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晴れぬなら晴らしてみせよう、てるてる坊主
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「…?」
目を疑った
握 利平
は、もう一度ソレを見た。
「…っ!?」
(やっぱ…てるてる…坊主だよな、ありゃ…)
「でけえっ!」
(…いや、俺! ツッコムとこは、そこじゃねえし! なんで、てるてる坊主が飛んでるんだ?)
「フツウは吊られてるもんだろっ!」
(…このツッコミも微妙だな…)
自分だけで会話していた利平に、てるてる坊主が気付いた。その瞬間、利平の足元の地面が消える。
「うおっ!」
狭い穴に落とされ、土を払いながら利平が立ち上がった。
「何だよ! 『もう、ええわ』ってか!? 俺はまだオチなんかつけてねえんだから、勝手にオトすなよっ!」
黄色い首紐のてるてる坊主は、穴に落ちた利平の頭上で輪を描きながら浮いていたが、すぐに利平に興味を失って移動を始めた。
「おい、ボケたのにほったらかしかよ!…くそっ、捕まえてやる!」
利平は手を伸ばして落とし穴の縁に手を掛けると、崩れる土壁をよじ登り始めた。
その様子を影で見ていた瓢が、いつもとは少し違った笑みを浮かべた。
「いいねぇ、あの能力。うちの帝国にぴったりじゃあないかい?」
真央の言葉を聞いて、ねこったーで情報を集めた瓢は、離れた所からてるてる坊主達を観察していたが、黄首坊主が一番瓢の欲を刺激したようだ。
標的を決めた瓢が、静かに黄首坊主の後を追い始めた。
先回りをして、商店の屋根から黄首坊主がこちらへ近づいて来るのを確認した
神無月 文貴
は、中指で眼鏡のブリッジを押し上げると、ろっこん『邪道にして王道、正道にして外道』を発動させた。ろっこんの力で文貴の握力と腕力が強化される。
「旧市街の一大事を指咥えて見ていたら、神無組の代紋が廃るってな…」
文貴は、その昔暴走族を壊滅させた時に使ったという金属バットを構えると、黄首坊主目掛けて飛び降りた。
バットは黄首坊主の後頭部を掠めて、したたかに地面を打ち付ける。
「ちっ」
文貴はすぐにバットを横に凪ぐが、黄首坊主は上方向に浮いてそれを避けた。
文貴の足元の地面が消える。文貴は素早く左手を残っている地面に着き、身体を半回転させながら横へ移動し、落下を避けた。
その間に、黄首坊主が文貴から逃げた。
「地盤沈下はやっかいだが、地面を走らなきゃ問題ねえ!」
文貴は近くの塀に上ると、更に商店街の屋根へと飛び移った。
雨で濡れた屋根に足をとられないように走りながら黄首坊主を追った文貴は、商店街の道を凸凹だらけにされてはカタギの連中が迷惑だろうと、背広に仕込んだ爆竹に火をつけ、黄首坊主の前方に投げつける。
連続する爆発音に驚いて、黄首坊主が方向を変えた。
「よし!」
文貴は更に爆竹を投げつけ、商店街の裏手にある自宅へと誘導しようとする。
自宅と言っても、神無組の敷地だ。広さは充分にある。それに、庭で暴れられたところで、庭木を植え替える手間が省けてちょうどいいだろう。
しかし、黄首坊主はなかなか文貴の誘導に乗ってこない。
「なんでこっちに来ねーんだよ!」
文貴が苛立って呟く。
「ようやく見つけたぞ! このボケ殺し!」
泥だらけになりながら落とし穴から脱出した利平が、黄首坊主の前に立ちはだかった。
その足元が、今度は突然隆起する。
「ぅおっ!」
慌てて身体を反らせる利平の顎を掠めて土柱が現れた。
「こいつ…」
睨み付ける利平の先で、黄首坊主がふわふわと浮いている。
「捕まえようにも飛んでやがるし、穴あけやがるし、石投げた位じゃ落ちそうにねえな…」
その時、利平が洒落た感じの店先に丸みを帯びた石が敷き詰められているのを見つけた。
「ろっこんで勢いをつけりゃ、なんとかなんねえかな…」
思いつくが早いか、利平は手頃な小石を左手で拾い上げると、右手を全力で握る。
「握ってぇぇぇっ」
ろっこん『にぎりっぺ』が発動し、利平の右手に周りの空気を取り込み始めた。
「喰らえっ。握りガン!」
利平は、彼らしいセンスの技名を叫びながら左手の小石を放ち、右手を勢い良く開いて小石に掌底を叩き込む。
