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【お花見】花の盛りの寝子島で
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薄紅の花が青い海を背に流れて行く。
時に住宅地を背に、菜の花の土手を足元に、幾百幾千もの桜が窓に映し出される。
(こういうのもいいものね)
サービスの桜色クッキーと苺のジュースを味わいながら、稀跡は淡く微笑む。個室の窓は絵画の枠のよう。自分ひとりしかいないここでは、満開の桜をひとりじめしている気分になれる。
いつもよりゆっくり走る列車の窓を、何もかもを隠すほどに満開の桜が溢れて覆った。誰もの目を奪う桜の隧道の景色に、稀跡も思わず瞳を細める。
(屋台もそろそろかしら)
窓の外の景色に、沿線の桜を目当てに繰り出した人々の姿が見えた。電車を降りたあとは屋台を楽しんでみるのもいいかもしれない。
「星ヶ丘に着いたら屋台巡りをしよう」
個室を区切るパーテーションの向こう、女の子の声が聞こえた。考えることはみんな同じなのかもしれない。
「楽しい思い出いっぱい作ろう!」
ふたりは並べない個室車両の通路を歩きながら、
月守 輝夜
は先を行く
青木 慎之介
の背中を見つめる。
「イエス」
短く応じる背中は、高校生を前にして少し大人びたように見えた。
(……昨日も一緒にお花見したのにね)
留学期間が過ぎれば、きっともっと大きく格好よくなって帰って来るのだろう幼馴染の背中に、輝夜はそっと声をかける。
「慎之介くん」
慎之介は、半年先にはこの寝子島からいなくなってしまう。
悲しくて寂しいけれど、空港には見送りに行こう。
お互いが起きているときにはテレビ電話もしよう。
(旅費の為にバイトも始めてるんだよ)
夜色の瞳に色んな想いを込めて大好きなひとの背中を追う。遠く離れたって、大好きな想いはずっと変わらない。好きだと言ってくれた慎之介の心をずっと信じて、帰りを待っていよう。そうして帰ってきたときには、今度こそ──
輝夜の問いかけをもとより予想していたのか、ぽつり、慎之介は呟いた。
「帰ってこないわけじゃないからさ。それに、まだ半年あるし」
慎之介の背中に、輝夜は咄嗟に掌を伸ばす。服の裾をぎゅっと掴む。
(もう少し、一緒に居られる)
そのことは、寂しい輝夜の心をふんわり温めてくれた。
「じゃあ、慎之介くん」
ね、と声を掛ける。
「出発の日まで楽しい思い出、いっぱいいーっぱい作ろう!」
「うん、そうだな」
振り向いた慎之介がいつものように元気よく笑ってくれていて、輝夜の胸は弾む。
「せっかくのお花見電車だよ、慎之介くん」
「イエス、ジュースもお菓子も持ってきたもんな!」
個室車両の前にあるのは、座席の全てが外側に向いた車両。ふたつ空いた椅子に並んで座り、設置された小さめのテーブルにお菓子とジュースを広げて窓を開ければ、お花見の準備は完成。
開けた窓からふわり、春の匂いと桜の花びらから迷い込んできて、ふたりは顔を見合わせて笑った。
「風が気持ち良いね」
「春だな」
車窓を流れる桜を眺めていた慎之介が、不意に手を伸ばしてきた。髪に触れられて目を瞠る輝夜に、何でもないように笑う。
「桜」
髪についてた、と指に摘まんだ桜の花びらを見せられ、輝夜はぱちぱちと瞬いた。みるみる赤くなる頬を誤魔化して、ペットボトルのジュースをごくりと飲む。桜の香りのチョコも一粒口に含む。
「電車から見るといつもの景色も違って見えるね」
ととん、ととん、と車輪の音がしている。それよりも早いリズムで胸がことことと鳴っている。
(私ね、やっぱり──)
胸の想いを慎之介に告げようとしたとき、視界いっぱいを桜の花が埋めた。
「わぁ、綺麗!」
列車を包み込む桜の花のトンネルに、輝夜は思わず驚いた歓声を上げる。
「こんな場所もあったんだね、凄いよね」
立ち上がって窓辺に寄ろうとして、車両の揺れに身体が傾いだ。声もなく倒れそうになった肩を、慎之介の腕が抱きとめる。
「慎之介くん、」
「月守、外、ほら」
輝夜の肩を支えたまま、慎之介は少し赤い顔で窓の外を見遣る。
外は、一面の桜吹雪。ふたりの視界いっぱいを桜の色に彩り、列車は花の線路を駆け抜ける。
「あ、写真」
星ヶ丘駅を出たところで、輝夜は小さく声をあげた。桜に感動して、それから慎之介の腕の力強さにびっくりして、車窓の写真撮影をすっかり忘れてしまっていた。
(屋台巡りを撮ろうかな)
桜を背景にすれば花見だと分かるだろうとすぐに気を取り直し、鞄からスマートフォンを取り出す。
(大丈夫、大丈夫)
自分に言い聞かせながら、カメラアプリを起動する。駅周辺の桜を画面に映していて、
「あっ」
近くの屋台でホットドッグにかぶりつこうとしている慎之介を見つけた。大きな口を開けてガブリとしている慎之介に向けて、パシャリ。
「わ、撮られた!」
「らしくて良い一枚だね」
ふたりして大笑いしたついで、同じ屋台で買い物をしていた錫色の髪をした女性に頼み、桜の下で写真を撮ってもらう。
「いい笑顔ね」
物静かそうな彼女からスマホを受け取り、輝夜と慎之介は写真に撮ってもらったのと同じ満面の笑顔を返した。
(待ち受けにしよう)
同じように寝子島街道を辿りながら屋台を楽しむらしい女性を見送り、輝夜は慎之介と一緒にイカ焼きとリンゴ飴に焼きトウモロコシと花見団子まで買い込む。
「花より団子だよ、慎之介くん」
「だな」
両手いっぱいの食べ物をかざし、桜の花の近くで写真をもう一枚。
「慎之介くん」
「ん?」
イカ焼きにかぶりつく慎之介の服の裾をちょこんとつまみ、輝夜は笑う。
「お花見、楽しいね」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
65人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年01月23日
参加申し込みの期限
2021年01月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年01月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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