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LUCK COMING ~いつもそばに猫がいた~
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「えっと……こ、こんな感じ?」
滝原 カノン
。最近姉ができた。その付き合い方にはいささか、当惑している。
「そ、そうね。うん。そんな感じ……たぶん」
当の姉、
滝原 レオナ
も弟との距離感にはいまだ戸惑いがちだ。
「おっ、二人ともいい感じじゃないか。やるなあ」
滝原 レオン
の言葉に双方、顔がぱあっと輝く。
「へへっ、にーちゃんに褒められた! や、やったね、ねーちゃん」
「ええ。そうね。カノン」
しかしどうにも、ぎこちないのである。
目の前には猫の新郎、猫の新婦が仲むつまじく、すりすりと身を寄せ合っている。二匹を彩る装いはレオン、カノン、レオナが協力して着せてやったものだ。
手先の器用なレオンの指導のもと、カノンが新郎猫を、レオナが新婦猫を担当する。
レオナといえば、神魂の悪戯、奇縁あってレオンより分離した存在だが、今では立派に滝原家の一員として暮らしている。レオンから受け継いだお裁縫の腕などはかなりのもので、猫用ウェディングドレスの着付けもすいすいと行うことができた。
一方活動的なカノンは細やかな作業や繊細なタッチにはいまひとつ不安があるものの、レオンとレオナ、双子の兄姉の手助けあって、新郎猫にも上手いことタキシードを着せてやることができた。
「あ、カノン……そこ、少しほつれてる。私が直そうか?」
「え? どこ? ああ、だ、大丈夫! おれがやるよ、大丈夫。大丈夫。ちゃんとやれるよ」
「そ、そう? ならいいけど……」
ちょっとした失敗も愛嬌だ。そこはいい、大した問題ではない。
カノンの目下解決しがたいお悩みは、ふってわいたような、この姉との向き合い方なのだ。
(仲良くしたいんだけどなあ……)
無論、嫌いなわけではない。優しく美人なお姉さん、気立て良く弟の面倒をよく見てくれる。双子というだけあって、大好きなレオン兄ちゃんと同じにおいを感じたりもする。
しかしながら、ある日を境に突然『いることになっていた』姉の存在は、思春期において多感な年ごろの中学1年生を大いに惑わせた。無理もない、ついこの前までカノンにとって年上の兄弟など尊敬する兄レオンただの一人だけだったのだ。
今でこそ神魂なにがしかの影響であろうと分かりもするが、だからといってなるほどそういうことね、とすんなり受け入れられるわけもない。
(仲良くしたいんだけど……)
レオナのほうも、感ずるところは概ね同じだ。双子の兄、という位置づけとなったレオンのことはもとより自身の半身なのだし、違和感はない……ただ弟カノンの存在は、分離からしばし時が経ってなお、異質だ。
もちろん嫌いではないし、背丈は大きいけれど可愛い弟である。こうして滝原家へ身を寄せることになったからには、カノンとも分け隔てなく、姉弟として上手くやっていきたいとの思いがあった。
しかしながら、ああすれ違い。この二人、ボタンをかけ違えたかのように、どうも上手くいかないのだった。
「あ、あれ?」
「そこはもう少し、外側から大きく余裕をとって」
「だ、大丈夫! ちゃんとできるから……!」
なにかきっかけでもあれば。とっかかりの一つもあれば。どちらもともに、そうは思っているのだが。
「……あ、痛っ!」
そんな時だ。針を繰っていたカノンがぷっつりと、指を刺してしまった。
ぷく、と赤い玉が指先にふくれ上がる。
「そのまま! 舐めたりしちゃダメよ」
「ええ?」
レオナの行動は早かった。取り出した清潔なガーゼで血玉をささっと拭うと、消毒液を一つ振りかけ、
「いっ……」
「ほら、じっとして。男の子がこのくらいで泣かないの」
「な、泣いてないよ!」
「そう? ふふ……」
手早く絆創膏をくるりと巻く。この間、わずか数秒であった。
絆創膏の柄は、
カプギア仮面
のスマイルだ。
「あ……ありがとうねーちゃん!」
「いいのよ。さ、着せてあげましょ」
「うん!」
ちょっとしたきっかけ。距離を縮めるためのとっかかりだ。
焦らずともきっと、そんなものはどこにだって転がっている。普通の姉弟になれる日も、遠くはないことだろう。
並ぶ二匹の猫は、完成した衣装でバッチリ着飾って、ご満悦。
「猫も嬉しそうだね、レオナねーちゃん!」
「そうね。カノンが頑張ったおかげよ」
なんて。一時でも距離の縮まった妹弟の嬉しそうな笑顔を眺めて、レオンも安堵の息をつく。
「ふーん。仲良くやってるみたいだねー」
「! ねーちゃん」
「うんうん。心配して損しちゃった!」
「ましろも……」
滝原 ねね
はふよふよと浮かび、レオンの肩越しに妹弟たちを見守っている。
滝原 ましろ
はいたずらっぽく笑ってはいるが、瞳は微笑ましそうに細められている。
「なんだ。ふたりとも、カノンとレオナが心配だったのか」
「もちろん! だっておねーちゃんだもん!」
享年6歳の姉はそう言って薄い胸を張る。見た目に違わず内面も幼い彼女だが、弟たちを案ずる想いは本物だ。
何の因果か、自分が生まれる前に亡くなった姉とこうして邂逅し、会話を交わすことのできる奇跡を大切にしたい、とレオンは思う。
姉も増えたし、レオナという妹も増えたが、それにしてもかたわらでぴたりとレオンにくっついているましろは果たしてどちらなのか、実のところよくわからない。
「ん? どしたの、パパ? ぼくの顔、じーっと見ちゃって」
「いや。ましろも楽しんでるか? ほら、そこの猫カップルも順番を待ってるみたいだぞ」
「あ、ほんとだ♪ 次はあの子たちの番だねー。ぼくも着せてあげたい!」
天真爛漫、活発な男の子のようであり、ちょっぴり小悪魔的な女の子のようでもある。
けれどまあ、どちらでも構わないか、とレオンは思う。
「じゃあ、着せてやろうか。いっしょにやろうな、ましろ」
「うん♪」
「ねーちゃんは……そうだな。アドバイスをたのむぜ」
「んふん、おねーちゃんにまっかせなさい!」
弟でも妹でもいい。ましろと共に過ごせるこの時間もまた、奇跡のたまものだ。
ねねがいて、カノンとレオナがいて、ましろもいる。このひと時をこそ、大切にしたい。
「よし、みんな準備できたなー?」
「ええ、猫たちの着付けもバッチリよ。ね、カノン?」
「うん!」
「じゃ、鳴らすぞー」
みんなで手を添えて、紐を引く。猫恋の鐘は歌うように、かろん、からん。
祝福の音色は風に乗る。寄りそう時子と尚輝の髪をなぞり、ともに手を鳴らした拓郎と彩葉の頬をくすぐり、並び見上げた滝原家の面々の頭上を飛び越え、灯台をぐるりと一回りし、天へと向かって飛び立ってゆく。
どこまでも、はてしなく、響き渡ってゆくだろう。
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5人まで
シナリオジャンル
NPC交流
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
74人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年07月23日
参加申し込みの期限
2022年07月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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