右手の圧縮された空気が解放され、その空気圧を受けた小石が、勢い良く黄首坊主に向かって飛んでいく。
「やった!」
利平の思った通り、ぐんっと加速されて小石は飛んだが、黄首坊主からは大きく外れた。コントロールには、まだ問題があるようだ。
利平は第二弾を放つべく、もう一度小石を拾い、右手を握り込むが、黄首坊主は待ってくれない。
「俺に任せろ! てるてる坊主の首は貰った!」
屋根から降りた文貴が、小石を出来るだけ背広のポケットに詰め込み、塀と屋根伝いに黄首坊主を追う。
黄首坊主を追い抜いて立ち止まった文貴が、ポケットから取り出した小石を黄首の頭を目掛けてバットで打つ。
「くらえ! 石ころ千本ノック!」
ろっこんで強化された握力と腕力が、もの凄い速さでバットを振り切るが、バットは無常にも空を斬った。
ころころと、打ちそびれた小石が屋根を転がって地面に落ちる。
文貴は気を取り直して、もう一度小石を放り投げ、バットを振る。
今度は当たったものの、あさっての方向へと飛んだ。
「何やってんだ! 野球した事ないのかよ!」
追いついた利平が、文貴に向かって言う。
「あるわけねーだろ!」
生憎と、健全な汗と涙には、あまり縁の無い人生だ。
文貴は、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるとばかりに、黄首坊主に次々とノックで小石を打ち放つ。
「ぎゃー! やめろ!!」
自分に向かって飛んできた小石を避けながら、利平が悲鳴を上げた。
どこへ飛ぶか分からない小石は、黄首坊主だけでなく、利平にも脅威だ。
「怪我しねぇように、上手く避けとけ!」
ようやくコツを掴めて来たものの、人間を避けながらノックを打つなど、今の文貴には無理な話だった。
ふと、異臭を感じて文貴が手を止めた。
臭いの元を辿れば、店の前に出されたダンボールの箱が燃えている。
文貴と利平が駆け寄り、火を踏み消す。
二人の背後で、黄首坊主の隣りに赤首坊主が寄り添った。
「増えやがった…」
金属バットを握りなおす文貴の耳に、人間とは違った足音が聞こえた。
サオラ姿のシダが、二体のてるてる坊主に向かって走って来る。
黄首坊主の力で盛り上がる土柱を避け、穴の開いた地面を飛び越えたシダは、てるてる坊主達の真下まで来ると、人間の姿へと戻った。
逃げ遅れた黄首坊主の裾を掴んで引き寄せ、綺麗に伸びた脚線美が黄首坊主の頭を薙ぎ払う。
「おお、いい脚だ」
思わず呟く文貴にツッコム暇もなく、利平がシダに向かって叫ぶ。
「後ろ、危ない!」
仲間を助けようと、赤首坊主がシダの背中に頭を寄せて来ていた。
シダは、身体を回転させて避けながら、赤首坊主に向かって手刀を振るう。
利平はもう一度右手を握り、ろっこんを使って空気を圧縮し始めた。
シダの手から逃れた黄首坊主は、すぐにシダの足元に穴を開けて来るが、シダは横に転がってそれを避け、立ち上がると同時に回し蹴りで黄首坊主を近くで隆起した土柱に叩き付ける。
シダは、土柱から黄首坊主が離れないうちに、黄首坊主に向かって全力で走った。
「シダ ダダ ダダダ!!」
シダが掛け声に合わせ、赤首坊主を後ろの土壁に叩き付けるように駆け上がる。
「モッ ハイ バー ボン シダキック!!」
シダは、最後に赤首坊主の頭を思い切り蹴り上げた。
「トドメ ダッ!」
着地したシダは態勢を整え、ふらつく赤首坊主に大きな回し蹴りを放つ。
赤首坊主が黄首坊主を助けに向かおうとする。
「させるか! 今度こそ、行け! 握りガン!!」
利平は左手で放った小石に、再び右手に圧縮された空気を叩き込んで小石を飛ばす。
命中か!と思った瞬間、
「だめっ!」
シーツを被って浮遊する羽衣が、赤首坊主を庇うように両手を広げ、その前に飛び出してきた。
加速した小石が、羽衣の被るシーツの端に命中して後方へとシーツを引っ張る。
羽衣はシーツを放すまいと、胸元で合わさった布をぎゅっと握って衝撃を堪えるが、バランスを崩して商店の屋根に足をとられ転んでしまった。
ふらふらと立ち上がる羽衣に、赤首坊主が近づく。
緊張して身を竦ませる羽衣を、屋根の影から走り出して来た瓢が攫った。
「きゃあ!」
いきなり頭を抱えられて走り出され、羽衣が悲鳴を上げる。
(人間っ!?)
