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明日(あした)はきっと風の中
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「かえでちゃんたちこれからごはんなの、おねえちゃんもいっしょにたべよう!」
腹は減ってないと言いながらも、ナターシャは智依子たちの食事に付きあった。といっても彼女が口にしたのはホットコーヒーだけだ。出てきたものをわざわざレンジで加熱して呑んでいた。真夏であっても、舌がひりひりするくらい熱いほうが好みなのだという。
決して愛想のいいタイプでもなかろうに(むしろ逆なのに)、楓は妙にナターシャになついていた。いまも、
「としょかんでねー、さむいくにの とらのえほんをよんだよー」
としきりに話している。
「残念ながらシベリアトラは絶滅危惧種だ。すでに野生種は絶滅したという説もある」
大真面目にこたえているナターシャが、すこし可笑(おか)しかった。
クリスではなくナターシャと知って智依子はいくらか緊張したが、すっかり胸をなで下ろしている。楓はナターシャを信用しているらしい。子どものほうが大人より人を見る目があるかもしれない。
そのままの流れでビーチに戻った。ナターシャも一緒だ。
「みてみておねえちゃん、すなのおくにー!」
また建国をはじめた楓をながめつつ、智依子はナターシャと言葉をかわした。
クリスではなくナターシャと会うのは、
前任店長我妻(あずま)の事件
以来だ。
どうしても、話題はそのことになる。
「そうか、あの子には我妻のことは話していないか」
「ええ……そのほうがいいかと思って」
「私もそう思う。あの女は?」
「クリスさんも賛成してくれました」
でも今でも、と智依子は言った。
「あのときの感覚がよみがえることがあります。とくに、休憩室にひとりでいるときには」
言葉では正確に表現しづらいが、しいていえば恐怖と嫌悪感になるだろうか。自分の内側から、あの日の記憶がひたひたと這い上ってくるのだ。ともなうのは腐ったような臭いと冷たい感触、そして、絶望的なまでの無力感――悲鳴を上げそうになる。これは智依子が背負わされた十字架、いくらかは軽くなる日がきたとしても、けっして消すことのできない呪わしき重荷だ。
「だったら環境を変えるべきではないのか。つまり、あの玩具店を退職しても」
当然といえば当然の提案だろう。事実、クリスからも同じように言われたことがある。
でも、と智依子は言った。
「私はつづけたいんです。ハローニャックの仕事を」
もちろん楓のためというのもあります、と断ってつづける。あの事件さえなかったら、理想的な職場なのは事実だから。
「でもそれだけじゃないんです。いまは……まだ漠然とした思いでしかありませんが、将来的には子どもにかかわる仕事をしたいという思いが芽生えてきたんです。そのために、私はもっと……もっと学びたいんです」
笑い飛ばされてもかまわない、それくらいの想いで口にした智依子の言葉だったが、ナターシャはうなずいた。
「ならば私は協力させてもらおう。前も言ったが、智依子、私はお前に恩がある」
「それならばもう――」
「まだだ。まだ返しきってはいない」
ナターシャは言い出したら聞かない性格のようだ。智依子はそれ以上言葉を重ねるのをやめ、それに、と明るい話題を持ち出した。
「状況は良くなっています。なぜって、いまの店長は、あの矢晒(やざらし)さんなんですから」
めずらしい苗字のこの女性は、智依子がハローニャックをバイト先に決めるきっかけをつくった人物だ。十代にして妊娠出産するも、シングルマザーの道をえらび、アルバイトからのぼりつめて国内最年少店長に選ばれたという伝説的な社員なのである。かといって他人を蹴落とし我が道を爆走するような猛烈社員ではない。社内には話のわかる上司として敬愛され、社外には名前(あと顔)が似ているということでみずから『アザラシ店長』と名乗って、親しみやすい大型店を全国各地に生みだした名物キャラクターなのだ。
じっさい就任すると矢晒は噂以上の好人物で、もちろん矢晒になってから、店の雰囲気は百八十度好転した。智依子も新店長とはうまくやっている。
「そうらしいな。私はまだ店長が代替わりしてからの店で働いた経験がない」
なぜならこれまで昼間はほぼすべて、クリスが表に出ていたからである。
「だったらナターシャさん、明日のシフトに出てきませんか? 大丈夫です、私がうまくとりつくろいますから」
「さあ……しかし、行けるものであれば、行ってみたいものだな」
さらりと、ごく当たり前のようにナターシャは言った。
智依子が当初描いていたナターシャのイメージとは、ちがう。前はもっと殺伐としていたし、うかつに近づけば斬られそうな目をしていた。いまだってもちろん、クリスとは別人の怖さがあるが、もう少し親しみやすいというか、角が取れたような印象があった。
楓が、いい影響を及ぼしたのかな。
ふとそんなことを思った。
先に結果だけ書いておこう。翌日ハローニャックに姿を見せたのは、ナターシャではなく、クリスだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年03月21日
参加申し込みの期限
2022年03月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年03月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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