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晴れぬなら晴らしてみせよう、てるてる坊主
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お好み焼きの店『うさぎ屋』の店内に、奇妙な風が巻き起こっていた。
「さて、どうしたものか…」
留守を預かっていた月詠が、店内を飛び回る修理された緑の首紐のてるてる坊主を見ながら呟く。
満月に修理された緑首坊主が、夜を迎えて動き出したのだ。
緑首坊主の巻き起こした何度目かの旋風が、店内の調度品を大きく揺らす。
その時、店の扉が開いた。
「Добрый вечер! 今戻ったよ! クフフフ♪」
木天蓼大学から帰ってきたオリガと鋭二、石榴に腕を掴まれた保坂教授が入ってくる。
「早く扉を閉めろ!」
月詠の警告に、オリガが素早く従うと、逃げようと扉に向かっていた緑首坊主が行き場を失った。
「おお! 無事だったか!!」
保坂教授が嬉しそうに緑首坊主を見上げた。
「やれやれ…」
石榴は近くのテーブルから割り箸を取って割ると、月詠の食べていたお好み焼きを指して訊ねる。
「すまねぇが、少し分けてもらっていいか?」
月詠が頷くのを確認し、お好み焼きを一口分取り分けた石榴は、それをぱくりと口に銜えると、素早く緑首坊主に近づきその裾を思い切り引き下ろす。
緑首坊主が抵抗する間もなく、石榴はその首元に手刀を当てた。
とたん、ぱたりと緑首坊主が床に転がる。
石榴のろっこん『オグンの鉄剣』が、緑首坊主の神魂の力を一時的に無効化したのだ。
月詠がカウンターのハサミを手にとると、緑首坊主の首紐を切り、替わりに自分の手で握った。
「ありがとう、助かった」
礼を言う月詠に、石榴が気にするなと笑った。
「それより、宇佐見の嬢ちゃんはどうした?」
「祭壇作りの人手が足りなくてそっちの方に…」
月詠の言葉に、保坂教授が色めき立つ。
「何! 完成したのかね!? 是非拝見したい! 今すぐだ!!」
相変わらず、空気が読めない様子だ。
「コレは何だ?」
教授を指して訊ねる月詠に、オリガが意味深な視線を送る。
「犯人だよ。クフフフフ♪」
「こいつの望みを叶えるのは癪だが、早いとこ、てるてる坊主を祭壇の方に持ってった方がいいな」
石榴の提案に、月詠が躊躇う。
「誰かが残らないと、てるてる坊主が修理に持ち込まれたら困るのではないか?」
最初に満月が、修理は店で請け負うと宣言しているのだ。
ノートパソコンで情報を確認していた鋭二は、それなら大丈夫だと言ってきた。
「ねこったーで情報を見る限り、赤と黄色は祭壇に向かってるみたいだ。白も祭壇へ運ぶそうだ。黒は分からないが、『てるてる坊主の修理は祭壇の場所でやる』と情報を流しておこう」
鋭二はそう言って、軽快にキーボードを叩いた。
電話の近くにあったメモとペンを手にした石榴は、『てるてる坊主の修理は祭壇へ』と書くとテープで入り口の扉に貼り付けた。
「これで大丈夫だろ」
「わかった。行こう!」
月詠は満月から預かった鍵で店を閉め、石榴らとともに祭壇へ向かった。
寝子島神社の祭壇に、月詠と石榴、オリガ、鋭二、そして保坂教授が到着した。
心配して駆け寄ってくる満月に、緑首坊主が暴れだした事を話し、先に吊るす事になった。
教授は張り切って祭壇の細かい造りに口を出しては、尾鎌に邪魔だと追い払われている。
そこへ、フロントガラスの割れた軽トラが突然やって来た。
まるでギャングのようなフクメンのメンバー達が、捕獲した黒首坊主をトラックの荷台から放り出し、来た時と同じように去って行く。
「これで、万事解決? カナ? キシシシシ…」
去っていくネムの笑い声が、教授の悲鳴に掻き消される。
「私のてるてる坊主が! 貴重な資料がああああ!!」
頭に穴が開き、釣針で裾が大きく破かれた黒首坊主を見た教授は、腰を抜かしていた。
白首坊主を捕獲した深雪と修も祭壇へやって来た。
「維都月!」
修が茉菜を見かけて声を掛ける。
「こいつを頼む」
差し出された白首坊主に、手を伸ばす事を躊躇う茉菜の隣で、教授が更に悲鳴を上げた。
