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(……あれ?)
瞬いたはずの視界が霞んで見えて、目を擦ろうとして、
(……あれ?)
真境名 アリサ
は小さく喉を上下させた。持ち上げようとした腕に妙な抵抗感がある。まるで水の中にいるような。
瞼を擦っても視界の碧は晴れない。それどころか視界のすべてが青く碧く染め尽くされている。まるで、海の中にでもいるような。
(……海? うそ、)
旧市街のアパートで春眠を貪っていたはずが、いつのまにか海底に立っている。突然の展開に息を呑んで、息ができることに気づいた。口の中にも海水は入ってきているはずなのに、苦しさはない。海の苦さも感じない。むしろほんの僅かな甘ささえ感じられて、アリサは知らず安堵の息を吐いた。ともかくも、溺れる心配はしなくて良さそうだ。
吐き出した息が小さな水流を生み出す。かと思えば、こぽん、と銀色の空気の珠が生まれて碧の世界に上昇を始める。
空気の珠を追えば、水中に白く揺らぐ光が見えた。ゆらゆらと青と溶け合うようにきらめく光の柱に、思わず海色の瞳が和む。
(これって絶対に癒し効果抜群だよね)
木天蓼市内で水着ガールズバーという夜の客商売を営んでいることもあり、最近は昇格の関係で責任が増したこともあり、たとえ仕事が性に合ってはいてもストレスを感じる場面も多くなってきている。
突如として放り込まれた不思議空間とはいえ、癒し効果が得られるならば儲けもの。
(あと、これって一応夢、だよね?)
そういうことにしておこうと自分に言い聞かせてから気が付いた。いつの間にか水着姿になっている。
(まあいいか)
どうせ水の中だし、と軽く納得する。水着ガールズバーというちょっと特殊な職場環境のせいで水着に対する価値観が狂いがちだけれど、水着は本来こういうところで着るものであるはず。
(うん、オールオッケー!)
自分を取り巻く環境にあっさりと順応し、改めて周囲を見回してみる。碧い世界の片隅には、白い石でできた遺跡のような町があった。自分の他に誰かいまいかと眼を凝らす。見えたのは、白い石を薄紅に包み込むように咲く、
(……あ、水中でも桜咲いてるんだ)
流石夢だわ、と頷いて、アリサは動じない足取りで町へと歩みだす。歩くのに飽きて砂の地面を蹴れば、身体はあっさりと水中に浮いた。水を掻き、ゆっくりと泳いでみる。
(へえ、)
近づけば、うっすらとした青色の中に咲く桜の色合いが増した。
(色彩的に意外とよく合うよね)
小さく笑ってから思い当たる。もっとも、桜は青空にも合うから、
(そりゃ水の青にも合うよね)
町の入口に立つ。門番でも居そうな小さな建物の中にも、桜の花びらが降り積もる石畳の通りにも、人の姿はひとりとして見受けられなかった。その代わり、色とりどりの魚たちが住人のような顔をして泳ぎ回っている。
ひとの姿に怯えず好奇心いっぱいに近づいてくる碧く小さな魚の群れと戯れつつ、アリサは水中の遺跡街を巡り始めた。
鳥のように水中の高いところを素早く渡って行く蛸、殻の中から水流を作り出して器用に泳いで行く二枚貝、路地の奥で金壺眼を光らせるウツボ。遺跡の町の住人たちに挨拶しながら歩いてゆくうち、小さく響く楽器の音を聞いた。
(笛?)
音を頼りに道を行く。路地をすり抜け、絡み合って壁となった桜の根を泳いで飛び越え、辿り着いたは桜と水と石に彩られた舞台。
半円型の石の客席には灰色の髪の少女、舞台では今しも舞を収める黒髪に和装の少女。少女の後ろに控えて和楽器を鳴らしていた布で顔を隠した楽団は、音が消えると同時に幻じみて消えた。
「おおー」
思わず拍手をすると、舞台の少女は少し驚いたような顔をしながらも丁寧なお辞儀を返してくれた。
舞台から去る少女と入れ替わり、誘われるように舞台に立つ。
(お子様には少し刺激が強いかも?)
客席にふたりきりの少女たちを前にちらりと思うも、アリサに迷いはない。披露するのは、夜の職場で磨き上げた妖艶な大人の女の舞。豊満な胸を、しなやかな腰を、柔らかな肢の色香を惜しげもなく使い、アリサは夜の桜にも劣らぬ艶やかに舞い踊る──
(遺跡の町は名残惜しいけど)
胸の内に呟けば、纏っていた衣装が幻のように解けて消えた。来たときの衣服に戻っていることを確かめ、稀跡は傍らの七星を見、舞台で艶やかに笑うアリサを見遣る。
「そだね」
夢から覚める直前のように、アリサがさっぱりと笑んだ。
「帰ろっか」
舞台からひらりと飛び降りた瞬間、妖艶なお姉さんの姿が碧の色に掻き消えた。寝子島へ戻ったのだろうとふたりは視線を交わす。
「それでは、失礼いたしますわね」
「ええ、また寝子島で」
淑やかにお辞儀をする七星の姿も消えて、稀跡はもう一度だけ桜に彩られた遺跡の町を仰ぎ見る。
(名残惜しいけど)
自宅で待っている猫たちのためにお土産を買って帰らなくてはならない。そうして、愛しい猫たちに美しい今日の日の桜の土産話も聞かせよう。
だから今は、来年の桜を楽しみにしてお別れを。
「……またね、素敵な遺跡の町」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
65人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年01月23日
参加申し込みの期限
2021年01月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年01月30日 11時00分
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