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寝子島神社のほおずき市
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「……電話切れました」
勢いよく切られた携帯電話から耳を離し、
喜矢武 あいお
はくすりと小さく笑った。人間の世界も楽しいと認めてしまえばきっともっと楽しいのに、
(阿呂江らしいと言えばらしいのでしょうか)
色々とお役立ちなスマートフォンを和風ゴシックロリータな衣装の袂に仕舞う。折角ほおずき市を訪れるならと和風な衣装を纏いたくて、けれど手元にあったのは動画投稿サイトMewTuveで歌唱グループ『あいおシスターズ』として活動しているときの衣装のみ。
これはこれでいけるはず、と待ち合わせ場所の寝子島神社鳥居の前に来てみれば、ほおずき市を一緒に巡る約束をした星幽塔の住人であり『あいおシスターズ』の『姉』である
アイオ・キャンドライト
も対となる衣装を纏って来てくれていた。
お揃いの色違い衣装でご機嫌にほおずき市巡りを始めようとしたところに掛かって来たのが、阿呂江からの電話。
「姉さん今の聞こえました?」
「大体わかりました」
お揃いの白灰色の髪に海色の瞳を見合わせ、あいおとアイオは頷き合う。
「狐さんのためにも急いでほおずきを集めないと」
「これ以上子ぎつね達が罪を重ねないためにも正しい方法で集めましょう!」
アイオが長く垂らした縦ロールの髪から覗く衣装なのか本物なのか判別つかぬほど精巧なケモノ耳をぴんと立たせ、あいおが縦ロールツインテールの髪を大きく揺らして頷く。
「でも正しい方法って?」
『あいおシスターズ』の『妹』であるあいおが首を傾げるのに、アイオは張り切った様子でぴょんとその場で跳ねた。着物ドレスのレースの裾をひらりと翻し、元気いっぱいに駆けて向かうは鳥居の前。
「神社の境内はさすがに勝手にやると怒られそうなので、出入口ギリギリのところを攻めますわ」
ちょっぴり悪戯っぽく笑って、アイオは鳥居の脇の空いたスペースで白灰の髪をふわりとなびかせくるりとターン。
「きゃんもーにん!」
MewTuber『あいおシスターズ』を知る視聴者にとってはおなじみの挨拶をよく通る声で響かせれば、華のある衣装纏った少女の周りには見る間に人だかりが出来た。
「今日はあいおシスターズスペシャルライブをスタートしますわ! 現地の皆さんは投げ銭の代わりに投げほおずきをしていってくださいな」
動画配信時の定位置であるアイオの隣に並びながら、あいおはなるほどと内心で感心する。
(投げ銭ならぬ投げほおずき!)
そうやって皆から集めれば、子ぎつね達に人間の手が及ぶこともないだろう。
場所もいい。出入口である鳥居近くであれば、お店で買ったばかりのほおずきの一つや二つは分けてくれるに違いない。
「あ、投げほおずきは飾りとか装飾入りじゃなくて普通のやつでお願いしまーす」
ぴょこんと頭を下げるアイオの前、あいおは素早く社務所から借りて来たバスケット数個を置く。ついでにパフォーマンスの許可も貰ってしまえば、準備は完璧。
「さあ一曲目からノっていきますわ」
アイオと視線を交わし、あいおは深呼吸をひとつ。
「音響の機会がないからアカペラですけど聞いてください──あっ、動画撮影とSNS拡散はOKとするのですわ」
最初の曲は近年大ヒットしたアニメの主題曲から。耳慣れた曲で通りがかる人々の足を止め、次は懐かしめの歌謡曲。楽器がなくとも、ふたりの声が絶妙な高低で合わされば、歌は夏空に心地よく響き渡る。
「わー投げほおずきありがとうございますー」
バスケットに次々と投げ入れられる真っ赤なほおずきに、あいおは歌の合間に歓声を上げる。
周囲でちりちりと鳴る風鈴の音は涼し気ではあるものの、一曲二曲と全力でパフォーマンスするうちに額には汗が滲み、衣装の背に熱が籠る。
けれど、
(集中です!)
歌うことはとても楽しい。歌うことで人々に楽しんでもらえればもっと楽しい。
胸に湧き出す熱をそのまま声にして、あいおシスターズはほおずき市に歌の彩りを添える──
「いっぱい集まりましたね」
全力パフォーマンスとたくさんの人目に触れてどきどきする胸を抑え、あいおは笑う。
準備したバスケット数個がほおずきでいっぱいになったところでライブを切り上げ、ふたりは全力ライブで乱れた息を整えながら涼しい木陰で一休み。
「これで病気が治るといいのですわ……」
「狐の子が取りに来ると聞きましたが」
山盛りのほおずきを眺め祈るように呟くアイオに笑いかけながら、あいおはその場で背伸びをしてほおずき市の人波を見遣る。阿呂江が使いに出すと言っていた子狐たちは、
「……あの子達ですかね」
浴衣姿の幼い子供たちを連れた高校生の男女の姿に目を止めた途端、高校生ふたりと手を繋いでいた子供たちは一斉に駆けて来た。
付き添いらしい高校生男女──彰尋とあおいのうち、彰尋は家からの急なヘルプ要請で帰らなければならないらしいが、あおいは子狐たちを手伝って大狐のもとへ戻るらしい。
「ほおずきいっぱい!」
わらわらと寄って来る子供たちにアイオとあいおはバスケットを手渡す。
「このほおずきを持って行って薬にしてください」
「ありがとー!」
「ございます!」
「でもどうやって集めたの?」
きらきら輝くたくさんの瞳に見つめられ、あいおはちょっぴり胸を張った。
「一芸を身につけるとこんなところでも役立つんですよぉ」
すごいすごいと拍手する子狐たちの前、あいおはしゃがみこんだ。視線の高さを合わせ、
「もう人間のものを盗んだり勝手に化かしたりしたらダメですよ」
小さな声で叱ってから、打って変わって朗らかに笑う。
「必要になればいくらでも僕たちが集めてみせますから!」
ごめんなさい、と肩を落とし、子狐たちは顔を見合わせる。どうやら他にもたくさん、ほおずき市中を駆けまわっている仲間がいるらしい。なるべく声を掛けるね、と小さな拳を固める子狐の頭をあいおが撫で、気を付けてくださいねとアイオが見送る。
「ところであの狐一家ってあやかしだったんでしょう?」
アイオがふと口にした謎に、あいおは首を傾げた。
「霊界じゃなくてネコジマ世界にも妖怪がいたりしますけど、神社の近くというと……もしかして神様とかその使いとか」
「その可能性もあるかもですねぇ」
「これで狐のお父様が快方に向かえば、狐さんたちから恩返しがあるかもしれないですわ、なんて♪」
楽しそうに笑うアイオの手を、あいおは引く。それはそれで楽しみではあるけれど、
「今日はほおずき市を楽しみましょう、姉さん!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
23人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年04月09日
参加申し込みの期限
2022年04月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年04月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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