「首が! 首があああ!!」
先ほどから尋常じゃない様子を見せる教授を警戒した満月が、茉菜を守るように自分の方へ引き寄せ、修から代わりに白首坊主を受け取った。
「こっちはいいから、供物の方を手伝ってくれるかい?」
満月はそう言って、茉菜をなるべく教授から離す。
変質者と疑われている事も知らず、てるてる坊主達の無残な姿にショックを受けた教授は、ぶつぶつと何事かを呟きながら泣き崩れた。
月詠と響也は、それぞれ黒首坊主と白首坊主を抱え、雨の中、石段を登って寝子島神社の社務所に身を寄せた。
てるてる坊主の修理場所として、聖が用意してくれたのだ。
さっそく、二人がてるてる坊主の修理に取り掛かる。
「これは酷いな…」
月詠は、黒首坊主の顔に開いた穴を見て眉を顰めた。
まだビクリビクリと動く黒首坊主の首紐を解けば、それは古い布と、汚れた綿や藁の塊だ。
月詠は、夕方、呉服屋で買っておいた生地を取り出し、それを当て布として裏から損傷箇所を繕っていく。
なるべく継ぎ目が少なくなるよう注意を払った。
響也は、まず、白首坊主の損傷箇所を調べた。黒首坊主より損傷は少ない。大きめの傷を塞いでおけば、なんとか形になりそうだ。
二人は急いで作業をこなし、ようやく頭の部分になる綿と藁の塊の形を整え、首紐を結んだ。
途端に動き始めたてるてる坊主達が、逃げ出そうと暴れだす。
しかし、てるてる坊主達は首紐に引っ張られ、逃げ出す事は叶わなかった。
「待たんか」
月詠がぴんと張った黒い首紐をぐいっと引き戻した。『うさぎ屋』で緑首坊主が暴れた事から、修理終了の前に、月詠の提案で紐の先はきちんと固定してあった。
月詠は裁縫箱から裁断バサミを手に取ると、黒首坊主の首元につきつけながら説得した。
「首を切られたくはなかろう。これは役目を果たすチャンスだぞ」
響也も首根っこを掴んで引き戻した白首坊主に囁いた。
「で? お前はどうする?」
黒首坊主と白首坊主は抵抗をやめた。
茉菜は、てるてる坊主の修復を気にしながら、集められた捧げ物を祭壇に並べていた。
てるてる坊主が炎を嫌がったり、水を使うてるてる坊主が暴れても大丈夫なように、『光る物』として、大き目のケミカルライトで祭壇を囲む。
茉菜の隣で、修と深雪も作業を手伝ってくれる。
満月は、蝋燭に火をつけ、消えないように注意しながら祭壇の周りに立てていた。
そこに車で様子を見に行っていた舞衣が戻って来た。
「お供え物っスか?」
車から降りてきた舞衣が満月に声を掛ける。
「ああ、やっとここまで漕ぎ着けたよ」
「じゃあ、ついでに無駄にキラキラしてるチャラ彦くんも、この辺に置いとけば良いっスかね?」
舞衣は後部座席から気を失っている信彦を運び出して来た。
「そうさねぇ…」
満月は少し考えてから、水入りペットボトルを持ってきた。
「もっと反射するように、これを括り付けておくってのはどうだい?」
「いいっスね!」
満月と舞衣は楽しそうに信彦をお供え物に仕立て上げた。
「おーい、俺も『光るモノ』持ってきたんだけど、こっちでいいのか?」
見れば、利平が、合羽姿の人物数人と連れ立って来ていた。
「ああ、こっちでいいよ。何を持ってきたんだい?」
満月に聞かれ、利平はさっと隣の人物を紹介する。
「祖父と『明るく禿毛会』の皆さんです」
紹介された者達が笑顔で雨合羽のフードを後ろにやると、ケミカルライトと蝋燭が、老人達の頭に反射する。
老人達は利平に促されて、大人しく祭壇に上がった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
青丹 よし乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
バトル
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月13日
参加申し込みの期限
2013年10月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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