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星明かりの下できみとダンスを踊ろう
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◆
朝鳥 さゆる
と姫木じゅんの場合。
窓から差し込む夕方の斜光が部屋を黄金色に染める中。
朝鳥 さゆる
は羽毛のように全身を包む心地よい疲労に身も心もゆだねて、ベッドの上でその美しい肢体を伸ばしていた。
自分では起きているつもりだったのだが、どうやら眠っていたらしい。そんな夢とうつつの境でうとうとまどろんでいると、あるかなきかの小さな物音を聞いた気がして目を開いた。
薄墨を溶かしたようなぼんやりとした視界に人の影らしきものがにじむ。人影は、何か落とした物を拾おうとしているように、足元へ手を伸ばしていた。
――じゅんだ。
窓から入る明かりがその美しくもかわいらしい、少女のごとき横顔を照らしている。
さゆるは身を起こし、身にまとうためのシーツを手に取ると床に素足をつけて立ち上がった。
「あ、起こしちゃった?」
気配に気付いた
姫木じゅん
がこちらを向いて、かすかに笑みを浮かべる。
「ごめんね。目が覚めたら喉が渇いちゃって」
床から拾い上げた缶を、見せるように持ち上げた。
「勝手に冷蔵庫から取っちゃったけど、よかった?」
「構わないわ。
それより、今日は……店、休みじゃなかった?」
醒めきらない眠気に声がゆったりとして気だるくかすれていた。赤光に照らされた、裸体にシーツを巻いただけの姿と相まって、とてもセクシーに見える。
あんなに愛しあって、まだ数時間とたたないのに。あの乱れた髪に指を通してたまらなくなる。
じゅんは思わず手を伸ばしかけ――その手に握っていた缶を思い出して、自嘲するように笑んだ。
「休みよ。――ああ、これ?」
さゆりの視線を追って、着ている服に視線を落とす。
「冷蔵庫の中覗いたら空っぽだったから、起きたついでにコンビニで何か買ってこようかと思ったの。あんたが寝てる間に、と思ったんだけど。一緒に行く?」
「……シャワーを浴びる時間をちょうだい」
「わかった。じゃあその間にあたしはこれを片付けちゃうね」
プシッと缶を開けるじゅんの横をすり抜けて、さゆりはバスルームに入った。
外に出る頃には、もう日は沈んでいた。街灯の灯った道を並んで歩く。夏の終わりとはいえやはり秋口のせいか、風はぴりっとした一筋の寒さを含んでいて、薄手の上着をはおってきて正解だと思った。
せっかく2人で外へ出たのに、コンビニまでの往復というのは味気ないということで話が一致し、どこか適当な店に入ろうということになった。
「じゅんは何が食べたい?」
「あたし? そうねー」
んー、と唇に指をあてて考えるじゅん。そのとき、道の掲示板に貼られたチラシが彼女の目にとまった。
「星明かりの舞踏会? 何これ!」
「ああ、それ。2~3日前から貼られてるのよ。確か駅前で開かれると――」
「日付見て! 今日だわ!」
「……行きたいの?」
スイッチが入ったのか、まるでキャバクラ『プロムナード』にいるときの彼女のようだ。
さっきまでとは別人のように、目をきらきらさせたじゅんがどう思っているかは、返事を待たずとも明らかだった。
バーかクラブにでも入って、ワインを飲みながらラビオリかアラビアータでも軽くつまむだけのつもりだったのに。
「大丈夫。屋台もいろいろ出てるそうだし、つまむ物はたくさんあるわよ」
すっかりその気のじゅんにつないだ手を引っ張られるようにして、さゆりはパーティー会場までやってきていた。
思っていた以上の規模で、人いきれがすごい。
(確かにここでも食事はできそうね)
じゅんの言ったとおり、会場を囲むようにずらりと並んだ屋台を見て思い直す。てっきりお祭りの屋台のようなものを想像していたのだが――実際そういうのもあったのだが――、そればかりでなく、意外にも種類が豊富で、ダンスパーティー会場の出店らしく立食できそうなカナッペなど軽い物もあった。数店回ればコースでそろえられそうだ。
