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寝子島高校
【お花見】花の盛りの寝子島で
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先に高校の門を潜って行った私服姿の姉妹は新年度に入学してくる妹とOGの姉だったのだろうか。
ビニール袋を片手に制服姿で正門から校内を覗き込み、
猫島 寝太郎
は榛色の瞳を瞬かせる。さっきの姉妹が校内入口のあたりで後輩らしい女子たちと親し気に挨拶を交わしているけれど、平日に比べれば春休み真っただ中の日曜日な今日は格段に人気は少ない。
いつもなら学生がひっきりなしに歩いている、門から校舎まで続く桜並木の下をほとほとと歩いてみる。おひさまはぽかぽか、はるかぜはふわふわ、お花見日和とはこういう日のことを言うのだろう。
「『今年度最後の日』」
ぽかぽかの日差しを制服のジャケットに受けつつ、小さく呟いてみる。
「学校の桜を楽しむのもいいかな~」
のんびりとした歩調でのんびりと続けてみれば、そうする他ない気持ちになってくるから不思議だ。
桜並木の向こう側、今は空っぽのプールがある。その更に向こう側のグラウンドからは、運動部員たちの掛け声が時折響いてきていた。
(今日もやってるんだねぇ)
とはいえ、寝太郎から見て右手にある第二グラウンドは今日は静かなもの。
(こっちはさすがに今日は使われてないみたいだねぇ~)
ほてほてと歩きながら、あちらこちらに柔らかなまなざしを投げる。桜並木から眺めるぜんぶの景色が花の額縁に飾られているように見えて、思わず頬が緩んだ。
桜並木を抜けて左に折れる。東門を潜れば、一応の目的地にしていた中庭はすぐそこ。
ふわり、背中を軽く叩いて追い越す春風に連れられ、桜の花びらが中庭の入口近くにある噴水に滑り込んで浮かぶ。
さらさらと静かな音を立てる噴水の傍のベンチに腰を下ろし、寝太郎はうーんと伸びをした。日曜日の昼近く、中庭に自分以外のひとは見えない。静かな庭に聞こえるのは、近くの柳の梢で囀るメジロの声と、山側から聞こえる鶯の声。
「……春だねぇ」
春告鳥の声に、あちらこちらで淡く色づく桜に、目を細める。そのままぼんやり、日向ぼっこ。
草木の萌える匂い、満開の桜の樹々の匂い、春風の優しい匂い。
おひさまに肩や頭があったかくなるまま、うつらうつらしかけて、
「あっ」
傍らに置いていた袋の存在を思い出した。
「そうそう」
袋から取り出すのは、近所のスーパーで買ってきた三色団子のパックとペットボトル入りのあったかい煎茶。花見といえばなお団子とお茶のセットで花見団子としゃれこむつもりが、日差しのぬくもりにうっかりうたたねしてしまうところだった。
甘いお団子をもぐもぐして桜を眺めて、少しぬるくなった煎茶で口の中をさっぱりさせて、また桜を眺めて。ベンチに掛けてしばらくぶらぶらと足を揺らしていたものの、ふと立ち上がる。中庭の端に置かれたごみ箱にパックとペットボトルをきちんと分別して捨て、気まぐれな足取りで中庭を過ぎて講堂の前に立つ。
「もう二年経ってるんだよなぁ」
ぽつりと呟いた途端に思い出したのは、寝子島高校入学式の伝統である『新入生の誓い』。
「青春、やります! だったっけ」
ずっと前のような、つい最近のような、不思議な感覚がしたけれど、それでもあの日のことはよく覚えている──あの日、空からおっこちてきたちょっとはた迷惑な神様は、そんな風に講堂で誓った。
くすっと思い出し笑いを零して、ぱちりと瞬く。なんだか視線を感じてぐるりと頭を巡らせてみれば、講堂の入口に近い繁みにちょこんと座る灰色の少し痩せた猫と目が合った。
「お前、こんな所で何してんだ?」
緑色の眼を瞬かせ、白い腹の毛に桜の花びらをくっつけてぶっきらぼうに話しかけてくる猫の姿したらっかみに、寝太郎は穏やかな笑みを返す。
「自分たちが、もれいびになった日を思い出してたんだよ」
「……ふん」
「テオ」
「何だ」
テオは立ち去るでもなく先だけ白い尻尾をゆらゆら揺らしている。
「新学期もよろしくね」
「……」
ゆらりと尻尾を揺らして立ち上がり、どこへともなく歩いて行きかけて、テオは灰色の三角耳でちらりと振り返った。
「そういうのは俺じゃなくののこに言え」
そう言ってたぶん小さく、本当に小さく、笑った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
65人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年01月23日
参加申し込みの期限
2021年01月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年01月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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