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闇ありて棲み処は澱む<1>
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●404号室
●
小次郎に続いて、修、学、最後に紫が室内に身を滑り込ませる。
部屋の中には蛇もどきはいなかった。
物音はない。
しんと闇が沈殿し、異様な重みをもった冷気が部屋の中に漂っている。
「ここはただならぬ気配がするぜ……震えが止まらねえ」
小次郎は自分の肩を抱く。
だがこういう場所にこそ重要な物が隠されてそうだ、とも思う。
修が注意喚起した。
「気を付けて行こう」
玄関から入るとまずリビングがある。
事件後の片づけは最低限だったのだろう。家具もソファもそのままだ。
壁に貼られたままの子どもの絵。
家族四人を描いたものだろうか。
左にお父さん、右にお母さん、間にお姉ちゃんらしき三つ編みの女の子と、黄色い服の男の子。
全体的に明るい色調で、家族が幸せだったことが伺える。
「……こういうの、胸が詰まるなあ」
学はカメラを回しながら胸を抑える。
リビング、そして続く子ども部屋。当時の暮らしは感じられてもとくに異変はない。
そこも、奥にもう一部屋続いている。
「こっちは寝室か?」
ここまで何もなかっただけに、いやな予感がする。
ドアノブを回そうとする修の手を、上から紫が留める。
「鬼より脆い者は、皆して鬼より聡い。聡き者達の為なら僕は矢面に立とう」
修は紫に場所を譲った。
鋭く黒い爪の手で、ドアノブが回される。
「……うっ」
紫ですら呻くほどの瘴気が漏れ出る。
修のスマホのフラッシュが室内を照らした。
それは、ダブルサイズのベッドの上にいた。
天井に届くほどの黒い塊。
――人のような顔がある。ひとつ、ふたつ、みっつ。
――人のような手がある。よっつ、いつつ、むっつ。
男、女、そして三つ編みの女の子の顔が、ひとつの黒い瘴気のかたまりの中に浮いている。
「なんという……」
愕然として、修はそれ以上言葉にならなかった。
なまじっか人の形が残っているだけに余計におぞましく、見ただけで精神を削られる。
「か、勝手にお邪魔してすみません。谷守さん、ですか……?」
小次郎が気力を振り絞ってフレンドリーに話しかけるが、「ええそうです」というような人間らしい返事は勿論なく、ぐうんと敵意ある視線だけが集まった。
「あたしら、ここを調べにきたんだ。よかったらここで起こったことを教えて、」
言い終わらないうちに手の一本が伸びてきた。
紫が鉄梃を投げつける。
が、人だった塊は幽霊と同じで実体がないらしく、鉄梃は回転したまますり抜ける。
「ちっ、話せそうもないね」
紫は腰に下げていた瓢箪の栓を抜き、中の酒をひっかけた。
怯んだが、それも一瞬だ。
修は咄嗟に般若心経を唱えているが、それも相手の耳に届いているかどうか……。
「下がって」
紫にかばわれ、修は倒れ込むように後ろに転がって黒い手の攻撃を避けた。
小次郎は修を起こすと、寝室の外まで撤退する。
「物理攻撃が効かないってずるいな! どうすれば……」
そのとき、ビデオカメラを回していた学が叫んだ。
「これを見て!」
学のカメラは、映しながら画面で確認もできるタイプだ。
はじめ画面の中は自分たちの視界と同じように真っ黒く蠢く霊が映っていた。学が視界の映像を撮影できるろっこん<POV>を使っているからだ。このろっこんの便利なところは通常使用と切り替え可能なことである。学が意識すると、画面が切り替わって黒い霊が消える。幽霊のようなものは本来カメラには映りにくいと言われている。人のほうが霊やまやかしを見やすい、という側面はあるのだ。人の目にはっきり霊が見えても、カメラ越しだとせいぜいオーブと呼ばれる靄のような球体状のものが浮遊して見える程度だったりする。
怪奇番組の収録だったら霊が映らず残念がるところだろうが、それが今回は功を奏した。
機械だからこそ、それは映ったといえる。
「ベットの上! 何かがある! たしか中庭の社を調べた時、それと同じくらいの跡があったんだ」
「大事なものか?」
小次郎が問う。
「わからないけど気になる。霊がそれを守ってるみたいにみえるから」
「わかった。――紫さん!」
「なんだい」
霊と睨み合っている紫は振り返らない。
650年生きた鬼の気迫をもってしても、視線を外せる状況ではないのだ。
「あたしがそいつを幻影で怯ませる。その隙にベットの上にあるものを拾ってくれ」
合点、と紫が頷いた。
小次郎は管理人室を明るくしたときと同じように<幻術・七宝行者>で幻影を作り出す。
「陽光、天使、仏様……幽霊が嫌いそうなものオンパレードだっ!」
ありがたそうな天使や仏が、雲の上でストリートダンスしてる光景が寝室を覆う。
ついでにスマホで念仏を流そうとして、スマホを操作するより修に頼んだ方が早いことに気付く。
「八神! さっきの般若心経!」
「ああ。――観自在菩薩行深般若波羅蜜多時――」
手当たり次第だったので、何が効いたかはわからない。
ただ、たしかに霊は戸惑っている。
ベットの上に踊る仏が現れたので、避けるようにベットから下りる。
その瞬間を狙って紫が部屋の中を駆け、ベットの上のそれを掴むや、壁を蹴って身を反転させて寝室の外へ。
すぐさま寝室のドアを閉める。
「出よう」
紫は皆を走らせた。
「今回の目的は調査だ。倒す必要はない。一旦きなこさんと合流だ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年12月30日
参加申し込みの期限
2022年01月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年01月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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