this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
シネマカフェ『クランク・イン』 第六幕
1
2
3
4
5
…
6
つぎへ >>
【サイバーパンク批評会】
「おお佐藤くん。いらっしゃい」
「いらっしゃいませー!」
いつも無表情な兄嬉野 七海、いつも満点笑顔な妹嬉野 エマの実に対照的な接客態度に迎えられて、
佐藤 英二
はちょっぴり苦笑い。
もう何度目の来店でしょうか、ふたりのアルバイト店員ともすっかり顔なじみです。
「今日も、見にきました」
「うん、このあとの上映作品は『AKINA』だよ。日本のSFアニメの金字塔。見たことあるかい?」
「はい何度か、やっぱり良い作品は色褪せないですよね。印象的なシーンの連続で、特にあのバイクのカッコよさは格別で」
「あれっ? 今日はののちゃん、ごいっしょじゃないんです?」
エマのなにげな~いひと言ではありましょう、ぱちくりこんと目を瞬かせてたずねられると、英二は固まってしまいました。
「……えーと。はい、今日はひとりで」
ぽむっと七海がなにやらワケ知りがおで英二の肩を叩き、言いました。
「妹よ、このポンコツめ。お客さまにもプライバシーアリ、事情アリというものだ。デリケートなことを聞くものじゃないよ」
「うぇ、えあっ!? そ、それは確かに……しししっしつれーいたしましたわ! もしかしてあの、別れちゃったですか? ハキョクですか?」
別に
野々 ののこ
嬢とは付き合ってるわけではないのですけれど。たまたま今日は上映作品が『AKINA』ということで、いささかにグロめなシーンも無いではないし、女の子をさそって見るような映画ではないかな~と思っただけなのですけれど。
けっして、誘う勇気がなかったからとゆーワケではないのですけれど。ええ、はい。
「……はは」
「ほら佐藤くんも微妙な表情をしておられるぞ、どう責任を取るつもりかねエマくん」
「うううっ!? あ、あのではでは、ドリンク一杯無料でゴカンベンを~~~っ!!」
ともかくなんだか、得したようです。
ふむ、とのぞき込むのはシネマカフェ。
店先の看板には、本日上映予定の作品が3本ほど書き連ねられています。今日はSF作品特集だそうです。
「『ニャバター』は見たことあるし。ああ、『惑星ポラリス』! ネット配信で見たことあるけど、難解すぎて理解不能だったなぁ」
仙藤 蒼
は散歩がえり。もともと目的あってシーサイドタウンへやってきたのですけれど、お目当てのゲームショップは棚卸作業につき臨時休業とかで、すっかり当てが外れてしまい、お出かけは徒然なるお散歩となりまして。
さてこのあとは、ちょっぴりしょげたこの気持ちを抱えたままに、まっすぐに帰ったものか。はたまたいきつけのゲーセンにて自慢のワザマエを披露し、うっぷんを晴らしてくれようか。などと考えていたところで目に付いたのが、『クランク・イン』だったのでした。
「この後は、『AKINA』かぁ。原作コミックはなんとなく読んだことあるのよね。でもアニメは見てなかったし、ちょうどいいかも。うん、ちょうどいいわね」
ゲームはいつでもできますし、今日のこの日にこの映画を見るのはもしかしたら、なにかの巡りあわせかも?
映画喫茶なんていうのも初めてで、ちょっとワクワクです。
「よしっ、入ってみよ」
持ち前のおもいきりの良さでもって、えいやっ! と入店してみますと、
「おおっ。いいフンイキ」
まずはたくさん、壁にずらりと張られた映画ポスターの数々が蒼を出迎えてくれました。古い映画もあれば新しい映画もあり、蒼も知っている有名な映画もあれば見たことも聞いたこともない映画のポスターもあります。そこかしこに据えられた棚には、映画のロゴが入ったマグカップにソーサー、キーホルダーにTシャツ、キャップ、キャラフィギュアやら映画で使われた小道具のレプリカやらが雑多に飾られていて、カオスかつ楽しい演出です。
「いらっしゃいませ! おひとりさまですかー?」
「あ、うん。ひとり」
店員の、金髪に青い目をした女の子に案内されて、窓際の日当たりの良い席へ……といっても、あの大きなプロジェクタースクリーンに映画が上映開始されるときには、黒い緞帳のようなカーテンがぴったりと閉まるのでしょうけれど。
「カフェオレとポップコーン、お願いできる?」
「はーい! 少々お待ちくださいまし~。あ、このあとは『AKINA』の上映になりますけれど、よろしいです?」
「うん、オッケ。まだ見たことなかったから、楽しみ」
と蒼が言うと、女の子はにかっと嬉しそうに笑みを浮かべました。
『AKINA』のオープニングときたら、これが実に印象的かつ象徴的です。静かな立ち上がり、画面に映し出されるのは巨大な爆発の痕跡。腹に響く重低音とともに現れる、『AKINA』のタイトルロゴ。
そこから流れるように展開する、不良少女たちの大抗争……バイクがうなりを上げ、カウルとホイールには電弧が走り、モーターのコイルがあったまってきたところで、物語はいよいよ本格的に走り始めます。
(やっぱりAKINAといったら、このバイクのシーンだよね)
英二の記憶にいつまでも鮮明な少女たちの疾走は、何度見ても色褪せないままです。
健康優良不良少女、などというワードも一見意味不明ながらに主人公たちを端的に表しているし、そんな彼女たちが疾走する夜の街並みは近未来にして退廃的で、騒がしくきらびやかで、そして魅力的でした。
(この独特のBGMも耳に残るんだよね)
パワフルで、パンクな映像作品だと英二は思います。
時代を経てなお鮮烈な魅力を放つ映画を、どうせなら野々さんといっしょに観たかったな……と、ちょっぴり、思わないではありません。
(あらためて誘ってみるのも……いいかもね)
きっと気に入ってもらえるに違いありません。確かにいささかハードなシーンもあれど、あれでけっこう映画通になりつつある彼女のことですから、理解してもらえることでしょう。
なんて考えながら、ポップコーンをぱくり。映画と言ったらコレですね!