どれを食べようか。真面目に物色しようとするさゆりを、じゅんが貸衣装店の入り口に引っ張り込んだ。
「じゅん? 食べないの?」
「いいからいいから」
驚く間もあればこそ。服やハイヒール、アクセサリーをぽんっと手に乗せられて、試着室に押し込まれる。
それは夜の闇を閉じ込めたようなシンプルなカクテルドレスだった。スパンコールが付いているが、同色なのであまり目立たず、光が当たったときだけきらりと光る。それにアクセサリーが数点。この中から選べというのだろう。
パールのイヤリングを付けながら試着室を出ると、先に着替えを済ませたじゅんが待っていた。
「すてき。そのドレス、きっとさゆりに似合うと思ってた」
頭の先からつま先まで見て、満足そうにほほ笑む。そんなじゅんが着ているのはオーガンジー製の黒のゴシックワンピースだった。スカート部分が臙脂色をした革のコルセットに添ってまるで花びらのようにふわりと広がっていて、とても軽やかに見える。
「あなたも。すてきよ」
さゆりの、短くとも心のこもった褒め言葉にじゅんは頬を染めて面映ゆそうに笑顔を見せた。
ちょうど店を出たとき、音楽が終わった。
「ぴったり!
ね? 踊ろう」
踊り終えた人と入れ替わるように人混みを抜けて、噴水の周りの開けた場所に出る。ここ、と思った場所で向かい合わせになり、手を取り合って、音楽が始まるのを待った。
「ねえ。あたしたち、どんなふうに見えてるのかな?」
じゅんがささやく。
本当は18なのに、高身長と落ち着いた雰囲気からいつも20代半ばと勘違いされるさゆりと、20代後半なのにメイクアップしてお店に出ても中学生に間違えられるじゅん。
せいぜいが姉妹。妹とその保護者というとこかしら、とさゆりは答える。
どんなにかわいい女の子でも、学生なら保護者付きは避けるだろうし、大人であれば未成年の被保護者のいる女性に声をかけようとはしないだろう。実際、すでに何人かが残念そうに首を振って、対象外と視線を外すのを目撃していた。
「まあ、断る手間がはぶけるわね」
との言葉に、ついにじゅんはぷっと吹き出し、声を出して笑った。
くすくすという小さな笑い声が耳に心地いい。
つないだ手のぬくもりと。ほのかに香る自分と同じ匂いのする髪。そして何より、自分といて、こんなにも楽しそうに笑ってくれるじゅんの姿に。この人なら大丈夫。きっと受け止めてくれる。そんな確信がひらめきのように浮かんだとき。
抑えきれない奔流となって、言の葉が唇からすべり落ちた。
「……じゅん」
「なに?」
「あたしは、夜が怖い……今こうしてあなたと踊ったり、昨夜みたいに激しく愛し合ったりしていても、眠りに落ちるときはあたしひとり……」
じゅんは踊るのをやめて、さゆりを振り仰いだ。
踊りながら、何かの片手間に聞き流していいことではないと――これは彼女の本当の思いだと気付いたのだ。
「さゆり」
「……お願い。今夜だけでいいの。今夜だけは、あたしが眠りに落ちないようにして……」
「さゆり、聞いて。いい? 眠るときはみんなそうよ。あんただけじゃない、あたしだって一人。
でも、そうね。それが怖いのなら、こういうのはどう? あんたが目覚めるとき、真っ先に目に入るのが横のあたしなの。そうしたら眠るときの怖さが少しは減るんじゃないかしら?」
目を覚ますうれしさが待っているなら、目を閉じるのもあまり苦にはならないかもしれない。
どうかそう思ってくれますように――じゅんは背伸びをして、さゆりの肩に両腕を回して抱き寄せる。そうして音楽が鳴りやむまで、さゆりを抱き締め続けた。
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担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年07月18日
参加申し込みの期限
2022年07月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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