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さくら、たちばな、ももの花。~ひなまつり in ねこじま~
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三人官女姿のこどもたちが手にした花籠いっぱいの桃や桜の花びらを青い空へと撒き散らす。
ひらひらと舞い踊って花の色に染め上げられた路を辿り、華やかなお雛さま装束の人々が境内を練り歩く。
(素敵)
あちらには肩や胸の半ばまでも露出した華麗な和風ゴシックロリータお姫さま、こちらには艶めく黒髪の正統派十二単のお雛さま。どちらもボンキュッボンなセクシーな身体つきながら、その身を包む衣装は一方はその身を強調して披露するもの、一方は淑やかに覆い隠して秘匿するもの。
「こういう衣装だと歩くだけでもなんだか楽しいです」
「なのですー」
白い腿を惜しげもなくさらして歩く紫苑の隣、エロは爪先さえも見えぬ衣装を着こなしおっとりと頷く。
「終わったら着替えてまた屋台巡りです」
「このままお祭りに戻ってもいいそうなのです」
ギャラリーの視線を集めても一向に構わず、縁日屋台から流れてくる食べ物の匂いに心を奪われながら、紫苑は『可愛い』衣装の裾をひらりふわりと春風に翻す。この格好のまま屋台巡りに繰り出すのも新鮮で良いかもしれない。
「美味しく食べられそうです」
「なのですー」
紫苑とエロ、ふたりの視線は境内に立ち並ぶ屋台に向かいがちではあるものの、それでもその華やかさは際立つばかり。
周囲を歩く生き雛たちを瞳に焼き付けながら、海は丁寧な足取りで花の路を辿る。
(こういうのもいい刺激になるなぁ)
海と空の色した瞳が、春空に踊る薄紅の花びらを宿して笑う。
花びらさえも衣装に纏わせ歩く生き雛たちに向け、ヒューは幾度となくシャッターを切る。五人囃子に扮して小鼓を肩に構えて上機嫌な少年、桃花の飾りをつけた黒猫を抱っこした幼子と楽し気な少女の三人官女、きょろきょろする赤い下げ髪のお雛さま、誰かを探す素振りの栗色の髪のお雛さま。
(……うん)
行列に参加する人々を撮影する手がふと止まる。あちらこちらと目を惹くおひな行列の中にあって、ヒューの瞳はどうしても彼女に惹きつけられる。
どれだけの人込みの中に居ても、彼女だけはすぐに見つけられる。
おひな行列を眺める人々の間に身を潜めるようにして、カメラを構え直す。観覧する人々の邪魔にならぬように気を配りつつ、彼女が美しく見えるよう可能な限り角度を変え、光の入り具合を変え、シャッターを切る。
彼女に向け、自分ならず他のたくさんの人々もカメラを向けている気がした。シャッター音が四割増しにも聞こえて、誰もが彼女を撮ってるようにも思えて、ヒューは誇らしいような妬ましいような複雑な気分になった。
(僕だけが)
彼女を写せるわけではない。それは理解している。モデル業をしている彼女は、これまでだってこれからだって、たくさんの人間に写真を撮られる。それも承知している。たくさんの誰かに彼女が認められるのは、自分にとって誇りでもある。
(仕方ないな)
己の独占欲を小さく笑い飛ばし、水樹にカメラを向ける。美しいひとの美しい一瞬をとらえたいと思うのは、きっと誰だって同じだ。
行列にいくつものカメラが向けられているためか、水樹がこちらに気付く様子はない。
(ドキドキするな)
いつ自分に気づくか分からない彼女をファインダーに収め、シャッターを切る。
恋人の姿を何枚か撮って後、再び他の人々にカメラを向ける。花の中を歩く人々の誰もが美しく見えるよう、心を尽くして撮影する。
──水樹が、恋人に写真を撮られたと知るのは、後日、偶然手に取った広報誌に掲載された写真と、撮影者の名前を見てからのこと。
けれどそれはまた、別のお話。
写真を撮る人々に向け、瑠樹はふわふわのんびり、ぱたぱたと黄色い羽を振って見せる。
(そういえば……)
ぽかぽかあったかい着ぐるみの中でふと思い出すのは、同級生の女の子。
(桃井さん、お祭り来てるかなぁ?)
クールで自由な
桃井 かんな
は、今頃どこでひなまつりを楽しんでいるだろう。
(星ヶ丘のほうかなぁ)
一人でマイペースに行動できるあの子は、今日もやっぱりマイペースにひなまつりを楽しんでいるにちがいない。
ここにはいないかなぁ、と見回した視線の先、空から舞い落ちた桃の花びらを銀の髪につけて行列に見惚れる女の子を見つけた。紅椿の色した瞳を生き雛たちに向けて輝かせているかんなに向け、
(やっほー)
ひよこ着ぐるみ姿の瑠樹は手を振ってみる。
(気づくかなぁ、)
突然黄色いひよこ着ぐるみに手を振られ、かんなは戸惑ったように目をぱちぱちさせている。
(気づいてくれたらいいなぁ)
地面に散った桃色花びらを跳ね上げてぱたぱた近づいてみれば、かんなはしばらくジッとひよこ着ぐるみを見つめ、
「……曖浜?」
ひよこが醸すふわふわした雰囲気を読み取ったのか、小さく呟いた。
気づいてくれたのが嬉しくてその場でくるくる回る瑠樹に、
「……バカ男子」
どこまでもクールに言い捨てる。拗ねたように尖らせた唇がほんの少し笑っているようにも見えて、瑠樹はぴょんと跳ねた。ひらりと黄色い羽を振り、おひなさまの行列に戻る。
(桃井さんもお祭り楽しめてたら嬉しいねぇ)
ふわふわ弾む心のまま、ふわふわ歩く。おひな行列で他に何をやっていいかもわからないけれど、今は心に浮かぶまま、とりあえず神様に願ってみようか。
(普通に平穏な日々が普通に続きますようにー)
ひとことで言えば、
(皆幸せになぁれー!)
ふわふわふわり、花びらとおんなじ軽やかさでおひな行列に混ざって歩く黄色いひよこをちらりと見やり、琳子はそっと息を吐く。
隣を歩く妹は観客に手を振ってすこぶるご機嫌ではあるけれど、琳子としては、
(恥ずかしい……)
その一心しかない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年10月22日
参加申し込みの期限
2020年10月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年10月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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