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ウル寅な年明け! 新春☆初夢フェア2022! ~鷹編~
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【そろそろ、……ね?】
しんしんと降れど、ぬるま湯ほどにあたたかく。喧噪賑わうも、凛として静謐で。
御巫 時子
はぎゅうっと、かたわらの夫の腕を抱き込みます。そうすることにもう遠慮はいらないんだと、あらためて幸せをかみしめます。
「あ……尚輝さん。お参りがすんだら、おとそをいただきましょうか……?」
「いいですね。でも時子さん、帰りはお願いしますね。去年のように、ふらついて転んではかないませんから」
「ふふ、すぐに真っ赤になってしまいますものね……大丈夫です、しっかり支えますから」
お酒に酔ってほてった彼のほっぺたはまるで赤ん坊のようにもちもちすべすべで可愛らしいのだと、何度か時子は語って聞かせたことがありましたけれど、そのたび彼は照れてそっぽを向いてしまうのです。その時の顔を思い出して、今日はいじめるのはよしておこうかな、なんて。時子は頬をゆるめます。
ふたりが夫婦となって
何度目かの、いっしょにむかえる、新しい年。
時子の学生時代とは見違えるほど、頼りがいのある彼ですけれど。その素敵なはにかみ顔だけは、学生時代となんら変わりません。時子の大好きな旦那さんです。
参拝客でにぎわう寝子島神社。手水舎で身を清めて列に加わり、順番を待ちながら、
「あ。あちらの木の枝に、ツグミさんが……」
「ツグミですか。み、み。ミソサザイ」
「い。イヌワシさん……」
「し。し……あ、シロフクロウ」
「う……ウソ。尚輝さん、鳥さんにとっても詳しくなりましたね……」
「時子さんの通訳のおかげで、鳥の知り合いも増えましたからね。自然と詳しくなりました」
なんて脈絡もなく、しりとりがはじまったりします。もはやこなれたやりとり、けれど、退屈な瞬間は少しもありません。彼といればいつだって、時子の胸は満ち足りました。
新年はどこもかしこもきらめいて、人ごみも気にならないほど、そこはまるでふたりだけの世界です。
時子は幸せです、とほうもなく、これ以上なく。けれどひとつだけ、すこうしだけ。彼にお願いをするなら……。
「そろそろ僕たちの番ですよ、時子さん」
「あ、はい……」
それぞれにおさい銭を投げ入れ、からんころんと鈴を鳴らしたら、タイミングぴったり、二礼二拍手一礼をば。
去年はいかに充実していたか、幸せな一年であったかを神さまへお知らせしてから、ゆっくり時間をかけて、お願いごとを伝えます。
参拝が終わると列を離れて、顔を見合わせてふたり、にっこり。ずいぶん長くお祈りしてたね、なにをお願いしたの? なんてことはおたがい尋ね合わないのが、ここ何年かの通例です。
言わなくたって、いっしょに暮らしていれば自然と、分かってしまうものですから。
「次は、おみくじを引きましょうか」
「はい……」
ふたりでおみくじを引くと、尚輝は中吉。時子はなんと大吉でした。新年そうそう縁起が良い! とほくほく。
ありがたいおみくじを木の枝に結ぶと、今度は絵馬を購入しました。これもまた、おたがいにどんなお願いを書いたかは見せないままに奉納します。
けれどちらりと、そういうつもりはありませんでしたけれど、時子には彼の絵馬が見えてしまいました。家内安全、とありました。少し前までは研究のことで頭がいっぱいだったのに、なんとも、彼も成長したものです。ふふ、と時子は笑みをこぼしました。
「おとそもいただきますか?」
「はい……ぜひ」
これまた学生時代からは考えられませんけれど、時子は日々の中でときどき、彼の晩酌におつきあいすることもありました。お酒がすすみ、あまり強くない彼がつぶれてしまったりからだを壊してしまわないよう、管理するのも時子の役目。いえ、楽しみです。
盃にちょびっとのふるまい酒をふたりできゅっといただくと、彼の頬はあっというまに紅潮してしまいます。よろめくほどではないけれど、まっすぐ歩くには少しばかり苦労する程度に酔いがまわって、時子はますます彼の腕をきつく抱きこみました。
「さて、最後は……」
「あの……おまもりが……ほしいです」
「そうですね。行きましょうか」
社務所にはお札やおまもり、破魔矢などがならび、参拝客の波に巫女さんたちも大忙しです。
桐の箱にずらりとそろった色とりどりのおまもりをひとつながめて、尚輝はほんのり赤ら顔で尋ねました。
「時子さん、どれがいいですか? 選んでいいですよ」
「あの……えっと。こ、これを……」
なにやらぽわんと頬を朱色に染めて、伏し目がちに時子が指さした、桃色のおまもり。
金色の刺繍で、子宝祈願、とありました。
「……あ。ああ! い、いいですね。ではこれを……」
「…………」
「そ、それとこっちの健康祈願と交通安全のもお願いします。いっしょに、ええ」
巫女さんたちがふたりのそろって赤面顔を見比べては微笑ましそうな表情を浮かべてくれるもので、時子は顔からぷしゅうと湯気が出そうなくらい、耳まで熱くなってしまいました。
初詣を無事にすませて、お昼ごはんにあたたかいおそばを食べてから、おうちへ帰ります。真っ白に敷きつめられた雪の絨毯を踏みしめながら。
たがいに言葉は、ありません。けれど今日の尚輝はいつになく、つないだ時子の手をかたく握り返してくれました。
見上げればいつでも、いつまでも変わらない彼の笑顔。
とおりすがりのツグミがふたりを見かけてひとつさえずり、歌うように新年のお祝いを告げて、青空高く飛んでいきました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年01月02日
参加申し込みの期限
2022年01月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年01月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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