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【七夕】鵲の翼を渡って ~七夕ゆかたまつり 1371~
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ちょっぴり迷ってからやっぱり結局一番端の屋台から順番に回ることにして、紫苑は果物飴の店の前に立った。赤い苺飴に紫の葡萄飴、黄色いパイナップル飴に真っ赤な林檎飴。色んな味の飴を一種類、つまりは店の全種類商品をひとつずつお買い上げして、その場で美味しい美味しいともぐもぐぺろり。
「どれも美味しそうだから全部食べたくなっちゃいますよね」
優雅ながらも見事な食べっぷりに思わず拍手するお店のお兄さんにお淑やかに笑いかけ、紫苑は隣のたこ焼き屋に向かう。
(やっぱり美味しいです)
ソースたこ焼きに醤油たこ焼き、チーズに葱まみれにとこちらも全種類を注文して焼き上がりをわくわくと待ちながら、浴衣の裾にちらりと触れる。浴衣を着ているおかげか、お祭り気分もいつもより味わえている気がする。
ひとつひとつ丁寧に屋台の全メニュー制覇を完遂して行き、気づけば寝子島神社の鳥居の前。掲げられた笹と短冊を一眺めして、
(七夕のお祭だったんですね)
今更気づきはしたけれど、この際なので短冊に願い事も書いてしまおう。
巫女さんから藤色の短冊と金平糖を貰い、紫苑は食休みとばかり食べ物の代わりにペンを持つ。貰った金平糖を一粒口に含みながら書いた願い事は、
『今年も美味しいものを沢山食べられますように』
「うん完璧です」
笹に短冊を結わえ、紫苑は金平糖の美味しさに声を弾ませる。
さあ、それではこのまま残りの屋台を巡って今日も元気に食べ歩こう。
(すごく綺麗)
焼きそばの屋台の前、人だかりの真ん中で旺盛な食欲ながらもお行儀の良い食べっぷりを見せている亜麻色の髪の女性をちらりと眺めやり、想花は俯く。同じ浴衣姿と言っても、やっぱりああいう美人な女性の方が人目を集める。みんなに褒めてもらえる。
肩を落として歩き、射的と輪投げを扱う屋台の前で足を止める。慣れない浴衣を着ているせいか、胃に食べ物を入れたくない気分だった。
向かいの海鮮焼き屋で全メニュー制覇をしている綺麗なお姉さんに目を奪われがちな店のお兄さんにお金を払い、射的用の空気銃と輪投げ用の輪っかを受け取る。
(片っ端からやってみればきっと何か当たる、かも……)
気弱になりそうな気持ちをがんばって奮い立たせる。
(逃げたらだめだ!)
銃身へ気合と共にコルクの弾をぎゅぎゅっと詰めて、狙うは大物、上段に燦然と輝く最新RPGゲーム。慎重に狙って狙って、引き金を落とす。ぱん! と思いがけず大きく響く音に思わず身が竦む。一発目はハズレ、二発目もハズレ、最後の三発目でようやく当たったかと思ったのに、倒れたのは狙っていた景品の隣のもの。
「……えー……」
謎の東京タワーもどきの置物を手に、想花はしょんぼりする。
気を取り直して輪投げに挑戦するも、こちらも外れに外れてひとつも入らず、残念賞じみた三角ペナントを貰ってしまった。
「……うー……」
今度こそと隣の金魚すくいに手を出すも、気合を入れてエイヤとポイを水面に入れた途端に紙が破ける。
続きに続くゲームオーバーと戦利品の微妙さに、
「だめだこりゃ……」
がっくり肩も落ちるというもの。つくづく自分のゲーム下手さが身に染みて、想花は足早に屋台の並ぶ参道商店街を離脱した。神社へ至る石段を息を乱しながらも登り、辿り着いた鳥居の前で巫女さんから短冊と金平糖を貰う。
(願い事かあ……)
少し考えて書き込んだ願いは『将来、作家になれますように』。
短い願い事を笹の葉に結わえつけた途端になんだか恥ずかしくなって、想花は逃げる足取りでお祭りの場を離れる。石段を駆け降り、浴衣を返さなくてはと足を少し緩めたところで、
「わぁ?!」
「うわっ……!」
