木箱の裏へ移動して一発。智依子の俊敏な身のこなしはまるで歴戦の戦士、いいえまさに映画の主人公のよう。敵兵の歩みに先んじて銃弾を撃ち込み、進攻をはばみます。
そうこうするうち、発煙筒のもくもく噴き上がる煙を見つけてくれたのでしょう。上空に、嵐のような音を立ててヘリコプターがゆっくりと降下してくるのが見えました。
「あと少し! みんな、がんばって……!」
普段の温厚な英二からは想像もつかない、迫真の叫び。
暴風か雷鳴のごとき十字砲火。
ゆっくり、慎重に降下を試みるヘリ。
まるで永遠のように長く、重苦しい時の流れ。
やがて、
「み、みなさ~ん! 乗ってくださいまし~! は、はやく~!」
ちゃっかりお先に乗り込んでるエマの呼び声に、彼らは銃を投げ出しダッシュ! ローターの巻き起こす風にあおられながらも、ヘリのドアからキャビンへ飛び込みます。
ローターが回転し、ヘリはふわりと浮かび上がり、ドアガンに取りついた智依子が掃射しているうちに上空へ。銃火の音も空気が弾ける衝撃も、次第に遠くなってゆき。
「ああ。朝日だ……」
誰がつぶやいた言葉だったのか。白い雲を抜けた先、広がっているのは果てしない雲海。地平線の向こうから顔を出す、まぶしい朝日のオレンジ色。
夢の終わり、映画の終わり。
「……シュールだな」
「そうね……」
「ま、まあエンディングってことで」
空の大スクリーン一面に映し出されるエンドロールをぼんやりと眺めながら、みんなでほうっとひと息。
不思議な現象もこれにて終幕。彼らは無事、それぞれの場所へと戻ることができました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年08月29日
参加申し込みの期限
2022年09月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年09月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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