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●○おいでませ! 猫カフェBlack&White○●
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●
「いらっしゃいませ、って小山内」
(あ、刀くん)
小山内 海
は、スケッチブックに『かたなくん、ここでもバイトしてたんだ?』と書き込む。
刀と海は普通科と芸術科でクラスこそ違えど、同じ学年。
海が話せない事を刀は理解していたし、海は刀が別の喫茶店でもバイトをしている事を知っていた。
「こんにちは、一人かい?」
こくりと頷く海。
『テーブルせき、あいてるかな?』
「テーブル席なら空いてるよ。ご案内します、こちらへどうぞ」
刀は海をカウンターの目の前で、猫スペースの隣にあるテーブル席に案内する。
『あ、にくきゅうマシュマロコーヒーひとつおねがいするね』
「にくきゅうマシュマロ珈琲をおひとつですね? 少々お待ち下さい」
(それにしても刀くん、ほんと色々なところでバイトしてるよね)
店内の猫を眺めながら、海はそんな事を思う。
身体を壊さないでくれるといいなぁとも。
ほどなくして、刀がにくきゅうマシュマロ珈琲を持ってくる。
「お待たせしました。当店自慢のにくきゅうマシュマロ珈琲です」
(このマシュマロ、かわいいなぁ)
運ばれてきた珈琲と、添えられたマシュマロを海はつついてみる。
ぷにっとした感触は、本物の肉球のよう。
『えっと、マシュマロをコーヒーに入れてのむんだっけ』
「そうそう、珈琲の中にいれてみて」
刀に促されて、海はにくきゅうマシュマロをつまんで珈琲へ。
ぽちょん♪
可愛い音を立てて珈琲の中に入れたにくきゅうマシュマロは、沈まない。
ぷくっと浮かんで、漂っている。
『このまま、のんじゃっていいのかな』
「もう少し待つと、マシュマロが溶け出して甘みが増すんだ。今のままでも珈琲の味がいいから美味しいけどね」
『いただきます』
そっと口をつけてみる。
(うん、美味しい)
「ゆっくりしていけよ」
刀が去ると、猫スペースから猫が出てきた。
(遊んで欲しいのかな?)
見つめる海に気づいたのか、猫はとことこと海の足元に来て、そのまま迷う事無く膝の上に飛び乗った。
(飲み終ったら、遊ぼうか?)
軽く撫でて、海は急ぎ気味に珈琲を飲み干した。
○
「いらっしゃいませ! 御注文をどうぞ」
旅鴉 月詠
がほんのり演技がかった口調でお客様――
檜山 立樹
を出迎える。
立樹は普段とは雰囲気の違う月詠に一瞬絶句する。
「どうしたよ? 鳩が豆鉄砲食らったみたいな顔してるぞ」
わざと雰囲気を変えて接客した月詠は、まんまと驚かせたことにご機嫌。
にまっと笑う。
「驚きました。似合ってますね」
軽い驚きはあったものの、そこは大人の立樹。
すぐにいつもの穏やかな表情に戻った。
「料理も作ってるんだ」
「旅鴉さんの手料理……それは楽しみですね」
「期待しといてくれよ」
ぱちんとウィンク決めて、月詠は厨房へ去っていく。
彼女が去ると、立樹は改めて店内を見渡す。
(新しくオープンしたってチラシ見て来たけど……へぇ、こういうデザインもいいね)
カウンター席に腰掛けながら、そんな感想を抱く。
普段はバーテンダーとして『カフェ&BARエルデスト』で働いている立樹は、店内の満たす珈琲の香りに目を細める。
(この香り……ちゃんと店内で煎っているんだね)
煎りたての珈琲の香りは、インスタントとは全く違う独特の香りがある。
注文した珈琲を一口飲んで、立樹はふむと頷く。
酸味を抑え、甘みすらあるこの味は、深煎りに違いない。
浅く煎るときと比べ、時間がかかる煎り方だ。
(猫も可愛いなぁ……)
思っていた以上に本格的な味と、愛らしいお猫様。
良い店を見つけれたなと思う反面、強力なライバル店の出現でもあるから、複雑な心境だ。
(それにしても……)
立樹は、店内のスタッフの少なさが気になった。
アルバイトの子達は、それはそれは一生懸命働いている。
けれど正社員が見当たらない。
店長らしき人もだ。
立樹が首をかしげていた所、カウンターの奥、厨房からだろうか?
