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夏への伝言
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まな板の上には山盛りの千切りキャベツ。
シンクに置いたボウルにもまんたんの千切りキャベツ。
「……おっと」
無意識のうちに次に刻むものを探そうとする栗色の大きな目をぱちりと瞬かせ、
宇佐見 満月
は小さく息を吐いた。開店前の自分の店に視線を巡らせる。
視線が止まったのは、店の一角の座敷席。桜の終わる頃に酔っ払ってひっくり返った畳の上。
──あの時から、
酔っ払った自分をここまで背負って送って来てくれた『やきとり ハナ』の一人息子、黒河太一の言いかけてやめた言葉がまた脳裏を掠める。
(あの時、って)
十年以上前。
つまらない喧嘩に巻き込まれたとき。
太一の言葉を幾度となく思い返しても、『あの時』に思い至ることが出来ない。だってその頃は、──高校生だった頃は、とても荒れていた。『つまらない喧嘩』なんかそれこそ日常茶飯事だった。
作業台に重ねて置いたボウルをもうひとつ取り、まな板の上のキャベツを放り込む。そうして次に手に取ったのは手近に転がっていた葱。
(本当にあたしゃ何やったんだっけねぇ……)
考えに沈めば沈むほど、野菜を刻む包丁は冴え渡る。
「ちと出かける」
「姉貴、行ってくる!」
二階の住居から元気よく降りて来た
大田原 いいな
と
宇佐見 望月
が賑やかに厨房の前を通り過ぎて店舗の戸から出て行っても、
「はいよ、行ってらっしゃい」
満月の手は止まらない。
「……なぁ叔父貴」
まだ暖簾の掛かっていない『うさぎ屋』の戸を後ろ手に閉めつつ、いいなは眉間に皺を寄せた。
「叔母上の過去を早う調べ上げぬと」
「そろそろひき肉系料理食い飽きたもんなー」
望月は重々しく頷く。今見たときは店用らしき葱を慣れた手つきで刻んでいたけれど、あの様子ではきっとまだまだ色んな野菜を刻んでしまうに違いない。お好み焼き用の豚肉まで包丁で微塵にしてしまった結果、昨日の晩御飯はキーマカレーになった。その前はハンバーグとオニオンスープだった。
「儂等の食事が老人食かと言わんばかりの刻み料理になるぞ!」
危機感を募らせるいいなの言う通り、ここのところの食事は微塵切り野菜とひき肉の春巻きにミートソースパスタ、刻み野菜と豚ミンチのオムレツに野菜たっぷりコロッケにと、それはそれで美味しいけれど歯ごたえのないものばかり。
頷き合ったふたりは足早に『うさぎ屋』の前を離れる。
満月の過去を探るため、片っ端から聞き込みに向かうとして、
「先ずは手近な商店街からかの?」
ふたりが足を向けたのはご近所の商店街。昔からの顔馴染みが多い商店街を回れば、得られる情報もきっとあるはず。
「とりあえず、食堂のばっちゃんのとこ行くか?」
言うなり、望月は青葉の茂る紫陽花の鉢が並ぶ路地へと入り込んだ。側溝の蓋を大股に踏んでガタガタ言わせながら、さまざまの鉢植えに圧迫されて人ひとり通るのがやっとな小路を進んで行く。
「ほら、昔よく親父達と食いに行って」
家の壁に挟まれて暗い路地を望月の背を見上げて小走りに追いかけながら、いいなは記憶を辿る。
「デザートにソーダバーもらったあの……」
肩越しに振り返った望月の言葉にやっと思い至って、
「あのおばばの店?」
口にした途端にもうひとつ思い出した。
昔からおばあちゃんだった食堂のおばあちゃんに、ふたりで分けなさいと貰った、棒が二本刺さっているタイプのソーダバー。確か小学生に上がりたてだった望月がお兄さんぶってやってやるよと手に取ったはいいものの、上手に二等分しようとしてがんばって、
「……そして半分こ失敗して儂のが少なかったと」
二分の一ならず四分の一になってしまったソーダバーを手に、いいなが泣きべそをかく羽目になった。
「言うなよあん時のことは」
失敗したばつの悪さに、俺様の方が年上だからなとそのまま食べてしまったのも良くなかったかもしれない。
「何じゃい、あの恨みは忘れて居らぬぞ叔父貴よ」
おかげで思い出す度いいなはむくれた顔をする。
「食いもんの恨みはホントひでぇな」
頭をかきかき路地を抜ければ、目当てのコナミ食堂はすぐ前だ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
3人
参加キャラクター数
3人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年07月05日
参加申し込みの期限
2021年07月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年07月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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