【卒業式】青い空に想いを解き放ち、私達は今――｜リアクション

【卒業式】青い空に想いを解き放ち、私達は今――

　修はカメラを手にして卒業生の笑顔を収めていく。肩を組んだ姿も撮った。
「あとは」
　ツインテールの後ろ姿を目にした。思わず、笑みが零れる。速足となって近づく。
「あおいも来ていたんだね」
　振り返った七夜あおいは青い瞳を細めて笑う。
「卒業は特別だから。なにかしたい気分になるよね」
「そうだね。明日の卒業式も新聞部として活動するつもりだよ。あと卒業パレードの最後の記念品を渡す係にもなっている」
「本当に！？　私も心を込めて渡すつもりなんだけど、貰い泣きがちょっと心配って感じかな」
　あおいはツインテールの先を指で弄る。はにかむ顔を見た修はわからないように息を吐いた。
「明日は卒業生の為に一緒にがんばろう」
「よろしくね、修君」
　あおいの差し出した手を修は照れ笑いで握った。