不安げな声が漏れ聞こえた。
―― ……ラテアートなんて……
―― 店長は外出中だし、作れるスタッフもいないのだが
―― でも注文が来てしまった以上は、どうにかしないとね……
(……ちょっと話し聞いてみようかな)
月詠の声も聞こえてきたことで、立樹は席を立ち、カウンターから厨房へ顔を出す。
厨房の中ではレティシアと優梨乃、そして月詠が途方にくれていた。
顔を覗かせる立樹に優梨乃が気づき、慌てて駆け寄ってきた。
「お客様、大変申し訳ございません、こちらはスタッフ専用となっておりまして」
「檜山!」
その声を遮るように、月詠が叫ぶ。
「お知り合いですか?」
尋ねるレティシアに月詠はこくこくと頷く。
「スタッフの知り合いでも、中に入ってこられては」
「あの、よければ私お手伝いしましょうか?」
慌てる優梨乃に、笑顔で申し出る立樹。
「あの?」
「調理師免許も持っていますので。ラテアートも、もちろんできますよ」
免許を見せる立樹に、優梨乃とレティシアの顔にぱっと希望が広がった。
「檜山がいてくれるならもう大丈夫だ。なんせプロだからな」
店長が戻ってきたら、臨時アルバイトで採用してもらおう。
そんな事を思いながら、立樹はラテアートの準備に取り掛かる。
「あ、ラテアート興味ある? 注文入っている分が終わったら、よかったら教えますよ」
注文を確認して、立樹は魔法のようにあっさりとラテアートを完成させた。
お猫様を三匹描いて欲しいという無茶とも思える注文だったのに、だ。
立樹の腕は本物だった。
月詠がお客様にラテアートを出して戻ってくると、立樹は三人に向き直る。
「じゃあ、改めて。今の内に練習しておきましょうか」
立樹はこの店で一番多く注文の来る、猫の顔を教えるつもりだった。
「まず、スチームミルクの液状の部分を入れて、上に泡を丸くのせる」
立樹の説明にあわせて、優梨乃とレティシア、そして月詠もマグカップを手に取り、ミルクピッチャーで泡を丸く乗せる。
「そうそう、いい感じです。次に、細かい耳とかの部分は、楊枝やスティックで引っ張ったり、スプーンで泡を追加でのせる」
すいすいと、手際よく立樹は絵を描いていく。
けれど優梨乃とレティシアは、ぐぎぎぎという音が聞こえてきそうなぐらい、硬くぎこちない。
固まっていないのは月詠ぐらいだろうか。
「耳や目は同じ要領で楊枝をクレマ、コーヒーの泡の部分につけて白い部分に描くんだよ。ただ、あんまり時間をかけるとクレマが消えるし冷めちゃうから手際よくね」
「ミルクピッチャーでそのまま描くのと、スプーンなんかで描くのがあるってくらいは知ってたけど、楊枝使うと楽なんだな」
猫の髭部分に楊枝を用いた月詠は、かなり満足げに出来上がったラテアートを見つめる。
そこには、立樹に負けず劣らず可愛らしい猫の顔が見事に描かれていた。
「とてもかわいらしいのができたね」
月詠を褒める立樹の横で、レティシアと優梨乃はなぜかどんよりとしている。
「ラテアートには興味があるんですけれど……」
レティシアは口ごもる。
そしていつもはハキハキとしている優梨乃まで、口が重い。
「その……私絵心が無くて……」
小さく呟くそうに答えて、優梨乃は手元のラテアートからそっと目をそらす。
優梨乃はシーサイドタウンのマンションで一人暮らしだ。
きちんと自炊し、大抵の料理もレシピを見ればそれなりに作れた。
だが手元のラテアートに描かれた絵は……。
「狸、でしょうか?」
立樹が遠慮がちに尋ねる。
「猫を描いたつもりなんだけど……ごめんなさい……」
消え入りそうな声で謝られて、立樹は動揺を隠せない。
狸というのも、かなり頑張って回答したのだ。
正直、動物の形を保っていない。
レティシアのほうがまだ猫の形になっていた。
「い、いや、独創的で味があると思います」
立樹は何とかフォローするものの、気まずい。
「そうだ。ハートを作ってみませんか?」
「ハート、ですか」
立樹の提案に、俯いていた優梨乃が顔を上げる。
「ええ。実は、とても簡単な作り方があるんです」
初心者にいきなり動物を描かせたのは早すぎたかもしれない。
「二種類の書き方があるんだけど、ミルクピッチャーから手の動きだけで描くのは結構大変だから、さっきの要領で作りましょう」
「さっきの?」
「そうです。途中までは同じなんです。スチームミルクの液状の部分を入れて、上に泡を丸くのせる」
立樹は説明しながら、三人に丸い泡をのせたマグカップを差し出す。
「これを、クレマをつけた楊枝で真ん中にすっと線を引く。……ね? ハートに見えるでしょう」
「おおっ」
「これなら作りやすいですよね」
感動する月詠とレティシアに、立樹は大きく頷いて、
「小さ目の泡をいくつか浮かべて、それに楊枝で線をつけても可愛くなると思いますよ」
言いながら、すすっと小さなハートをいくつも作り出す。
マグカップの中にいくつもの小さなハートが浮かび上がる。
女の子に出したら、喜ばれること間違いなしだ。
……だがしかし。
「どうしてなの……」
優梨乃は自分のマグカップを呆然と見つめていた。
一体何が起こったのか。
立樹と月詠、レティシアは遠慮がちに優梨乃の手元を覗きこむ。
「こ、これは……」
立樹が絶句する。
「い、いや、これはなかなかに秀逸なデザインだろう?」
慌てて月詠がレティシアに同意を促す。
レティシアも必死でこくこくと頷いた。
優梨乃の手元のマグカップ。
その中には、なぜかひょうたんが浮かんでいた。
どうやって作ったのか本人にすら分からないようだ。
もう上手いフォローが浮かばない。
「でも、鴻上さんの接客は完璧ですし、見習いたいです」
レティシアのフォローに、ちょっとだけ顔を上げる優梨乃。
「そうかな……」
「はい!」
「ラテアートは私と檜山に任せておけ」
月詠の言葉に、頷く立樹。
「……そっか。適材適所ってあるものね。じゃあ、私達は接客がんばろう!」
「はいっ!」
元気になった優梨乃に、ホッと胸を撫で下ろす立樹だった。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月06日
参加申し込みの期限
2013年10月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月13日 11時00分
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