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いつもの帰り道。寮へと歩いていた
十文字 若菜
は、背後から自分の名を呼ぶ声を聞いた。
「おーい、若菜せんぱーい」
振り返ると、こちらに向かって手を振る一人の男子生徒の姿が見えた。日に焼けた肌に短い茶色の髪がよく似合うその姿は、最近よく行動をともにする後輩――
浅沼 柳司
のものだった。
「あ、柳司くん」
足を止めて手を振ると、浅沼は小走りに十文字のそばにやってきた。
「お疲れです、今帰りですか?」
「柳司くんもお疲れ様。ええ、今から寮に帰るところよ」
十文字のその答えに、ほっと浅沼はひそかに胸を撫で下ろした。どうやら今から特に用事はなさそうだ……。
「それなら先輩、これからお茶にでも行きません?」
こないだはほら、ちょっと状況がアレでしたし……と言いながら、浅沼は幸せそうな顔であまーいスイーツをたくさん食べる自分の姿を思い出して笑った。
浅沼の言葉に、ああ、と十文字も思い出したように笑う。二人の外見が入れ替わってしまったおかしな時間。幸いすぐに戻ったため今ではいい笑い話である。
「そうね。前は私がいっぱい食べてしまったから、今日は私はご馳走するわ」
十文字のその言葉に、浅沼は慌てて手を振った。
「いいっすよそんな! 誘ったのは俺ですし」
「え、でも……」
申し訳なさそうな表情を浮かべつつも、浅沼に押し切られる形で十文字は承諾した。
手近な喫茶店に立ち寄ると、二人は窓際の席に座った。店員に手渡されたメニューを眺める十文字の顔はきらきらと輝いていて、本当に甘いもの好きなんだな、と浅沼はほほえましい気持ちになる。
「決まりました?」
「うーん、ちょっと悩むのよね……。このパンケーキなんだけど、チョコソースにしようかメイプルシロップにしようか……」
十文字が示したパンケーキの写真。フルーツとアイスが豪勢に盛られたその様子は、見るだけで胸焼けしそうなものだった。これに加えて……チョコソースかメイプルシロップだって?
「どうせ甘くなるんだから、どっちも一緒やないですか?」
思わず正直な感想を口にした浅沼に、違うわよう、と十文字は軽く口を尖らせる。
「大事な問題よ。……うーん、今日はシロップの気分かしら」
いったんメニューから視線をあげた十文字は、ちょうど窓の向こうからこちらを眺める人影の姿が目に入った。
「……あ」
そこに立っていたのは、眼鏡をかけたまじめそうな黒髪の少年だった。
やばい、気づかれた。
帰り道、たまたま喫茶店でメニューを選ぶ十文字の姿を見つけた
弓弦原 譲
は、窓の外からなんとなくその横顔を眺めていた。
最初は声でもかけようと思ったが、十文字の向かいに男子学生が座っているのを見てやめたのだ。デート中なのだろうか? カップルのひとときを邪魔するほど野暮ではないと立ち去ろうとしたちょうどそのとき、十文字がこちらに気づき――
今に至る、という訳だ。
今というのは、そのまま十文字に招かれなぜか喫茶店の席に腰を下ろしている今、に他ならない。
「偶然ね、譲くん。ええとね、こっちは柳司くん――
浅沼 柳司
くんよ」
十文字に紹介され、浅沼は自分とはまるでタイプの違う弓弦原に軽く頭を下げる。
(え、この人って先輩の彼氏? だとしたら俺すっげーヤバい立場なんちゃう?)
内心の焦りを押し隠しつつ、浅沼はわざとなんでもないようにいつもの気さくさで声をかけた。
「そうそう、俺は浅沼っていうん。ええとそっちは譲、でいいんかいな」
「ああ、それで構わない」
そんな浅沼に、短く答える弓弦原。
そして早くも終了する会話。
淡々とした様子の弓弦原に、やべえよやべえよと内心で浅沼は頭を抱えたくなる気持ちであった。
(やべえ! これ彼氏さんぜってー不機嫌になっとるわ! 会話短ッ! 怖ッ!)
