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晴れぬなら晴らしてみせよう、てるてる坊主
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この時を楽しみにしていた鋭二は、持ってきた懐中電灯を祭壇に捧げながら、ビデオカメラを回した。
「参加者の許可が貰えれば、郷土資料展に映像資料として提供したいな…」
そう洩らした鋭二の首を、文貴がぐっと握った。
「おいおい、そういうの、プライバシーの侵害って言うんじゃねぇのか?」
無駄に凄む神無組の組長に、鋭二は慌てて前言を取り消す。
「これは、あくまでも個人的なビデオという事で…」
「そうそう、俺も人に言えねぇビデオのひとつやふたつはあるからな。手前ぇで楽しむ分には何も言わねぇよ? 個人で楽しむ分にはな?」
「…流出には、気をつけます…」
鋭二の答えに満足して、文貴はようやく鋭二の首から手を離した。手拭いを被って歌って踊る姿など、父親として可愛い娘に見られたくは無い。
祭壇を中心に、次第に儀式の輪が作られて行く。
「あめがやみますよーに…っ!」
輪に加わったメグが、一生懸命念じる。
「私も参加するよお? 楽しそうだしねえ! クフフフフ♪」
オリガも石榴の手を引いて輪に加わった。
「あたしもやるよー」
吊るされたてるてる坊主そっくりな羽衣も儀式に参加してくれる。
教授の資料から分かった儀式の為の踊りと歌を、鋭二がレクチャーしてくれる。
「みんな がんばろう チュックマイマン!」
シダが周りに声を掛けた。
わいわいと儀式の輪が出来る中、茉菜がそっとその場から身を引いた。白いバスタオルまで用意して来たけれど、やはり参加は出来ない。
てるてる坊主の無念も理解している。魂が鎮まるようにと心から思っている。だが、どうしても『生きていないモノ』に対する嫌悪感が勝ってしまった。
「ごめんね…」
誰に対してなのか、感じている罪悪感のままに呟く茉菜の肩を、舞衣がちょいちょいとつつく。
「私も歌って踊るのはちょっと恥ずかしいんで、申し訳ないけどパスっスよ。仲間がいて良かったっス」
暗い顔をして謝る茉菜を慰めてくれたらしい。
「…ありがとう」
茉菜が礼を言う。舞衣の笑顔が、曇っていた茉菜の心を晴らしてくれた。
月詠も皆の輪には加わらず、舞衣と茉菜の近くで貴重な現代の晴れ乞いの儀式のスケッチを始めていた。
鋭二が教授のところで録音した儀式の歌を聞かせてもらった響也が、儀式の助けになればと覚えたての旋律をヴァイオリンで弾き始めた。
――儀式が始まる。
音楽に合わせ、三歩歩いて右に二回、左に三回まわり、祭壇に向けて高く挙げた両手を下ろす。逆方向に同じ動作を繰り返す。
聖は、巫女として、ここに集結した『想い』が天に届くよう、率先して心と所作に丁寧に祈りを込める。
てるてる坊主や てる坊主 あした天気に なるように 龍の神様 乞うとくれ
てるてる坊主や てる坊主 あした天気に なるならば 海の御国に 還そうか
てるてる坊主や てる坊主 あした天気に ならねばな 火にくべ 御国に還さぬぞ
単調な歌が、雨の中に広がる。
歌と踊りを続けるうちに、てるてる坊主達がふわりと浮き上がり、柱を中心にぐるぐると回りだした。遠心力で首の紐がぴんと張り詰める。
やがて、てるてる坊主達がそれぞれの首紐の色の光を放ち始めた。
突然、五方に据えた松明が燃え上がった。雨粒が、重力に逆らい逆流する。
それが集まり、祭壇の上に大きな水鏡を形成していくと、祭壇の周りの光が映し出された。
煌く天と地の間で、てるてる坊主達はますます加速し、歌と踊りは熱を帯びて行く。
そんな中、しれっと儀式の輪の中に紛れ込んだ瓢が、懐から爆竹とスモークボールを取り出し、蝋燭が何列にも並ぶ場所にぽんと放り投げる。
もくもくと煙が上がり、爆竹が爆ぜると、儀式の輪が乱れた。
(あれは…!)
士が混乱する煙と火花の向こうに、よく見知った顔を見つけた。
瓢は更に火元目掛けて爆竹とスモークボールを投げながら、祭壇中央の柱に向かって走った。
柱を中心にぐるぐると旋廻するてるてる坊主達に手を伸ばす。
この内の、どれかひとつでも手に入れられれば、瓢の望む、カオスを作る為の力のひとつになる。
地下帝国まで逃げてしまえば、瓢の勝利だ。
しかし、瓢の手が届く寸前、高まったてるてる坊主達の力が弾けた。
爆風と爆音、光と水が重力に逆らって天へと解き放たれる。
一瞬、雨が止んだのち、バケツをひっくり返したというより、プールをひっくり返したような雨が1分程降り注いだ。
次第に雨が上がり、見上げれば、空に煌く雨粒のような星空が広がっていた。
見れば、てるてる坊主達は、魂が抜けたようにぐったりと柱に垂れ下がっていた。
「神は元から神ではなくて、神になるモノさぁ」
同意を求めるように、満月は空を見上げた。
「……はぁ、まったく、どっと疲れたぜ。これじゃ人間相手のほうがまだマシだ」
宗次もため息をついて、同じように天を仰いだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
青丹 よし乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
バトル
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月13日
参加申し込みの期限
2013年10月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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