this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【お花見】花の盛りの寝子島で
<< もどる
1
…
18
19
20
21
22
…
42
つぎへ >>
彼の匂いの残るベッドで目が覚めた。
ふたりで過ごした夜の名残を求めてシーツに指を這わせて、彼がいないことに気が付いた。
(そっか、仕事……)
洋食レストランに勤める彼──住沢遥人の朝は早い。
たとえ昨日の夜、恋人とバーで飲んで夜を過ごしても、朝にはきちんと起きて仕事に出かける彼氏の真摯さを誇らしく思いながらも、仕方ないと思いながらも、
(ちょっと寂しいかな)
恋人のアパートのベッドの上、
三折部 朝衣
はひとりきりで起き上がった。カーテンの向こうは眩しい光に満ちている。枕元の時計が示す時間は、もう昼に近い。
シャワーを借り、キッチンに『おはよう 冷蔵庫にコーヒーがあるよ 遥人』という短いながらも優しい気持ちの詰まったメモとともに残されていた彼お手製のサンドイッチとコーヒーで寂しいお腹を満たす。
心づくしの朝食のお礼にそう散らかってもいない部屋を掃除し、脱衣所に放り出されていた洗濯物を片付けて、気づけば午後の一時前。
『ごちそうさま、美味しかった! またメールするね 朝衣』
テーブルにメモを残し、合鍵を使って恋人の部屋を出る。
外に出た途端、ふわり、春風が吹き寄せた。
(寂しい、な……)
お互い忙しい仕事に就いていればこんなことは仕方がないと思いながらも、やっぱりどうしても胸の奥がしんと冷たい。
そう思ってしまう原因が、もうひとつ。
(四月一日)
その日付で行われる、寝子島町役場に於ける人事異動。
寝子島高校を卒業してすぐに勤め始め、役場の総務課でひたすら書類仕事をこなして勤続三年。そのたった三年の自分が、
(町長室付の秘書って)
人事異動があるとは聞いていた。観光課なり地域振興課なりへの異動だろうと思っていた。そこに降ってわいた秘書への抜擢は、朝衣にとって正に青天の霹靂。
(一体何が町長に気に入られたの……?)
異動日も間近だというのに、朝衣にはまだそこのところがよく分かっていない。話を聞いたときからずっと悩んで悩んで、ホワイトデーの彼との逢瀬でもうっかり愚痴ってしまった。
(折角のデートだったのに)
──話してくれて良かった
暗い話題を出してしまったのに、遥人は優しく微笑んで頭を撫でてくれた。
そのときの優しい掌を思い出せば胸の寂しい冷たさがふわりと和らいで、朝衣は知らず俯いていた黒い瞳を春の空へともたげる。
──楽しそうな人じゃないか。朝衣みたいな人で
なにかに夢中になると瞳をきらきらさせるところが似ている、と。彼はそうも言って励ましてくれた。
晴れ渡った明るい空を、どこからか流れてきた桜の花びらがひらり。
花に誘われ、朝衣は歩き出す。昨日の仕事上がりもそうだったけれど、今もまだ、家には帰りたくない気分だ。
(いっそやめちゃおうかな)
町長の秘書なんて、今よりずっと忙しくなるのは目に見えている。趣味のサーフィンにかけられる時間も、遥人と過ごす大切な時間も、間違いなく削られる。それはやはり辛い。
(でも、それはそれで)
逃げるようで嫌だ。
桜が風に舞うのも目に入らぬまま、もやもやと思い悩むまま、足が向いたのは海だった。
道の向こう、春陽を煌めかせる海の光に伏せた目を触れられ、朝衣は顔を上げる。知らないうちに寝子島街道まで歩いてきていたらしい。
(……なんか、いい匂い)
見回してみれば、桜咲くねこでんの沿線にはあちらこちらに屋台が出て賑わっている。朝衣の気を引いたのは、そのうちのひとつ、焼き鳥の屋台。
「あらあら、こんにちは」
炭火の入った焼き台の前に立つエプロン姿の婦人が親し気にひらひらと手を振った。もくもくとあがる煙の中に居るのは、何度か食べに行ったことのある旧市街の焼き鳥屋『ハナ』の小柄でお喋りな女将と大柄で無口な息子。
「こんにちは」
胸のわだかまりはひとまず置いて、朝衣は朗らかに笑ってみせる。
「くださいな」
「はーい、ビールも飲んじゃう?」
「どうしようかな」
炭火でこんがり焼いたぷりぷりの鶏肉に齧りついては笑う朝衣の視界を、満開の桜のラッピング車両が通り過ぎて行く。
<< もどる
1
…
18
19
20
21
22
…
42
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【お花見】花の盛りの寝子島で
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
65人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年01月23日
参加申し込みの期限
2021年01月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年01月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!