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レディ・ロゼッタの運命考察
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固唾を呑むもれいびたちの耳に最初に届いたのは、嘲笑だった。
「……はは、あははは、あははははは! やっと手に入れた、自分の、自由な体をね!」
目覚めた菜々緒――いや、『七男』は気がふれたかのようにはしゃぎ、木の椅子をがたがたと揺らし、そして立ち上がった。
「君たちは本当に滑稽だよね。菜々緒の心がボロボロのガタガタになっているのに、あんなに毎日毎日つつき回してさ。『疑ってるけど信じてる』なんて表明されて、救われる人間がどこにいる? こうなるのはもう当然の結果。だよね?」
呆然とする面々に目配せすると、突如暴れるのをやめてすとんと椅子に腰掛けた。七男は隣に座る黒子を見つめる。
「ずっと見てたからわかったよ、『クロちゃん』。舌を出して、『俺は幸運だ』って言う。それで幸運を強引に創り出しているんだね」
「え……あ……俺、の、幸運って」
これは
吉祥寺 黒子
にとって紛れもなく最大の不幸であったろう。不可解なほどの幸運と不運が振り子のように繰り返す仕組み――それは、彼女に宿るろっこん『ラクシュミーの寵愛』の力であったのだ。目の前で親友がセブンに変貌する不幸。間近にいながら親友を守ることができなかった不幸。そして、心の底から嫌悪していたセブンに、己のろっこんを暴かれる不幸。今まで窮地を救ってきた幸運のツケが、たった今一気に支払われてしまった。
「な、菜々緒……うそだよな? う、うそ」
黒子の瞳から大粒の涙が流れ出す。『菜々緒の』親友の心を砕くという己の仕業に大きく満足した七男は、スイーツの皿に手を伸ばす。木の匙で大きくクリームあんみつをすくいあげ口に運ぶと、ねっとりと味わうように舌なめずりをした。
「すばらしい味だ。自分の舌で味わうこの美味! こんな素敵な甘味を提供してくれるこの店で、無礼は働けない。だから殺戮は、待ってあげるよ」
再び立ち上がり、通路に立つと芝居がかったしぐさで両手を広げた。右手にパーティ席の
浅山 小淋
、
黒依 アリーセ
、
李 小麗
。左手の小テーブルには
霧切 翠子
、
新井 米太郎
。黒子は七男の足元でくず折れ、泣いていた。
「今日はね、僕の記念日だ。だから穏便にこれだけで済ませてあげるよ!」
抜き放たれたナイフが光る。何が起きるのかは予想できたが、間に合わない。勢いよく白い腕に突き立てられた刃。
「やめて!」
「先輩、危ないっ!」
立ち上がる翠子を見て、米太郎も動いた。その瞬間は、まるでコマ送りのようにゆっくりと見えた。七男は痛みも無視して誇らしげにさえ見える態度で、肉を引き裂き、血に塗れた刃をその場にいたものに見せつけ――
「なぜだ? 『忘却する緋刃』の影響を、なぜ君たちは受けていない?」
七男のかざしたナイフの刃は、米太郎に握り締められていた。手のひらから鮮血があふれ出る。二人の血が混じりあい、混沌となって床を塗らした。アリーセ、小麗、小淋の三人は意識を失って倒れている。彼女たちは『今日、菜々緒はここには来なかった』という記憶を植えつけられるのだ。当然七男の記憶も忘れ去られる。
「クロちゃんじゃないのはわかってる。そっちの席の3人。……誰かな?」
非日常の事象を遮断する『バジリカ』。その力の源である翠子に、七男は気がついた。
「ああ、君か。君はそんな力を持っているんだ。へえ……そんな力を。力を打ち消す力を!」
軽く米太郎を押しやると、緊張と痛みから来るショックで、米太郎はひざをついた。翠子は七男におとがいを捕らえられ、動けない。
「ねえ、君、名前は?」
「
霧切 翠子
……」
「翠子ちゃん。君の力は危険だね。これは予想外だったよ」
血塗られた指の痕が、翠子の頬に刻まれていった。
「よく、覚えて、おくからね?」
「いや……あ……やめ、て……こ、こー君……たすけ……」
残忍な笑みを浮かべる七男。突如その手が振り払われた。痛みに脂汗を浮かべながら、米太郎が言う。
「やめろ……先輩を傷つけるな。やるなら、僕をやってくれ。痛めつけられるのは僕でいい。僕がその役目を負う!」
「……ふうん。立派だね。君も記憶を保つものになるのか。どこまでやれるか、がんばってもらおうかな」
ふっと気障に笑う七男の目だけは、ぎらぎらと米太郎をにらんでいた。
「でも、ずうっと盾になる役は、結構痛いからね。覚悟しなよ」
そう言って七男は『紗乃香』を後にしようとした。足首をぐっとつかまれ、迷惑そうにその先を見る。涙で頬を塗らした黒子が、七男をにらみつけていた。
「菜々緒を、返せよ」
「僕がナナオだけど?」
おどけた返しに、黒子は叫んだ。
「俺の親友の、菜々緒を返せよ!」
青い瞳に、総毛立つような殺意が宿る。意識を保っている翠子と米太郎は、その瘴気に圧倒されそうになる。だが七男はふっと軽いため息をつき、丁寧に血まみれの手で黒子の指をはがしにかかった。
「まあいいや。君は野放しにしておいてあげるよ。君を見れば、僕の殺意はさらに燃え上がりそうだから」
はずした黒子の指に、先ほどまでの力強さはない。七男はその手を、いらない玩具を捨てるようにぽいと放った。
「おい、これは……!? 芽森先輩?」
救護と誘導を終え、勝手口から店内へ戻った
志波 武道
と
風雲児 轟
もまた、セブンの正体の目撃者となる。
「お前! やっぱりお前が……!」
轟は愕然とする。もしかしたら、と思っていたことが現実になるショックは想像以上のものだった。
「おっと、まだいたのか。面倒だなあ」
七男がナイフを抜くしぐさをすると、翠子が両手を広げて轟と武道の前に立った。その翠子を守るように、さらに傷ついた米太郎が前に出る。
「また翠子ちゃんが防いじゃう、ってわけか。君の能力の発動条件は、ぼくにはよくわからないけれど、瞬間的に発動できる。それはわかった。無駄な時間を食うだけだから見逃してあげよう」
翠子は声もなく震えていた。
「ふふふ。あはは! ぼくを知る証人がこんなに増えてしまったね。でも、知ったからといってどうにかできるなんて、思わないほうがいい。ぼくの殺意は、君たちの上を行く」
七男は血に染まった指先を翠子に向けた。もはやその手は、米太郎に防がれて彼女に触れることはできないが。
「翠子ちゃん。次はその力、使わせないからね」
そう言い残して、殺意の化身は店を出て行った。翠子は緊張の糸が切れたのか、気を失って倒れた。米太郎がその体をしっかりと受け止める。救急車のサイレンの音がする。黒子は床に伏して泣いている。武道と轟は、たった今知った真実のあまりの重苦しさに言葉を失っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
清水るね
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
推理・サスペンス
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月27日
参加申し込みの期限
2014年02月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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