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\ オーバータイム!/
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6月の雨の中
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楽しい時間は、本当にあっという間で。
「シーサイドタウンのアウトレットとか、俺初めて来たなー。色々見れて楽しかった!」
六月一日宮 檸檬
は
澪乃 澄佳
を振り返って、早くも日に焼け始めた頬に、溌剌とした笑顔を乗せる。
「うん、あたしも檸檬くんさ一緒で、すっごく楽しかったよ」
「ほ、ほんとっすか!?」
澄佳の何気ない一言に、檸檬は喜びを噛み締め、思い切って誘ってみて良かった! と、小さくガッツポーズ。
そう、誘ったのは檸檬の方だった。
OKを貰えて、これってデートだよな? と嬉しい反面、きちんと先輩をエスコートしなくちゃと、気負っていたのも確か。
けれど心配ご無用。ショッピングモールには特に若い女性を喜ばせるために考え抜かれた、目新しいショップが充実している。ディスプレイを普通に見て回るだけでも、澄佳は終始ご機嫌だった。
檸檬は檸檬で、そんなかわいい彼女が傍に居るだけで、舞い上がる気分で。
歩き疲れれば、二人でお洒落なカフェで舌鼓。これもまた当たりで、文句なしに美味しかった。
そうなるとティータイム候補に挙がった、他の店も気になって。新しい発見に若者らしい興味は尽きず、互いに夢中でお喋りするうちに時刻は夕方。後ろ髪をひかれる思いで、そこを後にしたのは ついさっき。
「わ、もう夕方か……もう少し一緒に居たいけど、また
時計屋
でのバイトで話せるしなっ!」
名残を惜しむ檸檬の視界に、降りしきる雨が飛び込んできた。
「って雨が降ってる!? 俺、傘持ってきてない……!」
「やだ、檸檬くん。お昼過ぎから、ずっと降ってたっしょ?」
クスクス笑いながら、澄佳。
「う……俺、ぜんっぜん気付かなかった」
ずっと澄佳ばかりを見ていた檸檬は、外の景色にまるで気付かなかったのだ。自分でも呆れてしまうくらい、見蕩れていたらしい……。
「はい、一緒に入ろ?」
澄佳がぽんと、買ったばかりの傘の花を開く。
「傘持ってないっしょ? ほら遠慮しないで入っ……て、え?」
指先に触れたのは、互いの体温。
二人は、しっかりと手を握り合っていた。
「「わ、ごめんっ!」」
同時に謝って、その手が容易には外せない事を悟る。
「これって……」
もしかして、神魂?
「し、神魂のせいなら、仕方ないっすよね? あ、澪乃センパイ、俺のが背高いし、傘持つっす」
明るく笑い飛ばしたものの、檸檬の言葉はぎこちない。
目はこころなしか、泳いでいる。
澄佳は澄佳で、俯いたまま黙りこくっている。
だから檸檬も、いつの間にか言葉が途切れて。二人は無言のまま帰途につく。
傘を持つ檸檬は、澄佳が濡れないように無意識に傘を相手に寄せていた。
しばらくして隣をそっと伺った澄佳は、そこでようやく檸檬の肩が濡れている事に気付いて、慌てて傘のへりを指で持ち上げて傘の位置を正す。
「もう、肩濡れてるでないの。なして言わなかったの?」
「ん、俺の肩濡れてる? いや、俺は男なんで大丈夫っす! 澪乃センパイが風邪ひいちゃったら、困りますしねっ!」
「ダメだよ、そんなの。優しいのは嬉しいけど、キミが風邪ひいちゃうしょや……?」
ふっくらとした健康的な頬を膨らませた澄佳に、檸檬はぽりぽりと頭をかく。
「俺、鍛えてるし、そんな軟弱じゃ……、……!!」
咄嗟に、檸檬が澄佳を抱きかかえた。
「れ、檸檬くん……!?」
突然の事態に取り乱す澄佳だが、次の瞬間、ハイスピードで走ってきた車が通り抜けざまに、水溜りの水を盛大に巻き上げた。
車道側に身を滑り込ませた檸檬のお陰で、澄佳はほとんど濡れずに済んだが、檸檬は頭から背中までグッショリ水を被ってしまっている。
「檸檬くん、だ、大丈夫!? ああ、もうびしょ濡れじゃないの」
慌てて出したハンカチを濡れた髪にあてがうが、到底拭えない量の水。
「え? 俺、また叱られちゃうんすか?」
「何言って……こんなに濡れちゃって、いくら夏でもだめだよ……!」
「澪乃センパイ」
悪戯っぽい声に、澄佳は檸檬を見上げる。
「澪乃センパイが濡れなくて良かったっす!」
目が合えば、眩しい笑顔。
「もう……」
敵わないなぁと、澄佳も苦笑いした。
やがて傘を叩く雨の音も弱まって、二人の家路が分かれる頃に雨があがる。
神魂の影響から開放された手は、今なら簡単に離れるだろう。
それでも余韻に浸るように、檸檬は澄佳の手を握る手に力をこめた。
「檸檬くん……? あ、そうだ。これ遅くなっちゃったけど、誕生日祝い」
お買い物楽しくて、渡し忘れちゃったという澄佳の手を、我に返って ようやく離して。
檸檬は爽やかにラッピングされた、包みを受け取る。
「あ……ありがとう! 開けてもいいっすか?」
頷く澄佳の前でそっと開けば、中から色鮮やかなタオルと、素朴な焼き菓子。
「わ、これ、ひょっとして澪乃センパイの手作り!? うまそー!」
「あはは。オーバーだなぁ、檸檬くんは。でも今回のは自信あるんだよ」
「やったぁ! 澪乃センパイの手作りってだけでも、超感動なのに!!」
「ほーんと、オーバーなんだから」
そんなところも、かわいいけれど。
「オーバーなんかじゃ、ないっすよ! 本当に嬉しいっす」
「そう? あたしも今日は檸檬くんと一緒で、本当に楽しかったよ……さて、そろそろ帰んなきゃね。バイト遅刻しちゃう。したっけ、またね!」
手を振って、時々振り返っては、また手を振って。
そうして曲がり角を曲がった途端に、二人は今日一日を思い出して、のぼせ上がった。
(檸檬くん……しっかりした手だったなぁ。それに優しいし、紳士的だったな……)
記憶に残る手の感触を思い出して、澄佳は目を細めた。
(今まで自然と手繋いで……?)
蹲った檸檬はジワジワと こみ上げてきた想いに、はじけるように駆け出すと、謎の雄たけびをあげながら道を爆走していった。
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担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月28日
参加申し込みの期限
2013年11月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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