いっぽう蒼は窓際の席にて、
(あ、これこれ。原作にも出てきたよね)
遠目には幼い子どもなのに、顔や肌はシワシワな男の子に女の子は、物語のキーパーソン。彼らとの突発的な出会いが、主人公たちを大いなる謎、数奇な運命へと導いていくことになるのです。
にも関わらず、彼らが登場すると蒼はなんだか、笑ってしまったりします。
(シリアスなシーンなんだけど……なんかこう、笑いのツボを刺激されちゃうというか)
ほかのお客はみな真剣に見入っているもので、大口を開けて笑ってしまうのは我慢ガマン。
(あれ? あの怪しい占い師みたいな人って、原作のあの人だよね。もう出番おわり?)
コミック版との違いをあれこれ発見したりするのも、楽しみのひとつかもしれません。というのもこの『AKINA』アニメ版は、コミックス版の連載なかばにして制作されたものでして、脚本やキャラクターの役回り、エンディングにいたるまで、けっこう違っていたりするのです。
そんな楽しみ方もありつつ。物語は主人公の健康優良不良少女・金谷と、幼なじみで親友、そして芽生えた超能力に翻弄される鉄子との対比や対決を描きながら、加速度的にヒートアップしてゆくのです。
そしていよいよ姿を現す、謎の存在。アキナ……!!
勢い冷めやらず、上映が終わってからもしばし、英二は椅子に深く腰かけたまま。余韻にひたっておりました。
(今回も……良かった)
途切れたはずの友情、ふたたびつながる絆、けれど時すでに遅く……AKINAにはサイバーパンクな世界観に根差した近未来技術や超能力の派手な描写がありながら、その裏には少女たちの感情の機微や洒脱なセリフ回し、彼女たちのつながり合いの繊細な描写もまたありました。何度見ても、それらは英二の心を深く揺さぶるのです。
「でも、最後がちょっとよく分かんなかったかな~」
「私もすこうし。いえけっこーわかんなかったかもですわね……」
というのは英二の耳に届いた、上映後における蒼とエマの会話です。
ラストシーン、光に包まれた金谷と鉄子の思い出が交錯する中、戦いの舞台となった建設途中の東京オリンピック会場であるスタジアムは崩壊。光に消えた鉄子との記憶に浸りつつ、ふたたびバイクで走り出した金谷は、あのきらびやかなビルの並びへと帰っていきます。
「ここから先をどう描きたいのかが分からなかったっていうか。原作ではどうだったっけ?」
「あ、それはたぶん……」
と、思わず口をはさんでしまった英二を、蒼とエマがくるり振り返ります。
ちょっぴりバツが悪そうに、けれど映画やコミックへの愛も手伝って、言いました。
「たぶんあのラストシーンは、原作者が表現したかったことの象徴とか、そんな感じじゃないのかなって……」
「ほほ~?」
もともとAKINAの舞台は、数年後に二度目の東京オリンピックを控えた時期。一度目の東京五輪が戦後復興の証ともされたのになぞらえて、AKINAの世界でも建設中のスタジアムは、退廃的な近未来にあって希望と発展の象徴として描かれています。
おりしも原作コミック版が執筆されていた期間には、年号の変遷、時代の移り変わりがあり、そこに作者が新しい未来を想像したとしても不思議ではなかったかもしれません。光とともに再生してゆく街並みに新しい世界、新しい世代を夢想し、たくしたのかもしれません。
……なんてところを英二が語ってみますと、
「ほお~~~!」
「なるほどですわー!」
「あ、それじゃあのシーンのさ、あの人は? ほら占い師っぽい人。確か原作ではまた違った役回りで……」
「あああの人はね、きっと……」
納得ののち、さらに話が広がったりしました。
いい映画は時として、人と人をもつなげてしまうのです。突発的評論会はその後もしばし、続きました。
1
2
3
4
5
…
6
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
シネマカフェ『クランク・イン』 第六幕
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年08月27日
参加申し込みの期限
2021年09月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年09月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!