ねこじま魔法少女大戦２２２～サヨナラ羞恥心～｜リアクション

ねこじま魔法少女大戦２２２～サヨナラ羞恥心～

【愛ってなんだ？】

「浄化、浄化なのよー！！」
　魔女っ子のぶちゃんの『聖なる波動ホーリーべル！』の音色が降り注ぐ豆腐をかき消していく。
　闇魔法を無力化させるのぶちゃんの技は、この状況において無敵である。
　だが惜しむべきは、のぶちゃんの協力者がアテレコ担当のみということだった。
「鈴木さんも手伝ってほしいのよー！　あの豆腐屋さんを止めないと駄目なのねー！」
「私はアテレコで忙しいのだ！　『がんばれーがんばれー！　のぶちゃんファイトー！』　くくく、我ながら会心の出来だ！」
　動くクマのぬいぐるみマリアンヌの一応それっぽい動きに合わせて、鈴木は懸命にマスコットキャラの責務を果たそうと奮戦していた。
「マスコットよりも敵さんを倒してほしいのよー！！」
　涙目ののぶちゃんは、目の前を通過していくバンビエッタとフジカへ向けて巨大なベルを投げ付ける！
「誰でもいいから正気に戻るのよー！！　『ホーリークラッシュ！』」
　ごわぁぁぁぁんッと大音量の鐘の音が鳴り響き、操られた２人の後頭部にたんこぶが出来上がる。
　するとバンビエッタとフジカの目に光が戻り、動きが止まった。
「あ、あれ……？　私、何を？」
「俺は何でここにいるんだ？？」
　のぶちゃん、浄化（物理）に成功！
「助かったわ！　あとはあいつらだけね！」
　レディー・アメリカがトウフーンたちを睨み付ける。
「でも、豆腐が邪魔で近付けない！　どうしよう？」
　ストライクチェリーは豆腐をアッパーで粉砕しながら思案する。
　この直後、事態が急転する。

「あはははー！　みんな無様やー！　ほれ気張りやー！」
　阿鼻叫喚の光景を笑い転げて見物するトウフーン。
　そして今やおっぱいビームで無敵となったブラックメロディ。
　その２人にピュア★マウンテンと尾鎌が向かってくる。
「馬鹿ね、ひと捻りよ！」
　ブラックメロディの先っちょに魔力を集めようとしたその瞬間である！

「うをーっ！　天よ！　俺はただおっぱいが揉みたいだけなんだ！　己の中から溢れて止まらない性欲を満たし、更なる高みへ登りたいんだ！　だけど俺の力が足りなくて、近付く事すらままならない！　想いなら誰にも負けないのに！！　おっぱいを揉みたいんだ！　揉みたいんです！　揉みしだきたいんだ！天よ！この叫びに感じ入るものがあるのなら俺に力を貸してくれ！」
　横嶋下心、生きていた！
　そしてブラックメロディの背後に回り込むと、片手でプチッとブラホックを外し、ブラを奪い取った！
「よし、イメージトレーニング通り！　魔法少女の衣装を破って全裸祭り！　おっぱい祭りだ！　おっぱい！！」
　ブラックメロディの露わになった胸元に狂喜乱舞の横嶋！
　彼の執念とも言える性欲が、あんまり嬉しくない奇跡を呼び起こした！
　だがこれで脅威が激減したのは事実！
「決着を付けるわ！」
　ピュア★マウンテンと尾鎌は自身の魔力を臨界点以上まで高め、トウフーンとブラックメロディへしがみついた！
「ま、まさか、道連れ！？」
　トウフーンは懸命に暴れるが、飴玉を舐め続けているピュア★マウンテンからは逃げられない！
「ハッ、俺は何を！？」
　なんと、ブラックメロディこと市橋誉がここで正気に戻った！
「うわあああ！　オカマに抱き付かれてる！」
　唐突なカオスに市橋は理解不能！
「ぎゃー！！　おっぱいが雄っぱいに！　オエー！！」
　横嶋は雄っぱいを見てがっかりだ！
　そして尾鎌は市橋が正気に戻ったとは気が付かず、そのまま自爆呪文を唱えた！

「皆、後は頼んだわよ！　究極魔法、マッスルサクリファリス！」
「我が人生に一片の悔いはなし！　さらば！」

　そして２人は敵共々、膨大な光の中に消え失せたのだった――。

　弘明寺能美子→浄化（物理）！
　佐々藤寿→浄化（物理）！
　尾鎌蛇那伊→自爆
　藤堂月乃→脱落
　市橋誉→葉っぱ１枚の姿で脱落
　西野町かなえ→脱落
　雪原真白→豆腐の角を食らって全裸脱落！
　横嶋下心→巻き添え食らって脱落、未来石は宙を舞う！