てるてる坊主が弱るのを身を潜めて待っていた瓢は、よろめく羽衣を弱った黄首坊主と間違えた。
手前のてるてる坊主が赤い首紐だったのは確認したが、その影になっていたてるてる坊主の紐までは確認出来なかった。手痛いミスだったが、瓢は考え直す。
(コレを人質に、てるてる坊主と交換…なぁんて、どうだろうねぇ)
なかなか面白そうだと考えた瞬間、瓢と暴れる羽衣の間に竹槍が飛んできた。
瓢がとっさに羽衣から離れて竹槍を避ける。
「にゃふふふふ! やっと見つけたのだ!」
真央が最後の竹槍を構えながら不敵に笑った。
「懲りずに人間を襲うとは、許せないのだ!」
真央もまた、瓢と揉み合う羽衣を同じようにてるてる坊主と勘違いしていた。
「がおー、あいつの頭にしがみつくのだ!」
状況が掴めずふらつく羽衣に三毛猫の召還獣・がおーが襲い掛かると、シーツがずるりと脱げ落ちそうになる。
その拍子に、羽衣が水で濡れた屋根に足を滑らせ落下した。
「きゃあああ!!」
赤首坊主を追ってきた信彦が女性の悲鳴を聞いてとっさに身を投げ出し、どさりと地面に落ちて来た羽衣の下敷きになる。
「ご、ごめんなさい!」
自分の下敷きになった信彦に、羽衣が謝る。
「…いや、レディを守れて死ねるなら…俺は…本望だ…」
ちゃっかり羽衣の手を握り締め、ウインクまでした信彦は、そのままガクリと気を失った。
「ええっ!? 死んじゃダメだよ!」
羽衣が慌てて信彦の肩を揺さぶる。
その信彦の顔の近くにざくりと竹槍が突き刺さった。
「はずしたのだー!…と思ったら、人間だったのだ!!」
竹槍を構えて屋根から飛び降りた真央は、残念そうに竹槍を抜いた。
「紛らわしい真似は危ないのだ。今宵の血(?)に飢えた真央ちゃんが危うく狩るところだったのだ!」
そこへ、二体のてるてる坊主と文貴、利平、シダに加え、地図を手にした芽守と景貴、メグが駆けつけた。
羽衣は落ちたシーツを羽織り直すと再びろっこんで浮き上がり、てるてる坊主達を庇う。
「この子達、私を助けてくれたの。きっと、最初から乱暴するつもりなんてないんだよ!」
羽衣は振り返ると、てるてる坊主達に優しく話しかける。
「てるてるさんの由来、読んだよ。失敗しちゃって、きっと凹んだよね…あたしもそういうことあるから、気持ちは分かるよ。でも、八つ当たりで迷惑かけるなんてダメだよ。あたしも手伝うから、一緒にがんばろ?」
坊主達は、羽衣の想いが通じたのか敵意を見せない。
「寝子島神社の石段の下でやる晴れ乞いの儀式なんて、やり直すいい機会なんじゃねえか?」
鉄の棒を持って合流した宗次が、羽衣の説得に助け舟を出す。
「俺にも協力させてくれ!」
最初にてるてる坊主達を擁護した士もやって来た。
事情を知らない利平は、宗次に詳しい話を聞くと、
「じゃあ俺、家から『光るもの』持ってくる!」
そう言って、走り去った。
羽衣が先導して、てるてる坊主達を寝子島神社の方向へ誘導しようとするが、てるてる坊主達は思い通りに動いてくれない。
「どうしよう…」
困る羽衣に、景貴が提案する。
「僕達、てるてる坊主が特定の軌道を描いて飛んでいる事に気付いたんです。その軌道を真似て、移動してみませんか?」
芽守が地図を広げ、写真から割り出した軌跡を、現在地から寝子島神社までを繋ぐように地図に書き込んだ。
「すみません、そこから5メートル程のS字を描くようにして、西側に向かってみて下さい」
景貴が、羽衣に声を掛ける。
羽衣が言う通りに動くと、しばらくして、てるてる坊主達も同じ動きで羽衣について来た。
「いけそうだな」
景貴が塀伝いに商店街の屋根に上る。
「道を外れないように、俺はここからサポートしてやらぁ」
神無組の組長に道を外れないようにと言われるのは、なかなか妙な具合だ。
「それなら、真央ちゃんは反対側を担当するのだ!」
真央もがおーを頭に乗せて、向かいの塀から屋根へとよじ登る。
「やい、てるてる坊主! 素直に晴れ乞いの儀式に参加するのだ! 嫌がったらぶっ壊して連れて行くのだ!」
竹槍を突きつけて脅す真央に、てるてる坊主が怯える。
「俺は後ろからサポートする」
小規模な範囲ながら、天候を変化させるろっこんを持つ士が待機する。
「シダ 先に行って 知らせてくる チアントイ!」
再びサオラへと変身したシダは、寝子島神社の方向へと駆け出した。
ヤクザが苦手な宗次は、文貴に気付き、逃げるようにして既に寝子島神社へと向かっている。
全員の協力体制がとれたところで、景貴が再び羽衣に指示を出した。
「それじゃ、今度は直径2メートルの円を描いて下さい」
芽守とメグが地図と道を確認し、景貴がてるてる坊主達を先導する羽衣に声を掛け、進路が外れないようにと文貴と真央、士がサポートしながらてるてる坊主達は用意された祭壇の場所へと近づいて行った。
(残念だったねぇ。今度は間違えないようにしなきゃあね…)
身を隠していた瓢は、てるてる坊主達に得体の知れない笑み向け、静かに走り出す。
しばらくして、車で様子を見に来た舞衣が、路地裏で気絶したままの信彦を見つけた。
「チャラ彦くん、何やってんスか?」
声を掛けても返事は無い。舞衣は面倒臭そうに車を降りると、廃材を運ぶ時に使ったブルーシートを敷いたままの後部座席に雇い主を放り込んだ。
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シナリオジャンル
コメディ
バトル
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月13日
参加申し込みの期限
2013年10月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月20日 11時00分
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