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浴衣を着るのは七夕祭り以来、一か月ぶりになる。
(同じ浴衣なのに……)
傍らを歩く
初瀬川 理緒
の凛と伸びた背を横目に見つめ、
佐和崎 紗月
は黒い睫毛を伏せた。
理緒の浴衣は水色地に華麗な牡丹の花を咲かせたもの。
紗月の浴衣は白地に可憐な月下美人の花を綻ばせたもの。
どちらの浴衣も七夕祭りと同じもの。そうであるのに、現役女子高校生グラドルから現役女子大学生グラドルへと成長を遂げた理緒の手に掛かれば、見せ方が全く変化する。
──浴衣も水着と一緒でよく着る衣装のひとつだからねー
一人暮らしのメゾネットタイプアパートで、手慣れた様子で浴衣を着つけてくれながら、理緒が笑いながら言っていた言葉を思い出す。
──どう着れば可愛く見せられるか、大人っぽく魅せられるか、熟知してるってわけ!
得意げに言ってから、理緒は少し照れた。感覚的にだけどね、とはにかんだように笑ってから、優しい手で髪を結い上げてくれた。
──うん、いいうなじ
おくれ毛の残るうなじに軽いキスをくれてから、浴衣の襟を整えてくれた。ここをこうすれば大人っぽく見えるのよ、と微笑んで、今度は唇にキス。
──ほらもー、完璧! 今日もあたしの紗月はすんっっごくカワイイ綺麗!
手放しで褒めてくれながら、イヤリングはこれ、ブレスレットはこれ、と手際よく決めて、次は自分で自分の浴衣の着付けにかかる。七夕祭りのときは可愛らしくまとめてみせたけれど、今回は同じ浴衣でも雰囲気をがらりと変えて大人っぽく。
──ね
髪を結い上げながら浴衣の肩越しに振り返った理緒の艶っぽいまなざしを思い出し、紗月はぱちぱちと瞬いた。熱を帯びる目元をそっと指先で抑える。
「紗月?」
「ううん、なんでもないの」
そっと覗き込んできて、当たり前のように手を繋いでくれる理緒に微笑みを返す。
「理緒ちゃん、手……」
「平気平気、トモダチトモダチ」
ひょんなきっかけから期間限定とは言えグラビアアイドルの仕事をすることになった紗月と、女子高生の頃から筋金入りのグラドルである理緒が浴衣姿で歩けばどうにも目立つ。紗月は理緒の堂々とした歩き方が格好良くて仕方がないけれど、
(紗月、綺麗だもんね)
理緒からしてみれば、初々しくも大人びた浴衣姿の紗月が気になって仕方がない。こんなに可愛くて綺麗な女の子、どこかの馬の骨にナンパでもされてはかなわない。それどころか他所の事務所にスカウトされたって可笑しくないのだ。
大真面目に悩みながら、理緒は恋人の手をぎゅっと握りしめる。
「ほらほら、アクセ買お! ほおずきをあしらったものとか、和風要素があるものとか!」
グラビアアイドルの仕事をしていると、自前のアクセサリー類も調達しなければならない。仕事で使うことが前提ではあるけれど、お洒落したいお年頃な理緒からすれば、プライベートでも使えそうなものを選んでおきたいところ。
ほおずきを扱う露店と露店の間、ちりんちりんと鳴る風鈴を軒に飾り和風の小物類を並べる屋台の前へと理緒は紗月の手を引いて立つ。
ほおずきの簪に和柄のヘアピンや珊瑚のピアス、蜻蛉珠の首飾りや銀細工の腕環。シンプルなものから豪奢なものまで、さまざまに並ぶアクセサリーを前に、理緒は歓声をあげる。
「ほら、これとかお揃いでつけちゃう?」
ほおずき飾りの髪飾りやピアスをあれこれと手にしながら、理緒が朗らかに笑う。
「紗月の柔らかい雰囲気にはこれが似合うと思うんだ」
手にした簪を髪にさしかけてくれる理緒を見つめたまま、紗月は目が離せなくなる。
理緒とふたり、こうして一緒にいられる瞬間瞬間が、紗月にとってはどんなものよりも美しく思えて仕方がなかった。どの瞬間も美しくて、大切な宝物のように思えた。ふたりで過ごすこと以外は、どんなこともどうでも良かった。
(……ううん、違う)
理緒のことだけで頭がいっぱいで、他のことを考える余裕なんてない。
理緒を見つめたまま、紗月は真剣にそう思う。
理緒が薦めてくれたアクセサリーを購入し、理緒と手を繋いでお祭りの中を歩いて回る。それだけのことがとてもとても楽しくて、うっかり調子に乗って買う予定になかったほおずきの鉢植えまで買ってしまったのはご愛敬。
「……それはそうと」
包んでもらった鉢植えのことはひとまず意識の外に追いやって、紗月は賑わう人波を見回す。
「けもの耳ってブームだった?」
あちらのほおずきの露店にも、こちらもほおずきの屋台にも、ほおずき市のあちらこちらを狐のような大きな三角耳をつけた浴衣姿の子供たちがうろついている。
「最近寝子島でけものブームらしいけど」
紗月と一緒の店で一緒に買ったほおずきの鉢植えを気にしつつ、理緒も首を捻る。寝子島観光課の職員が企画したという『けもの月間』に関係しているのか、どこかの店が子供たちにけもの耳カチューシャでも配布しているのかもしれない──
そう考えたのも束の間、理緒は気付いた。ふと見た紗月の耳にもけもの耳が生えている。
「り、理緒ちゃん」
声を詰まらせる紗月の様子から見て、それからなんだかもじょもじょする自分の頭の感覚から鑑みて、おそらくは自分の頭にもけもの耳。
「……どうなってるの?」
「えええ、なんでー?!」
顔を見合わせるふたりの脇を、けもの耳の子供たちがキャアキャアと駆けて行く。
「けものけもの、みーんなけもの!」
「けものが嫌ならほおずき持ってお池の洞まで寄っといで!」
笑い転げて駆けて行く子供たちの声を耳にした途端、理緒は咄嗟に紗月の手を引いた。何が何だか分からないし、けもの耳の紗月はカワイイけれど、けものは困る。折よくふたりともほおずきの鉢植えも手にしている。
「行こう、紗月!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
23人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年04月09日
参加申し込みの期限
2022年04月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年04月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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