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プールびらきはサニーデイ
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煉による輝夜の水泳指南も進んでおりました。
「よし、その要領でどんどん水を蹴るんだ……ほら、もっと力いっぱいで」
「うるせーこれが俺の最大だ。俺の非力さ舐めんな!」
潜るだけでパニックになっていた時点からすれば長足の進歩といえるでしょう。現在、輝夜はビート板を煉に支えてもらいつつ、バタ足の練習をしているのであります。
「ビート板だけで行けそうか?」
「行く、って進めるか、って意味だよな?」
しばしの逡巡を経て、輝夜はうなずいたのです。
「ちょっとだけ……なら」
「輝夜らしくもない。いつもみたいに『この調子でプール制覇だぜ!』とか言えばいいのに」
「俺をなんだと思ってるんだ! ていうか近くにいろ! いいな!」
わかった、と言いながら煉は、さりげなく足を止めるのでした。
一方で輝夜はひたすらに、バタバタとバタ足で進んで行きます。
ビート板もある、たとえ疲れて進まなくなっても沈まないだろう――と煉は思っていたのですが、見通しが甘かったようです。
一生懸命泳いでいた輝夜でしたが、煉の気配が近くにないのを察すると、
「煉!? 煉!? どこだ!」
言いながら恐慌に陥り、そのせいでビート板まで手放してしまい、一瞬にして溺れたのでした。
――ぐ、自由に泳げれば、こんなことには……!
悔しい、情けない、そんな気持ちもありましたが、煉を見失ったということ、その事実がもたらす不安こそが、輝夜の心を占める主たるものでした。
「おい! 俺はここだ! ここ!」
彼女の不安が伝わったのでしょうか、たまらないといった表情で、煉は輝夜を抱きとめました。背中から。
「いたのかよ……勝手に消えるんじゃない、バカ」
「すまんな……けどさ」
「けど、なんだ」
「いや、なんでもない」
虚空を漂う宇宙飛行士たちのように、煉は輝夜の腰に手をまわし、輝夜は煉の胸に背中を預け、その姿勢のまま水に流れていきます。
このときは夢中で、輝夜も煉も、自分たちが客観的にどう見えるかなんて考えもしませんでした。
あとから、かなり恥ずかしい気持ちになったかもしれませんね。
海原茂はふたたび、プールサイドでたたずんでいました。
泳げないのにどうしてここに来てしまったのか――そう自己に問い直しているようにも見えます。
そうです。彼は完全なカナヅチなのです。
戻るつもりなのでしょうか、振り返った彼は、
「北海道のお姫様はどうだったかしら?」
と呼びかけられ、絵に描いたように『びくッ』と固まりました。
「ふふ、ご機嫌いかが? 茂くん」
青龍寺 琴理
が手を振っていました。琴理が着ているのは、快晴の空を思わせる水色のビキニです。飾りっ気のないシンプルなデザインですが、それがむしろ、彼女の健康美を高めているようにも見えます。
「……まあ、悪くない」
「それは姫シリーズの本の感想? それとも私の水着の感想?」
いたずらっぽい笑みを浮かべ、琴理は茂との距離を縮めました。
「想像に任せる」
するとゴーグルをかけたまま、茂は後じさっていくのです。視線は、なぜか斜め下に向けられたままでした。
「私の去年の水着と……」
「覚えている。昨年は、ワンピースだったな」
「そう。ちょっと大人っぽいデザインだったの。覚えててくれたんだ」
「たまたまだ。たまたま……」
けれどその口調は、なんだか上滑りしているように琴理には聞こえるのです。まるで全力で『嘘です。しっかり覚えてました』と言っているかのように。やはり茂は、琴理のことを少なからず意識しているのでしょうか。
じりじりと後退する茂の足がぴたっと止まりました。
プールの縁まできてしまったのです。これ以上下がれば即ドボンです。
これ幸いと琴理は、彼の瞳がゴーグル越しに見えるほど近づきました。
「茂くん、まさかゴーグルつけてプールサイドで見学?」
「悪いか」
ちょっと拗ねたような口調でした。
「水に慣れないとだめでしょ」
そう言いながら彼女は茂の手を引き、えいっ、と一緒にプールに飛び降りました。
「泳がなくても水に入るだけでも楽しいわよ。なにもしなくても浮くんだから」
「俺は、それほど楽しく……ない」
「なによ意地張って。茂くんが溺れた時は人工呼吸してあげる。でも、私が溺れたらよろしくね」
「恐ろしいことを言うな! ……いや、人工呼吸の話じゃない。溺れ……もういい!」
――からかいすぎたかしら?
茂の口調に怒気が見え隠れしています。といっても、恥ずかしさ半分でしょうけど。
「二人とも、そこは飛び込んでいい場所じゃないわよ!」
ぴしゃっと雷光のような一声。振り仰いで見れば、そこには風紀委員の北風貴子が腰に手を当てて立っていました。
「貴子ちゃん、ごめんね」
と琴理は手を合わせましたが、その前に立って茂は一礼しました。
「いや、これは俺が悪かった。以後気をつける」
――言い訳しないのね、茂くん……本当は私が引っ張り込んだだけなのに。
かばってくれたということでしょうか、それとも、本当に責任を感じているのでしょうか。
それは琴理にもわかりません。
ただ、
茂くんらしい――と琴理は思いました。
「ま、そういうことならいいけど」
茂が茂らしいのと同様、貴子は貴子らしく鋭い視線をしていましたが、茂が素直に謝罪したためか表情を緩めました。琴理と貴子は友人ですが、貴子は普段のように友達っぽく接してきたりはしません。公人として、風紀委員の仕事を優先しているのでしょう。でも去り際、
「じゃあ楽しんで。それはそうとして……水色のビキニ、似合ってるわよ」
ふっと彼女がほほえむのを琴理は見ました。さりげない一言ですが、なんとも嬉しいものです。
茂も、こんな風に気がきけばいいのですけれど。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
恋愛
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
108人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月26日
参加申し込みの期限
2013年10月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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