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寝子島高校
さくら、たちばな、ももの花。~ひなまつり in ねこじま~
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白壁に石畳、洒落た街燈には海風に靡く空色の旗。お屋敷ごとに設けられたテラスのあちらには鬱蒼と鉢植えの植物、こちらには高級レストランのような木製パラソルに鉄製テーブルにと、それぞれの寮生の趣向に合わせた空間が揃えられている。
テレビでみた地中海の街並みにも似た路地を通り、花の咲く中庭を通り抜ける。手に提げた紙袋の中、手土産に用意したいわゆる『薄い本』がかさかさ鳴った。
(マガレちゃんのお宅にお邪魔するのは初めてで、)
同じ高校に通う後輩、
マーガレット・ライカー
の住まう星ヶ丘寮の一邸を目指しながら、
響 タルト
は栗色の瞳をぱちぱちさせる。
同じ寝子島高校の寮ではあるはずなのに、星ヶ丘寮は外見からしてタルトの暮らす桜花寮とは違う。
(星ヶ丘だからすごいんだろうな)
そんなふうに考えながら、事前にマーガレットから教えられた路を辿り、教えられた通りの寮の前に立つ。ベルを鳴らして、しばらく。
「お待ちしてました、タルト先輩!」
息を弾ませ、銀髪縦ロールの髪を揺らし、マーガレットが扉を開いてくれた。
「ようこそお越しくださいました」
「お邪魔しま~す」
手土産の詰まった紙袋を早速渡す。瞳を輝かせるマーガレットの反応に嬉しくなりつつも、タルトの目は広いエントランスロビーに釘付けになっている。
「うわあ、すごい……」
どこの高級ホテルかと思わせる広い階段、階段の先に見えるステンドグラスつきの大きな窓。真っ白い塗壁はどこまでも上品だ。
「予想以上だよ!」
「喜んでいただけましたら、お招きして良かったです」
わくわくとエントランスを見回すタルトの先に立ち、マーガレットが案内するのは実家から送られてきたお雛さまを飾っている一室。
「こちらにどうぞ」
「うん、マガレちゃんちのひな人形、見たい見たい!」
お姫さまがしずしずと降りて来そうな階段を上り、光が差し込む廊下を辿る。いくつもある扉は、一室一室が寮生の部屋というわけではなく、書斎であったり応接室であったり、マーガレットひとりのためにこの館は用意されているものであるらしい。
「こちらです」
「うわあ……」
廊下の奥、雛飾りのためだけに用意された部屋には、色鮮やかに雅な雛壇が春の光を浴びていた。
「さすが高級なひな人形は顔も上品だね。妄想が捗るよ」
雛人形たちの白い顔をまじまじと眺め、タルトが問うのは彼らの由来。だって何かしらの物語があれば、ますます趣味の妄想も膨らませるというもの。
タルトの期待のまなざしに、マーガレットはそっと首を横に振る。
「実は私、雛人形のことはあまりよく知らないのですよ」
「そうか、ご両親ともイギリス人だものね」
「これも知り合いの日本人にいいのを頼むって頼んで見繕ってもらったものらしいです」
最上段に鎮座する男雛と女雛を眺めやる。最初はどちらが右でどちらが左なのかも分からなかった。両親もそれは同じだったらしく、当初はひとに頼んで並べてもらったのだと聞いている。
「並べ方とか覚えるの大変だったんじゃない?」
「今回は並べた時の写真の通りに並べたから間違ってはいないと思います」
「ひな祭りが終わったらすぐ片付けるとかも謎だよね~」
星ヶ丘寮の広い一室を占拠するほどに豪華な雛壇を正面から斜めからと角度を変えて鑑賞しつつ、
「マガレちゃんは」
タルトは至極真剣な顔で問う。
「五人囃子のカップリングについてどう思う?」
「五人囃子……ああ、こちらの五人ですね」
「五人だと組み合わせが多彩だよね」
整った紅顔の少年たちと目の高さを合わせ、タルトは生き生きと喋り始めた。
「五人囃子は元服前の少年なんだって。十一歳から十六歳ぐらいらしいよ。芸術を愛する男子高生みたいな感じかな?」
左から、と続ける。
「太鼓がリーダー。絵のない鼓を持っているのが大皮。絵のある鼓を右肩に乗せてるのが小鼓、笑顔の笛。扇を持ってるのが謡、ボーカルだね」
ひとつひとつ解説するタルトの横顔を見つめ、マーガレットは感嘆の息を吐いた。
「先輩が雛人形にそこまで詳しいとは正直驚きました。もしかして日本人の女の子は皆雛人形マスターなんでしょうか」
「まさか。お話のネタになるかなって調べたことがあるだけだよ」
外国人らしい話の受け取り方に思わずくすくすと笑いながらも、タルトの妄想は止まらない。
「位置からすると、太鼓総攻め謡総受け? 力関係は謡が強い気がする。音楽でもライバルで、謡を取り合うのが大皮と小鼓。自己主張せずに笑顔で皆を見守る笛に、俺に任せろ! な太鼓。あーでも、太鼓は総攻めじゃなくヘタレ攻めのほうが絵になるかもね」
専門用語を取り混ぜ、頭に思い浮かぶままに語るタルトの話を興味深く聞けば聞くほどに、マーガレットの脳内でも色々と妄想、もとい創作意欲も大きく膨らんでくる。
「そうそう、」
先輩の創作意欲を更に掻き立てんとばかり、マーガレットが続いて語るは最上段のふたりについて。
「お雛様とお内裏様の立ち位置は西洋式の結婚式の新郎と新婦の並びと一緒ですよね」
マーガレットの言葉に、タルトは顔を上げる。
右にお内裏様、左にお雛様。
「新郎が新婦の右側に立つ意味をご存知ですか?」
「ううん」
「西洋の騎士は右手に剣、左手に盾を持つので、貴人を守る為にその右側に立ったそうです」
つまり、とマーガレットはキラキラと瞳を輝かせる。
「新郎の立ち位置には新婦を守るという強い意思が込められているのです。日本の侍は盾は持たないですけど、そこは洋の東西を問わず同じなんですね」
(お内裏様って侍じゃないけど)
加えて、星ヶ丘駅で見かけた古式の雛人形はお内裏様が左側だった。あれは確か、左格上とする宮中の伝統が元であったはず。
訂正の言葉を、けれどタルトはマーガレットのあまりにきらきら輝く青い瞳を目にして飲み込む。とりあえず今は黙っておこう。
「そうだ、マガレちゃん。『ねこの庭』、行ってみない?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年10月22日
参加申し込みの期限
2020年10月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年10月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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