そうした浅沼の苦悩など露知らず、仲のいい後輩二人と一緒になれて嬉しそうな十文字は、カバンから本を取り出して読もうとしている弓弦原に話しかける。
「突然なのにありがとうね、譲くん。……あら、今日は何の本を読んでるのかしら」
その問いかけに、弓弦原はカバーを見せるように示してみせた。
「ミステリ新人賞の受賞作です。あんまり期待はしてなかったんですが、意外と面白いです」
人差し指で眼鏡のブリッジの位置を直しながら弓弦原は言う。その作家は十文字も知っていたようで、ぱっと顔を輝かせる。
「あ、それ今話題になってるのだよね。いいなー、私も気になってたのよね」
「そうなんですか、なら貸しましょうか?」
「ほんとに? いいの?」
別に、すぐ読み終わりますし。そう返す弓弦原の所作はどこかぎこちない。
もともと社交的なタイプではない弓弦原であったが、彼の懸念事項はそれだけではない。
(……いいのか、彼氏とのデート中なのに)
ちら、と視線を隣に座る浅沼に向ける。コーヒーをすする彼は、背丈こそ自分より低いものの、体育会系のたくましい快活さを感じさせる。まるで自分と正反対の雰囲気の男子生徒の存在に若干の居心地の悪さを感じつつ、弓弦原は口を開く。
「ただ……最後のトリックが個人的にはイマイチでした。まさかあそこで猫が……」
かすかな気まずさをごまかすように、無理に話そうとしたのがいけなかったのだろうか。
うっかりトリックの重要なオチを口走ってしまい、はっ、と慌てて弓弦原は口を押さえる。
「……猫が?」
彼の様子に首を傾げる十文字。しかし彼女も馬鹿ではない。弓弦原のその様子に、ああ何かきっと核心的な部分だったんだろうな、と内心で悟る。
「……すみません、忘れてください」
顔を赤らめて詫びる弓弦原の様子に、十文字はぷっと吹き出した。
「もー、それって絶対ネタバレでしょー?」
怒るどころか面白そうに笑う十文字。そんな二人の会話を隣で聞いていた浅沼も思わず突っ込まずにはいられない。
「譲って見かけによらずうっかりしたとこあるんですね! よりによってミステリでネタバレて」
一見自分とは正反対に思えたけれど、存外親しみやすいのかもしれない。
(もしかしたら仲良くやれるかもしれへんな……先輩の彼氏やけど)
(意外としゃべれるタイプ、なのかな……先輩の彼氏みたいだけど)
お互い内心に抱える勘違いには、相変わらず気づかない二人であった。
ひとしきり笑ったあと、そうだ、と十文字は思い出したような声をあげた。
「あのね、私ちょっと行ってみたいお店があるの。付き合ってもらえるかな」
夕焼けに染まる街並みを駆けてゆく。
豹のような速さとしなやかさで並木通りを過ぎていったのは、
シダ 美穂戸
である。
長い髪をはためかせながら、彼女はベトナムの格闘技であるボビナムを教える道場に向かっていた。
「あらー、シダちゃん。今日も元気ねー」
走ってくるシダに声をかけたのは、いつも立ち寄っているコロッケ屋のおばちゃんだ。今日はコロッケを食べている時間はない。そのまま通り過ぎようとしたのだが……揚げたてのほくほくとした匂いがシダの鼻をくすぐる。
「うー、今日は急いでる、けど! この匂いには勝てない!」
くうぅーとうなりながら店の前に立ち止まるシダに、おばちゃんは笑いながらコロッケを用意した。
「ふふふ、いつもありがとうね! ほら、今日もシダちゃんのために20個揚げといたよ」
「カムオン、カムオン! ヴァン、おばちゃんのコロッケ、おいしい!」
コロッケの入ったパックを受け取ると、シダは財布から代金を出して手渡した。
「シダ、また明日来る!」
「ええ、待ってるわよ。今日は道場の日だっけ?」
がんばってらっしゃいな、というおばちゃんの声援を背に、シダは揚げたてのコロッケをはふはふと頬張りながら再び全速力で駆けて行った。
シダが店番をしているベトナム雑貨屋「チュックマイマン」は、週に二回ほど裏でボビナムの道場を開いている。教えているのはシダなので、この日は店番は母に任せて彼女は道場の方に顔を出すのだ。
「メー! ただいま!」
店の扉を開くと、寝子島の制服を着た学生が三人ほどいるのが見えた。
一風変わった異国情緒あふれる店構えは高校生にも評判がいいらしく、寝子校生がこの店を訪れるのも珍しくはない。三人に軽く挨拶をすると、シダは荷物を母が店番するカウンターの裏に突っ込んだ。
「今日、道場の日! 行ってくる!」
そのまま台風のように飛び出していく後姿を見送ったのは、
十文字 若菜
、
浅沼 柳司
、
弓弦原 譲
の三人だ。
そう、十文字が来たいといっていたのはチュックマイマンのことだったのだ。女の子らしく可愛らしい雑貨を手に取って、どれを買おうか悩んだり相談したり。物珍しい品物の数々に浅沼や弓弦原も興味津々である。
「ここのお店の娘さん、寝子高の方だって聞いていたけど。ずいぶん元気がいいわね」
「道場もやってるみたいですね。ボビナム?」
張り紙を見ながら浅沼が言う。耳慣れないこの単語もベトナムの言葉なのだろうか。
「譲も習ってみたらどうっすか?」
「な、なんでいきなり……!」
浅沼の言葉に弓弦原は言葉を詰まらせる。格闘技は確かに魅力的であるが、彼自身体育はあまり得意ではないのだ。
言葉を濁せばなんだなんだと更に突っかかってくる浅沼。どうやら彼からもすっかりいじられキャラとして認定されてしまったみたいだ。
騒がしいやつ、と思いながら弓弦原は大きくため息を着いた。
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担当ゲームマスター
花村翠
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月26日
参加申し込みの期限
2013年11月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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