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6月の雨の中
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シマリス書店
からの帰り道、突然降り出した雨に、
弥逢 遊琳
は道を急いでいた。
しかし朝から熱っぽいせいか、駅に向かう脚に思うように力が入らないでいた。
(雨は心地ええけど、傘無いし本が濡れるから急がな……)
遊琳の言葉に、故郷の京言葉が混じり始めた頃。
読者モデルの仕事を終え、シーサイドタウン駅近くに居た
加瀬 礼二
は、ふいに人ごみの中に、覚えのある金木犀の香りがした気がして、顔を上げる。
そして傘も差さずに、フラフラと人混みを歩く人影に目を留めた。
「弥逢センパイ?」
「……礼二……?」
しっかりと本を庇うように抱えた、頼りなげな姿。深い金木犀の瞳。
「ああ、やっぱり弥逢センパイ」
「“遊琳”。苗字呼びやだ……僕は、琴花姉様やないの」
反発してくる。だが、どこか反応がおかしい。
近づいた礼二は、遊琳に傘を差しかけると自然と手を取った。
雨に濡れて、冷えている筈の掌は熱い。
(さてはセンパイ、熱が)
礼二はため息を一つ。
「琴花って、先輩のお姉さんでしたっけ?」
尋ねながら、手が離れない事態に気付いて、礼二はまた神魂のせいかと、二度目の溜息。
「しょうがないですねぇ」
礼二の二度目のため息に、遊琳は柳眉をひそめる。
(あ、溜息2回目。男同士で相合傘してるから?)
実際には礼二の意識は別の方向を向いていたが、小さな出来事でさえ、ナーバスになっている遊琳の胸には、ちくりと刺さる。
押し黙る遊琳に、礼二はどんどん話を進める。
「……先輩が不審者として補導されても、行き倒れてもなんですし、うちのマンションに行きましょうか。ここからさほど遠くない所に、星ヶ丘寮とは別のマンションがありますから」
さあ、と礼二は遊琳の手を引いて歩き出す。
「え、でも」
僅かな抵抗に、礼二は小さな笑みを落とす。
「……男同士には、多分見えませんから」
心の中を見透かすような目。礼二がもう一度、引っ張る腕に力をこめて、遊琳も大人しくその後に従った。
熱に浮かされながら、遊琳の葛藤は続く。
……僕は男で、姉様の紛い物で、先輩で、この子が好きで……守りたくて。
ああ何か、もう全部どうでもいい。
いつの間にか繋いでた手に、このまま甘えてしまいたい。
「ねえ、礼二」
「はい?」
「僕、朝から少し熱が……でも、課題の為に注文した本、届いたって書店から電話きて……」
「ああ、それで――」
礼二の唇が、何か言葉を紡いでいる。
それを遊琳は、掴み損ねていた。礼二が何を言っているか、分からない。
頭の芯が、ぼーっとして。
冷たく感じる手が気持ち良くて、繋いでる内にその体温の違いが判らなくなっていく感覚も、幸せで……。
ただ、礼二が一瞬 自分に向けた気遣わしげな視線だけが、頭に焼きついた。
到着した礼二のマンションの部屋は、8階建の最上階。
学生の部屋としては かなり広めの空間は、礼二のセンスで選んだのだろう、ファブリック含めて黒、白、ダークブルーの3色で纏められたNYモダン。
「風邪、ひきますよ」
遊琳の頭にタオルケットをかけてやり、礼二は寝室のベッドに入るように促した。
ぼんやりしてなかなか動こうとしない遊琳に、せめてドライヤーを……と手を伸ばした礼二の手。
その手を、遊琳は思わず掴み寄せた。
「僕の傍に居て」
この部屋には、雨は降らないけれど。
一に一を重ねて、十の力で僕を繋ぎ止めてよ。
礼二の三度目のため息は、微笑み混じり。
「今日は特別ですよ。遊琳」
そっと頭を撫でた礼二は、ベッドに横になった遊琳の手を取ったまま。
きっと遊琳が目を覚ますまでは、こうして傍についていてくれるのだろう。
「ごめんね、こんな先輩で」
昔風邪ひいた時みたい、熱いのに寒い。
ごめんね、僕の意思で離さない事、許して。礼二の手だから頼るんだ。
遊琳の心の独白は続く。
「礼二、僕ね……お前が居て良かった」
ありがとう
おおきに
遊琳が最後に、どちらの言葉で想いを告げたか。
それは二人しか知らない。
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メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月28日
参加申し込みの期限
2013年11月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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