ファンタジーDay★｜リアクション

ファンタジーDay★

～太陽があのぐらい傾いた頃（お昼過ぎ）。寝子島高校校門前～

「う～～ん、みんなの話を纏めると……」
　ブリジットがメンバー達の顔を見回しながら口を開こうとする。
「どうやら、サンマさんの見た星云々ってのが引き金になってそうだな」
　刀の言葉を受けて、海がスケッチブックを掲げる。
『なにかのスイッチになってるのかも？』
「季節外れの涼しい風も吹いたって。ねーにゃーくん」
「ンニャー」
「スライムが現れだしたのも今朝かららしいですわ」
　冬華の言葉に、能美子が頷く。
「らしいね。武器屋のおじさんもそう言ってた。あとお客さんの中に、シーサイドタウンで巨大なスライムを見た人が居たって」
「なるほど……あら、能美子さん、その道具いいですね。どうしたんですか？」
「ああ、これはアドバイザーの報酬として頂いたのよ、北条さん。みんなの分もあるからね。はい、御剣……さん」
「あ、ああ、ありがとう……よし、とりあえず巨大なスライムを……」
　ビシッ

「うわっ！　アーチャー、し、尻尾で叩くな！　それ地味に痛いんだよ」
「うるさい。私のセリフを取るんじゃないの」
　フゥ～～～と毛並みを逆立てて威嚇するブリジット。
　まるで本物のネコみたいだ。
　釣られてにゃーくんも尻尾を膨らませていた。

「良い？　スライムってのは、ＲＰＧの定番、コボルトと並んで最弱モンスターの代名詞なのよ？　ま、日本だと某国民的人気のＲＰＧのおかげで、タマネギのお化けだと思っている人もいるけど」
「タマネギのお化けだなんて……いや、何でも無い」
口を開けて威嚇するブリジット。ネコの牙はよく見ると結構迫力がある。
「そんなスライムが巨大化するなんて、異常な事よ。そいつを倒せば、きっと異変は解決するはず」