this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
怪物
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
…
36
つぎへ >>
ゴアラとゴングの決戦は、意外な展開をはさみつつも熱く激しく終了した。
「はぁー」
劇場を出てまず、ののこが口にした言葉だ。
英二とののこは通常のスクリーンではなく超がつくほどの巨大スクリーン、さらには場面に応じて座席が揺れ雷光やスモークが明滅し、香りもただよううえ水にかかわるシーンではミストまで吹きだすという特殊効果満載の上映環境で鑑賞したのだった。最初から最後までずっと五感はゆさぶられっぱなしだった。映画を観たというよりは、アミューズメントパークのアトラクションを味わったような感慨を英二もおぼえている。
「カフェでも寄って帰らない?」
「あ……うん」
ののこは夢見心地のような返事をして、英二のあとについてきた。
大手コーヒーチェーンのテーブル席に座る。
アイスカフェオレを一口してようやく、我に返ったようにののこが言った。
「すっっっごかったね! まだ頭がぐらぐらしてるよ」
「いつものようにドラマ部分はツッコミどころが多すぎる気がするものの……怪獣同士の肉弾戦バトル映像は迫力満点だったよね」
「うんうん! ゴアラとゴングが初顔合わせするシーンなんてさー。ざばー! からゴーン! みたいな感じで! こんな風に……」
ののこは興奮気味に二大モンスターの形態模写など披露して英二を笑わせる。
しばらく感想を交換してすごした。
あれもすごかったこれもエキサイトした。まさかアレが出てきて乱入するなんて。たしかに物語的には冷静に考えると変なところはあるけれど、怪獣の大暴れという意味では文句なし、というところで互いの結論はほぼ一致しているようだ。
「今回は字幕だったから今度は吹替で観たいな。あそこの台詞とかどう変更されるのか知りたいし」
二回観るというののこの決定はゆるがないようだ。彼女はこんなことも言った。
「アメリカの映画なのに、アメリカ代表のゴングじゃなくて、日本のゴアラのほうが先にきてるんだよね、題名。そこも好印象」
「しかも両雄きちんと描いて、一方にかたよった描写ではなかったところもよかったと思うよ。ラストはああだったけど、話としては必要だったと思うし」
私はゴングって古いやつしか知らないんだけど、と前置きしてののこが言った。
「どっちもカッコよかった。まちがいないね!」
「ゴアラの圧倒的なパワフルさとかタフネス、荒ぶる神のような感じはよく出てたよね。対するゴングは感情表現豊かさで、親近感をもったなあ」
「たしかに! ゴングってときどきかわいい表情するんだよねー♪」
映画というのは不思議な媒体だ。面白いものを一緒に観てもつまらないものを一緒に観ても、誰かと感想をわかちあう時間というのは汲めども尽きぬ豊かなものとなる。思い浮かぶまま感想や考察を交えるひとときは、ことによると映画本編を観ているときよりも楽しいかもしれない。逆に困るのは可もなく不可もない作品で、話すことがまるでないため、会話は硬直し時間をもてあましてしまう。なんにせよ、それも映画体験という意味では貴重かもしれないが。
「じゃあいつにする? 次」
ののこが言った。
次というのはつまり、もう一度ゴアラとコングに会いに行く予定のことだ。
スケジュールが埋まっているというのは嬉しいことばかりじゃない。気の進まぬ予定、いやな予定もあるからだ。でもこんなスケジュールなら、いくらでもカレンダーに書き入れたいと英二は思う。
連休中にもう一日、ののことふたりきりですごす予定が確定した。
「そういえばののさんは観た?」
せっかくだから、と思いながら英二は切り出した。
「ジェットニャガーが大活躍するアニメ版のゴアラ。まだはじまったばかりだけどなかなか面白いよ。『ゴアラvsゴング』とはだいぶテイストがちがっていて、もっとずっとSF味が強いんだ」
「うん、録ってるよ」
まだ観てないけどとののこは言った。
「ハードディスクレコーダーだとさ、なんか録りっぱなしで観ないまますごしちゃったりるすんだよねえ……。お恥ずかしながらなんか最近いろいろ溜まってるんだよ、録画したものが。あおいちゃんと同室だったころはそんなことなかったんだけど」
あおいは一日を『テレビを観る時間』『宿題の時間』というふうにきっちり区切って生活するタイプだったので、気持ちがのっているかどうかにかかわらず、彼女といる限りは録画も決められた時間にこまめに視聴してきたのだという。たとえ乗り気でなかったとしても、観始めるとそんな気持ちは消えてしまうので問題はない。その反面、盛り上がって「あと一本だけ!」と視聴時間を延長することもできないので名残惜しいところはあった。しかしおかげで、だらだら録画しっぱなしで死蔵という状態はなかったのである。これはあおいが、たくさんの妹弟がいるなかの一番上の子として育ったためだろうか。
「じゃあ、たとえばだけど……」
こんな申し出をするのは変かな、と英二はうっすら思わないでもなかったが、すぐにその迷いをふりきった。言って後悔することはないはずだ。
二大モンスターに背中を押されているような気持ちで、
「アニメ版、僕の部屋で一緒に観ない? 最初から録画残してあるから」
と切り出したのである。
「それがいいよ!」
ののこの反応はむしろ、英二の提案を待っていたかのようだった。
「まあ、例によって僕の部屋でだけど」
もちろんだよ、とののこは手を握らんばかりにして言う。
「それがいいんだよ。ひとりで義務みたいに視聴するより、感想言い合いながら観たほうが楽しいもんね!」
どうやらまた数時間、ののことすごす時間が増えたようだ。
でも、押しつけてばかりじゃいけないと英二は思っている。なので単なる話題としてではなく、興味を持ってこうたずねた。
「そういえば、いつも僕の好きな作品の話題ばかりしてるみたいな気がするんだ。野々さんが最近興味あるものとか行きたい場所とかってある? 教えてほしいな」
「私? そーだなあ」
溶け残った氷をバリバリと噛み砕いてからののこは言った。
「私ね、そんなに詳しくないけど昔のロックとか興味あるんだよね。前に樋口先生(
樋口 弥生
)に教えてもらってCD借りたりして好きなアーティストが増えたし」
たとえば、と少し前に映画化され大ヒットしたイギリスのバンドを挙げたりした。
「ああいうバンド好きな人ちょこちょこいるみたいだけど情報交換できる人いないから……大きなレコード店とか行ってみたいな」
動物園とか言うのかと思っていただけに、少々英二には意外な展開である。
「僕も全然わからないけど、そうだね、ちょっと調べてみようかな」
行ってみようよ、と英二は言ってみる。
「え? ほんと?」
「もちろん」
「じゃあ牛丼も食べよう」
「牛丼ね、オッケー」
しつこいようだけどデートのお誘いとかじゃないよ。きっと、多分。
あ、でも野々さん、いま
『牛丼』
って言ったよね……?
なおこの日、ののこは一言も、父とされるととおについて触れなかった。
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
…
36
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
怪物
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年07月25日
参加申し込みの期限
2021年08月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年08月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!