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6月の雨の中
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●
御剣 刀
は寄り道をした帰り道、
小山内 海
を彼女が住まう桜花寮へ送っている所だった。
常に持ち歩くスケッチブックは、幼い頃、病気で声を失った海のコミュニケーションツール。他愛の無い日常の事を、ぽつりぽつりと話す刀に、言葉を返そうと広げたスケッチブックで、ぽつりと水滴が弾けた。
(あれ、雨だ……)
文字を書くのを中断し、急いで傘を開いて。刀くんはどうだろう? と見上げれば、刀も心配ないと傘を広げる。
どうやら二人とも、念のために傘を持参していたらしい。
微笑を交し合い、ペンを仕舞おうとした手が、何故か刀の指に触れて。
二人は吸い寄せられるように、互いの手を繋ぐ。
カラコロと、ペンが地面を転がる。一寸、信じられなくて。
海はしばしそれを 見つめ、同じように戸惑っている刀と目が合った。
(私、刀くんと手、繋いでる……。ななな、なんで、どうして、一体何が!?)
異性として刀を意識し始めたばかりの海は、この状況に半ばパニックに陥る。
(ど、どうしよう……!? まだ心の準備が)
「小山内、落ち着け。大丈夫だから」
(え、大丈夫って? 刀くん、どういう……?)
もしかして神魂の影響か? と、すぐさま刀は思い当たる。傘を肩で支えて、海が落としたペンを傘を持った方の手で拾い上げつつ、刀は周囲を見回した。
やはり自分達だけではなく、周りの人々もある程度近づくと、手を繋いでしまうようだ。
「ふむ……テオの干渉はないし、周りの人は良い雰囲気だし、大丈夫か?」
冷静に分析する刀の様子に、海も段々落ち着きを取り戻す。
「しかし、お互い傘を差していたら、ぶつかって歩きづらいな。小山内、傘を閉じて俺の傘に入れよ」
(え!?)
ペンを返しながらの刀の提案に、ドキリと振り仰ぐ海。
(えっ、えっ!? それって相合……~っ
///
!!)
(相合傘のうえに、手まで繋いじゃうとか、恥ずかしすぎるよぉ……)
早速、気持ちをスケッチブックに表現しようとして、海は両手が塞がっている事に気付いた。
(でも……刀くんなら書かなくても、わかってくれるかな? きっとわかってくれるよね。わかりやすいように仕草、少し大きく取ろうかな)
「ん? どうかしたか?」
赤面して俯く海に、刀は相変わらず鈍かった。
今はその鈍さに、救われるような、憎らしいような。
ちょっと考えて、ふるふると首を振り、海は思い切って手元の傘を畳む。
(……うん、確かに傘差してると歩きづらいよね……な、なら、そっちの傘に入れさせてもらおうかな)
海は遠慮がちに、刀の傘に入る。
刀の方も、海の筆談が出来ない状況に思い当たったが。
(何だかんだで一緒に居る時間が長いし、表情や仕草から言いたい事は、大体読み取れるか。これも剣士として日々修行をしている成果だな)
と、勝手に納得していた。
実際に理解出来ているのは、海の歩幅や、歩き方のクセくらいなものだったろうけれど。
海は大丈夫、大丈夫、平常心と自分に言い聞かせながら、若干ぎくしゃくと歩く。
しばらくして、刀が言った。
「ん~、少し傘が小さいか。小山内肩が濡れるから、もう少し寄りな」
刀が海と繋いだ手を、ぐいと自分の側へ引き寄せた。
急に引っ張られてバランスを崩した海は、そのままの勢いで、刀の肩にぶつかった。
「!?」
「あ、スマン。力強すぎたか」
刀の肩に額を押し当てたまま、海の心臓は爆発しそうに。だが敵は、本当にすまなそうに笑っている。
「うん? 大丈夫か、小山内?」
――誰か、奴の後頭部にチョップを!
そのまま、時が止まりかけたかに思われたが。
「刀ちゃー……うぉう!? デートのお邪魔をする気はなかったのだ、ゴメンなのだ~!」
偶然通りがかった
後木 真央
が、能天気に声を掛けたかと思えば、ダッシュで逃げた。
(デート……)
「後木? おい、デートって何だよ! 違うって!」
ああ、本当にコイツは。
(でも、刀くんらしいよね?)
ようやく、海の唇にも小さな笑みが零れた。
と思ったら。
「あれ? もしかしたら、これ結構簡単に外れるんじゃないか? ちょっとやってみるか」
おい。
(え、離すの? 離しちゃうんだ……)
寂しげな海と目が合い、刀の手が止まった。
「え……? えーと……」
よく分からない罪悪感なう。
「……あー……うん、やっぱり外れないな」
気持ち海から目を逸らして、刀は試すのをやめた。
(刀くん……?)
「このまま寮へ行っても、手がくっついたままじゃ別れられないし。雨が止むまで、一緒に歩こうか?」
思いがけない言葉に、海の表情がほころぶ。
小さな手が、刀の言葉に答えるように、ぎゅっと掌を握り返してきた。
歩き出せば、小さなつま先から楽しそうなリズムが伝わって、ポニーテールが揺れる。
不思議と暖かい気持ちになり、二人は雨の降る街を行く。
やがて、雨が止んだ。
桜花寮の前に着くと、手はどちらからともなく自然と離れる。
「丁度良い時間だな、遅くなりすぎなくて良かった。じゃあな小山内、また明日」
軽く手を振り去ってゆく刀の背中に手を振り返し、見えなくなるまで見送って。
海は、ぬくもりの記憶を手繰り寄せるように、自分の掌に目を落として微笑んだ。
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担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月28日
参加申し込みの期限
2013年11月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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