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寝子島電鉄霊界線 花緑青駅(4)
死者はことのほか雄弁だ。ミステリー小説のトリックの話ではなくもっと即物的な、差し迫った現状についての話である。
集う幽霊たちは雄弁だった、文字どおりに。然るべき場所へ赴いたり霊能者やイタコの力を力を借りるまでもなく、向こうから声をかけてくるのだ。
「ヘイ彼女ォ! おばけナイト、楽しんでるゥ?」
「……ええっと」
「どォ? 俺ッチと一緒にゴーストフィーバーしちゃわなァい?」
「私は……その~……」
「そォ? 残念! そんじゃ俺ッチは、愛を求めてさすらうとするぜ。キミも楽しんでくれよな、ゾンビガール!」
揚々去ってゆくモヒカンゴーストの言葉通りに、
愛猫 萌々子
はゾンビとなっていた。
「すみませんけど、お断りしま……あれ? もういない」
そういえば物を考えるのも、身体を動かすのも遅くなっている気がする。
見下ろした腕には生気が無く灰色で、身体のところどころにはツギハギがあった。
「……えーーーっ、ゾンビ!?」
驚くのも遅かった。
さておき。死者が雄弁に語るというなら、亡くした家族と出会うこともできるのだろうか? 再び言葉を交わすこともできるだろうか。
鈍くなった思考で、萌々子は考える。
もしかしたら……小学生の頃に亡くなった、母と再び出会うこともできるだろうか?
花緑青駅のホームから、続々と幽霊たちが降りてくる。上手く動かない身体に鞭を打ち、萌々子は忙しなく瞳を巡らせた。
嘉渡洲 稀跡
は化け狸となった。丸い耳や尻尾が可愛らしい。触れてみるともふもふだ。
しかしその感触を楽しむ間もなく、稀跡は駆けていた。
多くの客は幽霊で、衝突の危険がないのは幸いだが、視界は遮られてしまう。
「おばあさま……?」
祖母は稀跡が寝子島へと訪れる、その道筋を立ててくれた。両親を亡くして迷う稀跡のたどるべき道を示してくれた。彼女は言った、『自分が死んだら、信頼できる者と共に寝子島に行きなさい』と。
大恩があった。かなうならひと言告げたかった、ありがとうと。人の世の理においてその願いは決して満たされないが、あるいは今夜ならばどうだろうか?
そう考えていた矢先、件の祖母『嘉渡洲 きと』を見かけたように思われたのだ。
思わず駆けた。息が切れるほどに。
(おかあさま……おかあさま!)
見間違いはしないと思う。確かに母の姿をこの目に留めたと思う。黒髪や黄色の瞳は萌々子と同じだし、髪を束ねる紫のシュシュには見覚えがあった。
すぐに駆け出せば追いつけたかもしれない。けれどなにぶん、今の萌々子はゾンビだった。ずるり、ずるりと歩くのがやっとなのだ。
「おかあ……」
母の姿をした幽霊は、何か探すふうにあたりへ目線を一巡りさせてから、落胆したように苦い笑みを浮かべ、どこかへ去ってゆく。
「……さま」
ももこです。
おかあさま。
もう一度会いたかった。
お話したかった。
ももこです、おかあさま。
もう一度。もう一度……。
母の姿は幽霊たちに紛れ、やがて幻のように消えてしまった。
悲しいけれど。稀跡は思う。
悲しいけれど、これがきっと、最後ではないから。
「きっと、いずれまた。きっと、出会えるはず。そうよね……おばあさま」
祖母の姿をはっきりと認めることは、結局できなかった。本人であったのかも定かではないけれど、きっとそうだった。見間違いはすまい。
再びの邂逅は、次の機会に持ち越し。悲しいけれど、それもいい。存在しているのなら、いつか巡り合うこともあるかもしれないから。
「……あら」
ふと気がつくと、目の前に女の子が佇んでいた。
彼女は死体のおばけと化しており、泣き濡れる人間でもあった。
「ゾンビでも……涙は……でるんですね」
二人の視線が結ばれる。萌々子の赤く濡れた目元に、稀跡にはどこか通じ合うものがあったのかもしれない。
(きっと、彼女も同じ……)
彼女の涙が何だか、他人事とは思えなかった。思わず口にした言葉は、その発露だったのだろう。
「おばけシネマとやらに行ってみようと思うの。あなたも一緒に行く?」
失った家族との再会はかなわなかったが、それでも心満たす感情は得られたように思う。今はそこに、悲しみを上塗りしたくなかった。
萌々子はしばしゾンビらしく呆けた顔を浮かべていたが、やがて返事を発するかわり、はにかみながらうなずいた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
コメディ
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
67人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年03月14日
参加申し込みの期限
2021年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年03月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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