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寝子島高校
宝探しで走りまくり
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「寝子中……意外と綺麗なのだ。それに物凄く大きく見えるのだ」
真央は規模に圧倒されたような声を出した。
市立寝子島中学は小学校と隣接していた。外周に相当する道路は結構な距離がある。実際に歩いた真央には実感できた。
規模の大きさは威圧感となって真央の足を引き留める。
「お目玉が大目玉になりそうなのだ。真央ちゃんはこれからどうすればいいのだ?」
目的を失った真央は何とはなしに携帯電話を手に取った。
「そうなのだ! 真央ちゃんには、ねこったーがあったのだ」
宝探しの情報を集める為に事前に書き込んだ内容を思い出した。携帯電話でねこったーに繋いで情報を食い入るように見つめた。
「あったのだー。今度は寝子ヶ浜海岸にGOGOなのだ♪」
猫のような素早さで真央は南を目指した。
修は選択肢に書かれた場所を巡っていた。多様な考え方を実践しているとも言える。
その過程でしおりに会った。しおりは宇宙の神秘を熱心に説いた。一通りの話を聞き終えて、そうか、の一言で別れた。
今は寝子島の南の突端、エノコロ岬の灯台に向かっている。最後の九十九折の道でヴァイオリンケースを背負った響也と出会った。
「宝探しが目的なら、灯台は空振りだ」
「そうなのか。仕方がない、他を当たるか」
「どこに行くつもりだ?」
響也の問いに修は数秒の間を空けた。
「……素通りした寝子ヶ浜海岸かな。13をBと見れば、『beach』の頭文字も考えられる」
「俺も付き合っていいか?」
「物好きだな」
修は表情を緩めて言った。
しおりを除いた十三人が浜辺に終結した。防風林に近い砂浜に輪になって立っている。
「本当に青いのか」
豪は足元に目を落としていった。青い塗料にまみれた拳大の石が周囲に存在感を放っている。誰かを出し抜ける状況ではないのか。進んで動こうとする者はいなかった。
豪は一同の顔を見回した。
「今回の謎解きは、ほとんどの者が正解した。その中でも一番がいると俺は思う。その人物には宝を受け取る資格があるんじゃないか。どうだろう」
「わかってますよ、部長。発表してください。みんな、待ってますよ」
天野はやんわりと先を促した。その横には出が涙目になっている。
「出さんは今月の家賃がピンチなのですよ。金銀財宝でしたら、少し恵んでくださいね」
「僕はもう、ふぁあ、目が閉じそうだよ……」
ねむるは立ったまま、寝そうな状態だった。
豪は満足そうな顔で一同に再度の視線を送る。
「じゃあ、発表する。猫のパペットの彼女が代表で掘ってみてくれ」
「いいのかな……僕なんかで」
パペットは鞄の中に収めているので素の夏朝に戻っていた。頼むよ、と豪は溌剌とした顔で言った。控え目な態度に好感を持ったのか。他の者も口々に勧めた。
「じゃあ……掘ってみるね」
夏朝はしゃがんで青い石を退けた。指を曲げて砂を掘ると神社と同じようにビニール袋が現れた。やはり、中には二つ折りの紙が入っていた。
一目で出は、家賃がぁ、と情けない声を出した。
読んでみてくれ、と豪の言葉に夏朝は頷いた。出の様子を気にしながらも朗読を始めた。
「ご参加くださった皆さん、お疲れ様でした。え、宝はどこだ、って言われましても。きっと冒険心は満たされたことでしょう。
木天蓼大生のわたしたちは裕福ではありません。わたしの周囲にはバイトを掛け持ちして大学に通う苦学生が多いです。
そこで個人的に企画しました。心だけは裕福になろうと。まだ納得できませんか? 仕方ないですねぇ。では、最後に有り難い先人の言葉を贈ります。
金は天下の回り物」
「出さんには回って来ないよぉ」
ささやかな笑いが起こった。
未だに修は何かを考えているような面持ちであった。天野が近づいて声を掛ける。
「何か引っ掛かることでも」
「なにがあるのだー。真央ちゃんにも教えるのだー」
真央が話に乗ってきた。修は少し笑って言った。
「考え過ぎだと思うが、砂浜に十三人いる」
「確かに考え過ぎだね。気晴らしに眼鏡でも掛けるかい?」
「それはやめた方がいいのだー」
童心に戻ったかのような会話が続いた。
穏やかな雰囲気の中、刀は今日の記念として集合写真の話を持ち掛けた。真央はリュックからデジタルカメラを颯爽と取り出す。
「新聞部の幽霊部員は伊達ではないのだ!」
「楽しそうですね。わ、わひゃひも、はふ、混ぜてくださいよ」
しおりは、たこ焼きを食べながら砂浜を小走りでやってきた。
「宇宙の神秘はどうなった?」
修は真面目な顔になって尋ねた。
「なんて事もあったりして? 宝探しってロマンがあるよね♪」
すっかり、たこ焼きに魅了されていた。
「みんな、撮るのだー。目を閉じてはダメなのだー」
セルフタイマーにして真央も集合写真に加わった。後日、希望者に配布されることが決まって散会となった。
響也は一人、浜辺に残った。
赤い空の下、カンタービレの伸びやかな旋律を奏でる。消え入るような最後を迎えて目を細めた。
「普段通りの音に戻っている」
頬を染めた少年のように波に向かって呟いた。
忙しない一日が穏やかに終わろうとしていた。
寝子島高校の正門に貼り出された紙は、数日後、木天蓼大生がうっかり落とした物と判明した。企画した本人と名乗る者が、ねこったーに書き込みをしたのだ。しかも、実行前の為、全面的な計画の練り直しになったらしい。
文章の締めには、急がば回れ、と書き添えられていた。それを目にした今回の参加者達は最後の文章を思い出し、全ての謎が解けた、と密かに喜ぶのであった。
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あとがき
担当マスター:
黒羽カラス
ファンレターはマスターページから!
宝探しと銘打ちながら、少し問題が簡単だったようです。
ほとんどの人がアクションで正解を書かれていました(敢えて明後日の方向に、ひた走るのも有りです)。
また、一問目と二問目を合わせて考えている人が多くいました。
灯篭の下に青い石があっても良かったのでは、と書き終えたあとに思わなくもありません。
ですが、一人の方は一問目と二問目を別個に考えていました。私の裏の設定と大切な部分が一致していたのです。
結果はリアクションに書いてある通りになりました。
それとこれは余談ですが、高校の正門に貼られた紙の文章は手書きでした。シナリオガイドにそれらしい内容が書かれています。
この部分に興味を持たれた方はいませんでした。少し分かりにくい伏線だったかもしれません。
手書きから発想を膨らませて、「貼り紙の内容も何かを元に書き写しているのでは?」という展開になれば、
エンディングが大きく変わったことでしょう。その先の内容は考えていないので書く方は大変ですが。
これからも楽しい小細工を小賢しく続けていきたいと思います。
もちろん、読み物として楽しんでいただく、という大前提を踏まえての話です。
はい、私も皆さん以上に頑張って書きます。
では、またの機会に。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
推理・サスペンス
定員
30人
参加キャラクター数
14人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月27日
参加申し込みの期限
2013年10月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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