this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
霊界鉄道危機一髪☆寝子島おばけパニック!
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
…
31
つぎへ >>
寝子島電鉄霊界線 花緑青駅(5)
「へえ。吸血鬼ね~」
物見高い性格だと自分でも思う。
三折部 朝衣
は寝子島の大騒ぎにも、自身の変化にも興味津々だ。
前歯のとがった犬歯で、可愛い子の首筋にでも噛みついてみたい衝動にかられる。背中の翼を羽ばたかせれば、仕事漬けの日常から解放されて、どこまでも飛んでいけそうだ。
吸血鬼として得た能力を存分に振るってみたい気もするが、
「それより、あっちが気になるわね?」
何といってもシーサイドタウンに突如として出現した、この駅ビルだ。
おばけ駅弁やおばけ立ち食い蕎麦、おばけ土産物店にも心惹かれずにいられないし、おばけカフェにおばけレストラン、おばけシネマと興味をそそるワードがてんこもりなのだ。これは体験せずにいられない!
まずはどこから入ってみようかと思案して、
「よしっ。時間あるし、おばけシネマ行ってみようかしら」
映画館の何がおばけか? 確かめるべく駅ビル上階のおばけシネマへ足を運ぶ。
「おお……」
とりあえず、スタッフも客もそのほとんどが幽霊だ。一部には狼男や二足歩行の狸、一つ目小僧などの実体あるおばけや、もとはひとかもれいびであろう客の姿もちらほら目に付く。
上映ラインナップを確認すると、『ゴースト・オブ・ザ・リング』や『スター・坊主』、『武霊怒ランナー』といったどこかで聞いたような、それでいて確かにおばけチックなネーミングが並ぶ。
「無難にゴースト・オブ・ザ・リングかしらね……」
チケットを買い求めると、半券は半透明でぼんやり光っている。
ついでにおばけポップコーンとおばけジュース(オレンジ)を買い、これまたぼんやりと輝く大スクリーンを前にふかふかシートへ腰かける。
おばけジュースをひと口飲んでみると、
「わ! これは新感覚ね」
液体には確かに味があり、紛れもないオレンジジュースなのだが、しゅわっと口の中で消えてしまった。霞を飲んでいるような感覚だ。だというのに炭酸ジュースのような爽快感があり、お腹にたまる感じもあり、何とも不思議である。おばけポップコーンも同様の新食感だった。
「これ、人間が食べ飲みして大丈夫なやつかしら……」
「ああ、大丈夫大丈夫! たまーに霊界で暮らしてる人間もいたりするけど、普通に食べたり飲んだりしてるから」
と教えてくれたのは、隣に座った幽霊のおじさんだった。どういう経緯で生きたまま霊界へ渡ったのか知らないが、剛毅な人間もいるものだ。
やがて映画が始まった。舞台は霊界、指にはめると生き返ってしまう(幽霊には)恐ろしい指輪を、地獄へ通ずる火山の火口へと葬り去り行く壮大な冒険絵巻……だそうだが、思いのほか楽しめた。霊界の風習や一般常識にはたびたび首をひねらずにはいられないが、映画としては人間の作るそれと比較しても遜色はないだろう。
朝衣はすっかり見入ってしまったのだった。
野々 ののこ
は気にしない。
何をかといえばそれはもういろんなことを大らかに受け入れてしまうのだが、今回のおばけ騒動にしてもちょっと怪訝そうな顔を浮かべたくらいで、今やすっかり、いっぱしの豆腐小僧である。
「英二くんもお豆腐、食べる?」
「いや、僕も豆腐小僧なんだけどね……」
「じゃあ交換っこしよっか? はい、どーぞ♪」
確かに自分の出した豆腐とののこの手のひらに現れた豆腐ではいくぶん味も変わってきそうな気がするが、それはさておき
佐藤 英二
は彼女の対応力のハンパなさには、どうにも舌を巻いた。
ののこがこのおばけてんこもりな現状をどう頭の中で処理しているのかといえば、
「いやーそれにしても、CGってすごいね! 本物にしか見えないよ~」
「うん。そうだよね」
である。
というのも、英二がそう教えたからだ。現象が始まった折、彼が真っ先にすべきと考えたのは、ののこをいかに誤魔化すか? であった。
こんなにもあっさりと信じられてしまうのもそれはそれで心配になってしまったりするが、事態が事態だけに良しとしよう。彼女のフツウが壊れてしまえば、おばけ騒ぎどころではなくなってしまう。
「ののこ豆腐だよ~、美味しい?」
「う、うん。おいしい……なんていうか、甘味があるっていうか」
「ええーほんと? 英二くんのお豆腐はねえ、うん。なめらかで美味しい♪」
豆腐をぱくつきながらというのもシュールながら、ここ花緑青駅前の広場においてはありがちなことだったりする。
二人で広場を散策し、時に幽霊を始めとした霊界からの客たちへ自前の豆腐を振る舞う。ののこはもとより、これが英二にも思いのほか楽しかった。
「あ、見てみて英二くん、あれ! かわいー! おもしろーい!」
はしゃぐののこの弾む声に、見ればゾンビと化け狸がステージの上で、ダンスのパフォーマンスを披露している。稀跡と萌々子であった。彼女らもまた花緑青駅のおばけ施設をゆるりと楽しんだ後、次は幽霊たちももてなしてあげようと壇上へ上がったのだ。
「ぽんぽこ、ぽんぽこ。わんもあ、ぽんぽこ」
「ぽ~んぽ~こ~~~」
奇妙な取り合わせの、それでも何だかんだと息の合った振り付けに、ののこは大興奮だ。
(……あれ?)
と。
ののこの目がステージにクギヅケの間、英二はふと、オープンカフェでお茶を楽しむ一人の中年男性に気がついた。
スーツ姿のおじさんである。彼が『ととお』と名乗ったことを英二はまだ知らないが、丹念に整えられた髪に一房揺れるアホ毛に目が留まり、どこか既視感を覚えた。
(あの髪……なんだか見覚えがあるような)
「ねね、英二くん! 私たちもステージに出ちゃおうか!?」
「ええっ? す、ステージで何するの?」
「お豆腐配るの! 美味しいお豆腐を、壇上からこう、ぶわーって! みんな喜んでくれるんじゃないかなーって!」
「それはまた、斬新なパフォーマンスだねえ……」
衛生的観念からののこを思いとどまらせ、別の出し物を検討するうち、おじさんのことはすっかり忘れてしまった。
しかし後ほどに、彼とその愛娘の関係性は、英二の胸でスッキリと結ばれることだろう。
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
…
31
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
霊界鉄道危機一髪☆寝子島おばけパニック!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
コメディ
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
67人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年03月14日
参加申し込みの期限
2021年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年03月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!