両手にぬいぐるみを抱えた黒髪の少年とぶつかりそうになってしまった。
「ご、ごめん……!」
「ううん、オレこそごめんなぁ」
おっとりと微笑む大らかそうな少年は、可愛らしいひよこと猫が遊ぶ浴衣を纏っている。両腕に抱えたぬいぐるみたちもお揃いの浴衣で、なんだかとても嬉しそうだ。
「お祭り、楽しもうなぁ」
ふわふわと笑う瑠樹に、想花は曖昧に笑う。それじゃサヨナラとその場を去る想花に、瑠樹はちょっと首を傾げた。なんだか元気がなかったみたいだけれど、
(大丈夫かなぁ、お姉さん)
ぎゅうっとラピちゃんラズちゃんを抱きしめてから、瑠樹は結った髪を飾るひよこの髪飾りに触れる。ラピちゃんラズちゃんと同じふわふわの手触りが嬉しくて、その場でぴょんと跳ねる。
跳ねる視界に映るのは、参道商店街を飾る笹に七夕飾り、それから道行く浴衣姿の人々。
(たこ焼き、焼きそば、わたあめ、りんご飴……)
見回す度に目に入って来る色んな屋台に心も弾む。色々あって迷ってしまうけれど、お小遣いは限られている。さっきお好み焼き屋の前で見かけた茶色の髪のお姉さんみたいに、メニューの右から左まで全部を注文してしまうわけにはいかない。
欲しいもの全部が買えるわけではないけれど、それでも色んな屋台を覗くのは楽しい。色んな美味しそうなものが並んでいるのを見るのは面白い。
ラピちゃんラズちゃんを抱っこしながら屋台を巡って、最終的に選んだのはたこ焼きとわたあめ。ソースとマヨネーズ、鰹節もいっぱいのたこ焼きを一舟、わたあめは奮発してイチゴ味とリンゴ味とブドウ味、赤緑紫の三色が透明カップに入ったレインボー綿あめを買ってしまった。
屋台と屋台の間に設けられた飲食用スペースの長椅子にちょこんと腰掛け、ラピちゃんたちを汚さないよう隣へそっと置く。浴衣の袂をソースで汚さないように気を付けながら、
「いただきまーす!」
瑠樹は元気いっぱい両手を合わせた。
熱々のたこ焼きとふわふわ甘い綿あめでお腹を満たしたあとは、石段を登った先の鳥居で巫女さんから短冊を貰う。薄紅の短冊を手に何を書こうかと首を捻って、
『今年も皆と一緒に、楽しく遊べますように!』
ともだちはもちろん、去年もいっぱい遊んだサンマさんやマンボウくん等のゆるキャラたちや、ラズちゃんとその仲間たちのカプセルギアたちを頭に浮かべながら、願い事を綴った短冊を笹に結わう。
短冊を配るのとは別の巫女さんから金平糖も貰って、瑠樹はほくほく嬉しくなる。
「ありがとうなあー!」
嬉しいまま、金平糖を包む懐紙を開いて一粒口に食べてみれば、なんだかますます嬉しくて楽しい気持ちがふわふわと膨らんだ。抱っこしたぬいぐるみたちをぎゅうっと抱きしめる。ラピちゃんもラズちゃんも、浴衣を着せてくれたひよこさんも、
「皆可愛いよねぇ……和むなぁ!」
そうやってうっかりろっこんを発動させて周りの大人たちの気持ちもふわふわ和ませながら、瑠樹はまだまだお祭りを楽しむべく境内をお散歩して回る。
(七夕とっても楽しいねぇ)
暮れ始める空の下、さらさら揺れる笹の葉を見上げて思うのは、寝子島を楽しむ全ての人々。星幽塔や霊界やたくさんの世界のみんなみんな。
(来年の七夕も楽しく平和に賑わいますようにー!)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
38人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年12月20日
参加申し込みの期限
2021年12月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年12月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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